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米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集

米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集

~医療業界の最新動向 / 規制・市場動向 / 臨床性能試験 / 510(k)申請の作成とFDA審査 / 共同開発~

ご案内

 本書では、IVDを現場に導入する際、検査現場が考慮する要因や医療業界の特徴、規制、市場の特徴、FDA承認申請・審査対応、市場調査手法とマーケティングなどの記述している。これらの記述は、著者の実体験によるものなので、読者にとって有益なものになるだろう。
 米国の市場や規制の詳細は、ラボ現場を一回や二回訪問するくらいではなかなか理解できない。よく「米国ラボ訪問」など記事や総説を見かけるが、この様な記事の多くは、現場の視点を伝えられていない。この書が米国の臨床検査室市場や規制の実際、また検査現場がどの様な問題を抱えているのかなどについて、少しでも読者の理解にお役に立てば幸いです。
(「はじめに」より一部抜粋)

目次

第1章 米国における医療業界について

  • 1.米国における医療制度の概要
  • 2.公的および民間医療保険
  • 3.民間医療保険の種類
    • 3.1 マネージド・ケア医療保険
      • (1) HMO (Health Maintenance Organization)
      • (2) PPO (Preferred Provider Organization)
      • (3) POS (Point-of-Service Plans)
  • 4.米国市場の拡大
  • 5.病院のネットワーク
  • 6.IVDを導入の際
  • 7.病国市場の特徴
    • 7.1 日本企業が米国の医療制度を理解する必要性
    • 7.2 イノベーションを強化する米国の環境
    • 7.3 費用対効果の概念が根付いている米国
    • 7.4 米国の医療制度は予防医療を強調している
    • 7.5 費用対効果を証明することの困難さ
    • 7.6 米国メーカーの開発の速さ (NGSでも工程が簡便化されつつある状況)
  • 8.検査の流れ
    • 8.1 測定プロセスのエラー
    • 8.2 継続するプロセスエラー問題
    • 8.3 検査工程におけるQuality Indicatorsの重要性
  • 9.全自動化・デジタルプラットフォーム化の傾向
    • 9.1 臨床検査におけるデジタルプラットフォームの活用
      • (1) デジタル化
      • (2) アナログ対デジタルの区別
      • (3) デジタル技術と光技術 (optical technology)
    • 9.2 臨床検査領域で使用されているプラットフォームの例
      • (1) Accelerate Diagnostics社のASTシステム
      • (2) デジタル・臨床微生物 (コパン社、ベクトンディッキンソン社)
      • (3) デジタルPCR
      • (4) デジタル臨床化学分析装置
      • (5) デジタル組織病理
      • (6) 臨床検査・分析装置の統合 (device integration)
  • 10.CLIA制度
  • 11.検査技師の不足
  • 12.日本と米国のITシステムの違い
  • 13.製品を導入する前の徹底的な検討
    • 13.1 検査室の管理者の役割
    • 13.2 製品に関する詳細なデータの提示
  • 14.前処理工程の重要性 (米国市場が求める文献・試料)
    • 14.1 日本語文献の翻訳はインパクトなし
  • 15.米国のPOCT市場
    • 15.1 米国の開業医ラボ (POL) の実状
      • (1) POLの全体像
      • (2) 州によるPOL状況の違い
    • 15.2 米国におけるPOCT検査の動向
    • 15.3 POCT検査の登場の理由
    • 15.4 POCT検査の責任部署
    • 15.5 POCT検査の種類
      • (1) 病院の検査室が管理しているPOCT
      • (2) 分散型の検査ラボで行うPOCT
    • 15.6 米国におけるConvenient Care Clinic (Retail Clinic) 市場の伸び
  • 16.米国における検査室の種類
  • 17.開業医が検査の必要性を判断する際の根拠
  • 18.メディケアへのアクセス保護法「PAMA法 (Protecting Access to Medicare Act of 2014) 」
    • 18.1 PAMA法施行による臨床検査市場の影響
      • (1) HEDISとスクリーニング検査の実施
      • (2) 医療制度においての影響
    • 18.2 Hospital Outreach (受託臨床検査事業)
    • 18.3 PAMA法による価格改訂で打撃を受ける市場セグメント
    • 18.4 開業医ラボ (POL) のPAMA法対策
    • 18.5 PAMA法により価格改訂で償還額が増加した項目
    • 18.6 PAMA法により償還額が減少した項目
    • 18.7 PAMA法の影響が限定的な健康診断検査
    • 18.8 PAMA法による価格改訂に対する対応
      • (1) 患者の母集団の違いによる影響
      • (2) 請求金額と入金額の不一致 (経理情報システムの問題)
      • (3) 業務効率の向上
  • 19.米国市場の動向
    • 19.1 診療機関・病院ラボの位置づけ
    • 19.2 病院ラボと提携する外部ラボ (提携の構造)
    • 19.3 外注化のメリットとデメリット
    • 19.4 検査の外注に関する評価
    • 19.5 検査の外注化の反省
    • 19.6 病院ラボの経営への貢献
    • 19.7 医療機関システム内での検査室統合化の動き
    • 19.8 臨床微生物検査の統合化
    • 19.9 医療機関内の一部統合と時間帯の統合モデル
    • 19.10 医療機関システム・ネットワークの臨床微生物検査
    • 19.11 新しい統合概念の動向
    • 19.12 感染症の症候群遺伝子検査パネルの償還額
      • (1) マルチプレックスPCR法
      • (2) 症候群遺伝子パネルの登場
      • (3) PAMA法による価格改訂の影響
  • 20.コンパニオン診断 (CoDx) の開発
    • 20.1 後発品のコンパニオン診断薬 (CoDx)
    • 20.2 米国におけるCoDx市場の推移
    • 20.3 CoDxと治療薬の同時開発・同時申請の課題
    • 20.4 CoDxの申請に必要なデータ
    • 20.5 Real World Data (RWD) とReal World Evidence (RWE)
    • 20.6 FDA申請におけるRWDの利用
    • 20.7 Bridging study (ブレッジング・スタディ)
    • 20.8 Follow-on CoDx (後発品のCoDx)
    • 20.9 最初に承認されたFollow-on CoDx

第2章 米国のIVD市場における規制

  • 1.米国における医療機器 (体外診断薬を含む) 規制
  • 2.政府機関の法規
    • 2.1 州による規制
    • 2.2 FDAの位置づけ
    • 2.3 LDT
    • 2.4 医療機器のクラスおよび複雑度の分類
      • (1) 医療機器クラス
      • (2) CLIA法による検査ラボと検査機器の分類
      • (3) 検査の複雑度
  • 3.インフルエンザ迅速検査 (RIDT) のクラス再分類
  • 4. 510(k)申請 510(k)で認可された新技術・新製品
  • 5.市販前承認「Premarket Approval (PMA) 」
  • 6.LDT検査 (FDA未承認検査) の扱い
  • 7.FDAの役割
    • 7.1 デノボ (De Novo) 申請法
    • 7.2 Breakthrough technology
    • 7.3 IDE (Investigational Device Exemption) 制度
    • 7.4 RUO (Research Use Only) 検査とIUO (Investigational Use Only) 検査

第3章 米国におけるIVD市場の環境

  • 1.共同購買組織 (GPO)
  • 2.検査技師の不足及び高報酬に対しての対応
    • 2.1 CLIA moderate complexity検査
  • 3.CLIA waivedのPOCT検査
  • 4.検査の自動化 (LAS)
    • 4.1 LASの進化と検査技師不足の悪循環
    • 4.2 人事の負担を軽減する
    • 4.3 検査室全体の自動化 (TLA)
    • 4.4 TLA拡大の要素
  • 5.検査ラボの予算申請
    • 5.1 設備投資申請
    • 5.2 デスカウントキャシュ・フロー「Discount Cash flow (DCF) と費用対効果」
    • 5.3 NGS法がん検査
    • 5.4 投資資本利益率 (ROI)
    • 5.5 内部収益率 (IRR)
    • 5.6 回収期間法 (Payback)
  • 6.米国IVD企業のマーケティッグ戦略
    • 6.1 検査ラボが新技術を購入する場合の手続き
    • 6.2 顧客志向のマーケティング
    • 6.3 KOLの選定
    • 6.4 コンプライエンス (法的順守) と統制

第4章 米国の臨床性能試験施設のポイント

  • 1.臨床性能試験開始前の検討事項
  • 2.CRO会社の選択
  • 3.ベンチャー企業と独立業務負人 (CRA)
  • 4.臨床性能試験と、機器クラス分類およびCLIA複雑度分類
    • 4.1 510(k)及びCLIA-waivedの同時申請「Dual Submission Pathway」
    • 4.2 CLIA-waived検査の要求事項
    • 4.3 CLIA-waived製品に求められる臨床性能試験
    • 4.4 CLIA-waived製品の臨床性能試験の実施
    • 4.5 CLIA-waived性能確認試験の一例
  • 5. 510(k) 臨床性能試験に関して
    • 5.1 臨床性能試験データと米国の人種の多様性
    • 5.2 呼吸器感染症検査の臨床性能試験と年齢層別データ
    • 5.3 高感度トロポニン検査の臨床性能試験
  • 6.統計的法による臨床性能試験の評価
    • 6.1 定性検査
    • 6.2 定量検査
    • 6.3 医療機関における臨床性能試験の意味
  • 7.医療機関における新規技術の生成品の購入

第5章 510(k)申請の作成とFDA審査への対応

  • 1.臨床性能試験に必要な要件
  • 2. 510(k)の臨床性能試験に使用するサンプル
  • 3.in silico法を利用した510(k) 1の臨床性能試験
  • 4.分析性能「analytical performance」評価
  • 5. 510(k)の臨床性能試験の特例
  • 6.検査の有効性
  • 7.申請前のプログラム (pre-submission program)
  • 8.臨床性能試験の標準的方法とFDAガイダンス
  • 9.FDA申請と審査の対応における留意点
    • 9.1 FDAによるクラス分類とブレークスルー技術のプログラム
    • 9.2 書類の記述内容の不一致あるいは矛盾
    • 9.3 FDAのよるRight to Accept Policy (FTA)
    • 9.4 保存安定性試験 (リアルタイム試験データと加速試験データ)
    • 9.5 医療機器のリスクマネジメント

第6章 海外企業との共同開発

  • 1.契約書の考え方の違い
  • 2.イン・ライセンスとアウト・ライセンス戦略
  • 3.アウト・ライセンス戦略のメリット
  • 4.アウト・ライセンス戦略のリスク
  • 5.イン・ライセンス側のメリット
  • 6.イン・ライセンス戦略のリスク
  • 7.米国の企業や大学との共同開発
    • 7.1 米国の特許制度
    • 7.2 米国特許とEARの関係
  • おわりに

執筆者

高橋 洋

East-West Diagnostics/Theranostics, LLC

設立者・経営者

出版社

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お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判 並製本 159ページ

ISBNコード

978-4-905507-45-1

発行年月

2020年6月

販売元

tech-seminar.jp

価格

43,000円 (税別) / 47,300円 (税込)

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