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改訂版 クロマトグラフィーによるイオン性化学種の分離分析

改訂版 クロマトグラフィーによるイオン性化学種の分離分析

~イオンクロマトグラフィーの基礎理論から実践まで~
改訂版 クロマトグラフィーによるイオン性化学種の分離分析の画像

概要

本書は、分析手法の基礎的・理論的背景と、実践的側面を重視した実験書的な書籍です。
昨今の技術進歩や適用範囲の広がりによる「理論」と「実践」とのギャップを抑制すべく8年ぶりに改訂。
特に、カラム・充てん剤、検出法、試料の採取と前処理の章については大幅な改訂を行いました。

目次

  • 目次
  • 改訂にあたって
  • はじめに

1. クロマトグラフィーの基礎理論

  • 1.1 クロマトグラフィーとは
  • 1.2 クロマトグラフィーの分類
    • 1.2.1 吸着クロマトグラフィー
    • 1.2.2 分配クロマトグラフィー
    • 1.2.3 分子ふるいクロマトグラフィー・サイズ排除クロマトグラフィー
    • 1.2.4 イオン交換クロマトグラフィー
    • 1.2.5 イオン対クロマトグラフィー
    • 1.2.6 イオン排除クロマトグラフィー
    • 1.2.7 二次効果クロマトグラフィー
  • 1.3 分離の基礎理論
    • 1.3.1 保持パラメーター
    • 1.3.2 段理論
    • 1.3.3 物質の分離
    • 1.3.4 ピーク容量
    • 1.3.5 分離に影響する諸条件
  • 1.4 実際の分離の最適化

2. イオン交換クロマトグラフィーの分離機構

  • 2.1 イオン交換平衡
  • 2.2 Donnanの理論
    • 2.2.1 Donnan膜平衡
    • 2.2.2 Donnan電位とイオンの分布
  • 2.3 荷電表面付近のイオンの分布
    • 2.3.1 電気二重層
    • 2.3.2 Gouy-Chapmannモデル
    • 2.3.3 Sternモデル
  • 2.4 イオン交換の選択性
    • 2.4.1 イオン交換の選択性の起源
    • 2.4.2 イオン交換基構造の影響
    • 2.4.3 溶媒の効果
  • 2.5 イオン交換クロマトグラフィーの保持
    • 2.5.1 選択係数を用いる解釈
    • 2.5.2 静電理論によるアプローチ

3. カラム・充てん剤

  • 3.1 カラム
    • 3.1.1 カラムとクロマト管
    • 3.1.2 カラムの構成
    • 3.1.3 カラム性能の評価
  • 3.2 充てん剤
    • 3.2.1 分離モードと充てん剤
    • 3.2.2 イオン交換樹脂
    • 3.2.3 クロマトグラフィー用イオン交換樹脂の調製
    • 3.2.4 イオンクロマトグラフィー用イオン交換樹脂
    • 3.2.5 その他のイオンクロマトグラフィー用充てん剤
  • 3.3 充てん剤の特性とイオンの保持挙動
    • 3.3.1 イオン交換容量
    • 3.3.2 イオン交換基
    • 3.3.3 基材樹脂
    • 3.3.4 イオン排除効果

4. 検出法

  • 4.1 直接法
    • 4.1.1 吸光度検出法
    • 4.1.2 電気化学検出法
    • 4.1.3 元素分析装置を用いる検出法
    • 4.1.4 質量分析計を用いる検出法
    • 4.1.5 その他のネブライザを使った検出法
  • 4.2 間接法
    • 4.2.1 間接吸光度検出法
    • 4.2.2 電気伝導度検出法
  • 4.3 ポストカラム法
    • 4.3.1 サプレッサ電気伝導度検出法
    • 4.3.2 ポストカラム誘導体化法
  • コラム: Microsoft Excelを使った段理論に基づくクロマトグラムのシミュレーション

5. 分離の最適化

  • 5.1 分離の調節の基礎概念
  • 5.2 サプレッサ式イオン (交換) クロマトグラフィーにおける分離の最適化
    • 5.2.1 溶離液濃度による分離の調節
    • 5.2.2 実験的アプローチによる分離の調節
    • 5.2.3 溶離液組成による分離の調節
  • 5.3 ノンサプレッサ式イオン (交換) クロマトグラフィーにおける分離の最適化
    • 5.3.1 分離の最適化
    • 5.3.2 検出の最適化
    • 5.3.3 溶離液最適化の実際
    • 5.3.4 システムピーク
  • 5.4 グラジエント溶離法
    • 5.4.1 溶離剤濃度グラジエント法
    • 5.4.2 水酸化物系溶離液を用いるグラジエント溶離法
    • 5.4.3 キャパシティーグラジエント法
  • 5.5 その他の測定条件と保持挙動
    • 5.5.1 測定流量
    • 5.5.2 測定温度
    • 5.5.3 試料負荷量
  • コラム: 溶離液pHによる分離の調整
  • コラム: 温度効果の定性的な解釈

6. 定性と定量

  • 6.1 標準液の調製
    • 6.1.1 標準原液
    • 6.1.2 標準液の調製方法
  • 6.2 定性分析
    • 6.2.1 標準液との比較
    • 6.2.2 標準添加
    • 6.2.3 複数の検出器の使用
  • 6.3 定量分析
    • 6.3.1 定量法
    • 6.3.2 ピーク高さ・ピーク面積の測定
  • 6.4 検量線
    • 6.4.1 絶対検量線法
    • 6.4.2 内標準法
    • 6.4.3 標準添加法
    • 6.4.4 検量線の作成
    • 6.4.5 検量線の評価
  • 6.5 検出限界と定量限界
    • 6.5.1 検出限界
    • 6.5.2 定量限界
  • 6.6 数値の取り扱い
    • 6.6.1 結果の数値化
    • 6.6.2 有効数字の求め方
    • 6.6.3 数値の丸め方
  • 参考資料: 量および単位等に関するJIS規格

7. 微量イオンの測定

  • 7.1 大容量注入法
    • 7.1.1 大容量注入法
    • 7.1.2 大容量注入法によるフッ化物イオンの定量
  • 7.2 濃縮カラム法
    • 7.2.1 濃縮カラム法
    • 7.2.2 濃縮カラム法による測定
    • 7.2.3 カッティング式濃縮カラム法
    • 7.2.4 濃縮カラム法におけるシステムの汚染
  • 7.3 試料溶液の取り扱い
    • 7.3.1 分析に用いる水について
    • 7.3.2 試料の採取方法
    • 7.3.3 試料の保存と測定環境からの汚染

8. 試料の採取と前処理

  • 8.1 試料の採取
    • 8.1.1 液体試料
    • 8.1.2 気体試料
    • 8.1.3 固体試料
  • 8.2 試料の前処理
    • 8.2.1 試料の把握
    • 8.2.2 試料の水溶液化
    • 8.2.3 ろ過
    • 8.2.4 固相抽出 (Solid Phase Extraction:SPE)
    • 8.2.5 希釈
    • 8.2.6 基本的な前処理手順
    • 8.2.7 前処理後の試料容器
    • 8.2.8 インライン前処理
  • 参考資料1: 試験方法等 (JISを除く)
  • 参考資料2: 試験方法,試料の採取および前処理等に関するJIS規格

9. 精度管理

  • 9.1 バリデーション
    • 9.1.1 ハードウエアバリデーション
    • 9.1.2 分析法バリデーション
    • 9.1.3 システム適合性試験
  • 9.2 トレーサビリティ
    • 9.2.1 分離分析におけるトレーサビリティの確保
    • 9.2.2 不確かさ
  • コラム: 理化学検査における内部精度管理の例
  • 参考資料1: 精度管理に関する書籍等
  • 参考資料2: 用語,精度管理,統計等に関するJIS規格

10. アプリケーション

  • 10.1 環境試料
  • 10.2 上水・排水・排ガス関係試料
  • 10.3 食品・飲料
  • 10.4 半導体・電力関係の試料
  • 10.5 生体・薬品関係の試料
  • 10.6 工業製品・メッキ液関係の試料

参考資料

  • 付表1. ポストカラム誘導体化法の報告例
  • 付表2. ICP-AESおよびICP-MSを用いた測定例
  • 基礎用語解説
  • 本書で使用している略号
  • 本書で使用しているおもな記号
  • 参考:用語・記号等に関するJIS規格一覧
  • 参考:ギリシャ文字一覧
付表
  • 1 水溶液中のイオンの極限モル伝導率
  • 2 水溶液中の無機化合物の酸解離定数
  • 3 有機化合物の酸解離定数
  • 4 キレート試薬の酸解離定数
  • 5 おもな化合物の組成比
  • 6 SI単位,10の整数乗を表す接頭語および換算表
  • 7 市販カラムの一覧

執筆者

  • 日本フイルコン株式会社 開発マーケティング部 主任研究員
    工学博士
    井上 嘉則 氏
  • 東京工業大学大学院 理工学研究科 化学専攻 教授
    理学博士
    岡田 哲男 氏
  • 日本ダイオネクス株式会社 技術部
    理学博士
    関口 陽子 氏
  • 株式会社 島津製作所 米国島津マーケティングセンター
    学術博士
    西村 雅之 氏
  • 中部大学 応用生物学部 教授
    学術博士
    山本 敦 氏

出版社

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お問い合わせ

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(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判 280ページ

ISBNコード

ISBN978-4-86043-349-9

発行年月

2010年11月

販売元

tech-seminar.jp

価格

18,800円 (税別) / 20,680円 (税込)