技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

帯電防止材料の設計と使用法

帯電防止材料の設計と使用法

帯電防止材料の設計と使用法の画像

概要

本書は、イオン伝導型、電子伝導型 帯電防止機構と設計事例、添加、複合、コーティング、積層方法と応用展開など、帯電防止材料を網羅した一冊です。

目次

第1章 帯電防止材料の機能発現機構と分類

1節 帯電防止機構と種類
  • 1. 最近の帯電防止技術の動向
  • 2. 帯電防止機構~界面活性剤類による帯電防止
  • 3. 帯電防止機構~イオン伝導機構による帯電防止
  • 4. 帯電防止機構~電子伝導機構による帯電防止
  • 5. 帯電防止機能の設計~配合技術、コーティング技術、表面処理技術
  • 6. 帯電防止機能の制御
2節 導電性フィラー複合材料の帯電防止機構とフィラー種類による特徴
  • 1. 導電性フィラー複合材料の帯電防止機構
  • 2. フィラー種類による特徴
    • 2.1 炭素フィラー
    • 2.2 金属系フィラー

第2章 帯電防止材の解析・評価技術

1節 帯電防止材料の性能測定法 – 電荷減衰の測定、静電気半減期測定 –
  • 1. 電荷減衰測定の必要性
  • 2. 帯電防止材料の性能測定方法 -電荷減衰の測定、静電気半減期測定―
    • 2.1 電荷減衰測定の原理
    • 2.2 JIS規格における電荷減衰測定方法
    • 2.3 米国連邦政府試験規格における電荷減衰測定方法
    • 2.4 IEC規格における電荷減衰測定方法
2節 多層フィルム中帯電防止剤の拡散評価
  • 1. 重量法
  • 2. 化学分析機器を用いる方法
  • 3. 電気的検出方法
    • 3.1 表面抵抗測定
    • 3.2 空間電荷測定

第3章 帯電防止材料の機能発現機構と使用法 – 製法、性能・機能、環境による性能の違い、性能の持続性 – <添加・配合による帯電防止>

1節 界面活性剤による高分子材料の帯電防止技術ならびに高性能化
  • 1. 帯電防止機構~界面活性剤による帯電防止
  • 2. 帯電防止機構~高分子界面活性剤による帯電防止
  • 3. 高分子帯電防止剤 技術のニーズ
  • 4. 高分子界面活性剤による帯電防止機能の高性能化
  • 5. 高分子帯電防止剤の高性能化 その1
  • 6. 高分子帯電防止剤の高性能化 その2
  • 7. 帯電防止機能の制御
  • 8. 『スタティクマススター』の開発背景
  • 9. 『スタティクマススター』の性能
2節 ポリエーテル系高分子による帯電防止
  • 1. ポリエーテル系高分子型帯電防止剤の性能発現機構
    • 1.1 帯電防止の考え方
    • 1.2 導電性を有する材料について~高分子固体電解質~
  • 2. ポリエーテル系高分子型帯電防止剤の設計手法
    • 2.1 高分子型帯電防止剤と対象樹脂とのアロイ化
    • 2.2 混練時及び成型時の溶融粘度制御
    • 2.3 高分子型帯電防止剤と対象樹脂との親和性
  • 3. ポリエーテル系高分子型帯電防止剤の開発動向
    • 3.1 「ペレスタット」シリーズ
    • 3.2 オレフィン系樹脂用ペレスタット300の特性について (PPとのアロイ例)
    • 3.3 ペレスタットの使用法について
    • 3.4 対象樹脂種の拡大
    • 3.5 帯電防止性能の評価について
3節 カリウムアイオノマーによる帯電防止
  • 1. アイオノマーの構造
    • 1.1 アイオノマーの高次構造
    • 1.2 イオン凝集部
  • 2. アイオノマーの合成
  • 3. アイオノマーの電気的性質
    • 3.1 アイオノマーの表面抵抗
    • 3.2 カリウムアイオノマーの表面抵抗
  • 4. アイオノマーの誘電挙動
    • 4.1 誘電スペクトル測定
    • 4.2 E-15MAA-0.8Kの誘電スペクトル
    • 4.3 誘電スペクトルのカリウムイオン濃度依存性
    • 4.4 制電性発現メカニズム
  • 5. 帯電防止剤としてのカリウムアイオノマー
    • 5.1 工業用途への応用
    • 5.2 エンプラ帯電防止剤としての可能性
  • 6. 制電性のシミュレーション
4節 ポリマーアロイ型制電性樹脂の特性向上と実用化
  • 1. ポリマーアロイ型制電性樹脂の基本設計と発展の経緯
    • 1.1 基本設計
    • 1.2 発展の経緯
  • 2. ポリマーアロイ型制電性樹脂の実用化設計
    • 2.1 概要
    • 2.2 ABS樹脂における制電性ポリマーの実用化設計
  • 3. ポリマーアロイ型制電性樹脂の制電性能
    • 3.1 特徴
    • 3.2 制電性能の向上
  • 4. ポリマーアロイ型制電性樹脂 (“トヨラックパレル”) の制電性能向上の実現化
5節 金属粒子による帯電防止
  • 1. 導電性フィラー用金属粒子
    • 1.1 銀粉
    • 1.2 銅粉
    • 1.3 ニッケル粉
    • 1.4 金属ナノ粒子
6節 金属繊維フィラーによるESD/EMI対策
  • 1. 金属繊維の各種製造方法と特徴
  • 2. 樹脂フィラーとしての金属繊維
  • 3. ステンレス繊維フィラーの特徴
  • 4. ステンレス繊維フィラーの製品用途例
  • 5. ステンレス繊維を使った導電性樹脂例
  • 6. ベカルト社のステンレスマスターバッチ
  • 7. ベカルト社で取り扱っているその他の静電気対策用製品
7節 カーボンフィラーによる帯電防止
  • 1. 導電性カーボンブラックの構造と帯電防止機構
  • 2. 導電性カーボンブラックの選択
  • 3. 帯電防止の評価方法と使用方法
8節 炭素繊維による帯電防止
  • 1. 炭素繊維
    • 1.1 炭素繊維の種類
    • 1.2 炭素繊維の製造
  • 2. 炭素繊維強化樹脂
    • 2.1 炭素繊維強化樹脂の特徴
    • 2.2 帯電防止材料としての炭素繊維強化樹脂
  • 3. 炭素繊維強化樹脂の導電性
    • 3.1 炭素繊維強化樹脂の導電機構
    • 3.2 導電性の影響因子
  • 4. その他の帯電防止材料との比較
    • 4.1 カーボンブラックを用いた導電性樹脂との比較
    • 4.2 帯電防止剤を用いた導電性樹脂との比較
    • 4.3 金属フィラーを用いた導電性樹脂との比較
  • 5. 炭素繊維強化樹脂の材料設計
    • 5.1 炭素繊維の含有率
    • 5.2 炭素繊維の長さ
    • 5.3 導電性以外の観点からの設計
9節 カーボンナノチューブ複合樹脂による高性能帯電防止部品
  • 1. 電子デバイス分野の要求性能と、帯電防止材料
  • 2. ハイパーサイトWシリーズの基本特性
    • 2.1 カーボンナノチューブ複合樹脂
    • 2.2 静電気帯電放電 (ESD) 特性
    • 2.3 クリーン特性
  • 3. ハイパーサイトWシリーズの射出成形
  • 4. ハイパーサイトWシリーズ 各種グレード
  • 5. カーボンナノチューブ複合樹脂の高機能化
    • 5.1 表面抵抗値均一化
    • 5.2 耐摩耗性の付与
    • 5.3 真空成形トレイへの展開
  • 6. リサイクル
10節 切削加工用帯電防止母材
  • 1. 押し出し成形法と圧縮成形法の違い
  • 2. ナノコンポジットでの帯電防止
    <コーティング、積層による帯電防止>
11節 界面活性剤水溶液ミストコーティングによる帯電防止
  • 1. 処理液
  • 2. 現状のコーティング法
    • 2.1 ディッピング
    • 2.2 スプレーコート
    • 2.3 ロールコート
    • 2.4 手拭き (刷毛塗り、布拭き)
  • 3. ミスト法によるコーティング
  • 4. 除電の原理と帯電防止性能の発現
  • 5. ミスト法で得られる薄膜の特性
    • 5.1 表面抵抗率
    • 5.2 放置時の耐久性、耐熱性
    • 5.3 摩擦耐久性
    • 5.4 表面硬さ、すべり性
    • 5.5 防曇性
    • 5.6 外観
    • 5.7 基材物性の変化
    • 5.8 加飾膜の密着性
  • 6. 処理装置
    • 6.1 汎用コンベヤ型 (MEC-C)
    • 6.2 汎用卓上型 (MEC-CSⅡ)
    • 6.3 高能率卓上型 (MEC-CSH)
    • 6.4 加飾部品用特注機
    • 6.5 遠隔個所の処理装置 (MEC-CSV)
    • 6.6 その他の装置、機具類
  • 7. 適用例
    • 7.1 二次加工部品の帯電防止処理
    • 7.2 インモールドへの適用
    • 7.3 部品箱、梱包部材業への適用
    • 7.4 作業着の処理
    • 7.5 静電塗装のアンダーコート
12節 ポリピロールによる帯電防止
  • 1. 導電性ポリマー「STポリ」
  • 2. ポリピロールナノ分散液
  • 3. ポリピロールナノ分散液塗工フィルム『STNフィルム』
    • 3.1 STNフィルムの構造
    • 3.2 STNフィルムの特性
  • 4. STNフィルムの製品開発事例
    • 4.1 STNクリアファイル
    • 4.2 TABスペーサー用STNフィルム
  • 5. 新規応用用途
    • 5.1 STN粘着フィルム
    • 5.2 STNリリースフィルム
13節 ポリアニリンの帯電防止材料としての使用法
  • 1. 導電性高分子ポリアニリンの開発と実用化
  • 2. ポリアニリンの基礎
  • 3. 種々の静電気障害と対策
  • 4. 両親媒性ポリアニリンの合成と帯電防止トレイ
14節 PEDOT/PSS分散液による帯電防止コーティング材
  • 1. 表面抵抗率と性能・用途との関係
  • 2. 各種透明帯電防止材の得失
  • 3. PEDOT/PSSの特徴
  • 4. 帯電防止「デナトロン」の特徴
  • 5. 「デナトロン」のラインナップ
  • 6. 用途
15節 ポリイソチアナフテンによる帯電防止
  • 1. 自己ドープ型ポリチオフェン系導電性高分子の物性
  • 2. 自己ドープ型ポリチオフェン系ポリマーの評価法
  • 3. 自己ドープ型ポリイソチアナフテンの実用例
16節 金属、金属酸化物分散透明帯電防止コーティング剤
  • 1. 透明導電性コーティング材の設計
  • 2. 透明導電性ナノコンポジット膜材料について
    • 2.1 ナノ導電性材料
    • 2.2 バインダー成分
    • 2.3 導電性塗料
  • 3. 透明導電性コーティング膜の応用例
17節 酸化スズナノ粒子分散透明水性帯電防止コーティング
  • 1. 酸化スズ透明水性帯電防止コーティング剤の特性
  • 2. 酸化スズ透明水性帯電防止コーティング剤構成物について
  • 3. 酸化スズ透明水性帯電防止コーティング剤のコーティング条件
  • 4. 異種機能材料との複合化
  • 5. 用途例
18節 高分子フィルムへの金属薄膜形成による帯電防止
  • 1. 金属薄膜による帯電防止
  • 2. 金属薄膜の特性
    • 2.1 金属薄膜の電気特性
    • 2.2 金属薄膜の光学特性
  • 3. 金属薄膜の形成方法
    • 3.1 物理的気相成長法 (PVD)
    • 3.2 化学的気相成長法 (CVD)
  • 4. 帯電防止金属薄膜の活用事例

第4章 注目用途での帯電防止技術

1節 封止材料における帯電防止技術
  • 1. 原材料における帯電防止
    • 1.1 シリカ
    • 1.2 カーボンブラック
    • 1.3 固形樹脂
  • 2. 封止材料における帯電防止
    • 2.1 粉砕工程
    • 2.2 原料混合工程
    • 2.3 整粒工程
    • 2.4 打錠工程
    • 2.5 その他
  • 3. 次期封止材料における帯電防止
    • 3.1 シート材料
    • 3.2 薄膜材料
2節 粘着テープにおける帯電防止技術
  • 1. 粘着のメカニズムと粘着剤の種類
  • 2. 粘着テープの帯電防止化の実例
    • 2.1 粘着剤の帯電防止化
    • 2.2 基材フィルムの帯電防止化
3節 感光材料における帯電防止技術
  • 1. SnO2ゾルに含まれる粒子の結晶性と導電性
  • 2. 帯電防止性能評価技術
  • 3. PET用帯電防止処理下引きのバインダー検討
4節 シリコーンゴムへの帯電防止性付与
  • 1. シリコーンゴムについて
    • 1.1 シリコーンゴムの分類
  • 2. 帯電防止性付与シリコーンゴム
    • 2.1 帯電防止効果の評価方法
    • 2.2 従来の帯電防止技術
    • 2.3 新しく開発した帯電防止技術
5節 床材における帯電防止技術
  • 1. 帯電防止床材の種類
  • 2. 使用される帯電防止材料
  • 3. 要求性能
  • 4. 帯電防止床が求められる床用途
  • 5. 帯電防止床の施工技術
    • 5.1 塗り床
    • 5.2 張り床
    • 5.3 置き床・組み床
  • 6. 高機能・高耐久性帯電防止床工法の開発
    • 6.1 開発のコンセプト
    • 6.2 本工法の概要
    • 6.3 基礎物性
    • 6.4 促進試験
    • 6.5 試験施工
6節 帯電防止効果を利用した花粉付着抑制技術
  • 1. ホスホリルコリン基を有するポリマーの特徴
    • 1.1 電気的中和による花粉付着防止作用
    • 1.2 動摩擦係数低下作用
  • 2. ホスホリルコリン基を有するポリマーを用いたスギ花粉吸着阻害効果
    • 2.1 コットンへの付着抑制効果測定
    • 2.2 花粉症用マスク用不織布における付着抑制効果測定
    • 2.3 ヒト皮膚および毛髪に対する効果

執筆者

榎本 正樹 : リケンテクノス(株)
西畑 直光 : (株)クレファイン
畠 慎也 : (株)クレファイン
川崎 達也 : (株)クレファイン
村上 義信 : 豊橋技術科学大学
薮田 尚士 : 三洋化成工業(株)
牧 伸行 : 三井・デュポン ポリケミカル(株)
松田 政 : 東レ(株)
吉武 正義 : 福田金属箔粉工業(株)
桝 武志 : ベカルトジャパン(株)
長澤 義信 : ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)
酒井 雅生 : (株)クレファイン
鷺坂 功一 : 油化電子(株)
佐々木 喜達 : (株)PBIアドバンストマテリアルズ
橋本 創 : メイキ樹脂工業(株)
望月 敦史 : アキレス(株)
倉本 憲幸 : 山形大学
千種 康男 : ナガセケムテックス(株)
大久保 隆 : 昭和電工(株)
平井 俊晴 : 日揮触媒化成(株)
山田 昌文 : ユニチカ(株)
古内 哲哉 : 三菱伸銅(株)
越部 茂 : (有)アイパック
加納 義久 : 古河電気工業(株)
倉地 育夫 : コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)
轟 大地 : 信越化学工業(株)
三浦 勇雄 : 戸田建設(株)
宮沢 和之 : (株)資生堂

出版社

お支払い方法、返品の可否は、必ず注文前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判上製本 267ページ

ISBNコード

ISBN978-4-903413-55-6

発行年月

2008年12月

販売元

tech-seminar.jp

価格

55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

割引特典について

  • S&T出版のSTbook会員 (無料 / ログイン機能付) に登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 会員登録を希望される方は、52,190円 (税別)
    • 会員登録を希望されない方は、55,000円 (税別)
  • お申込みの際、会員登録の希望についてご選択いただけます。

これから開催される関連セミナー