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ケモインフォマティクスを用いた合成容易性予測・経路探索と条件最適化

ケモインフォマティクスを用いた合成容易性予測・経路探索と条件最適化

~コンピュータに設計させた化学物質の合成の可能/不可能を機械学習で効率的に予測~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年11月7日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 機械学習や深層学習を用いた合成容易性予測モデルの開発動向

(2023年11月7日 10:00〜11:00)

 近年用いられている「de novo設計」は、コンピュータが自動的に化合物をデザインする手法であり、人間が考えもしない新規な化学構造を提案することができる。しかし、化合物のデザインをコンピュータだけに任せてしまうと、合成困難な化合物をデザインしてしまう可能性がある。デザインされた全ての化合物について、合成化学者が合成できるかどうかを確認することは困難であり、効率が悪い。そこで合成容易性を判別できる計算手法が求められている。これまでは化合物の複雑さの程度や合成経路の情報から研究者によって定義された条件に基づいて予測が行われてきた。しかし近年では機械学習や深層学習を用いた研究が盛んに行われており、合成容易性予測にも使用され始めている。
 この部ではこれまでの代表的な合成容易性予測手法の紹介と合成容易性予測精度の現状をまとめる。

  1. 研究者の定義に基づいた合成容易性予測手法
    1. 化学構造の複雑さに基づいた手法
    2. 合成経路に基づいた手法
  2. 機械学習や深層学習を用いた最近の合成容易性予測手法
    1. 合成容易性の学習と検証の難しさ
    2. 合成容易性予測モデルの紹介
      1. SYBA
      2. SCScore
      3. RAscore
  3. 新規な合成容易性予測モデルの構築に向けた研究の紹介
    1. SAscoreを加えた4つの予測モデルの問題点
    2. 新規な合成容易性予測モデルの作成と検証
      1. 新規予測モデルの作成
      2. 検証セット
      3. 合成困難な化合物に対する予測結果
      4. 不安定な化合物に対する予測結果
    • 質疑応答

第2部 AIによる合成条件推薦システムの構築

(2023年11月7日 11:15〜12:30)

 新物質の合成研究は類似した既知物質群の合成条件を出発点として試行錯誤的に最適条件の探索を行うことである。結果的に合成できないケースが大半であり、探索を打ち切るかどうかの判断には多大なる時間を要してしまう。このような失敗データは、公開されることもなく他者が活用することも全くなかった。物質ごとに合成条件とその成否が整理されている合成条件データベースは現在皆無であり、そのデータベースの構築が効率的な物質探索を行う上での急務である。
 この部では、このような観点から著者らが行った研究である「並列合成実験と合成条件推薦システムによる未知物質の合成条件予測」について、結果の一部を紹介する。

  1. 並列合成実験と実験条件推薦システムを活用した合成条件の定量化
  2. 実験条件推薦システムによる新物質探索
    • 質疑応答

第3部 触媒選択へのケモインフォマティクスの応用

(2023年11月7日 13:15〜15:15)

 近年、画期的かつ斬新な触媒の開発期間を飛躍的に短縮するために、機械学習に代表されるインフォマティクスの手法の活用が脚光を浴びている。すなわち、インフォマティクス技術を活用して触媒の性質や特徴と触媒反応の実験結果の関係を計算機に学習させることで、触媒性能を予測したり所望の性能を有する触媒を提案したりすることができ、それが触媒選択や設計の加速、さらには新規触媒の開発へ繋がることも期待される。
 本節では、触媒選択への機械学習等のインフォマティクス技術の応用に関する最近の国内外の研究動向を例示する。

  1. 不均一系触媒反応における触媒選択・設計のためのインフォマティクス
  2. 均一系触媒反応における触媒選択・設計のためのインフォマティクス
  3. ベイズ最適化を活用した触媒選択の効率化
    • 質疑応答

第4部 フロー合成の反応条件最適化への機械学習の活用

(2023年11月7日 15:30〜17:00)

 グリーンプロセスの原則である「効率の最大化」「廃棄物の最小化」「コストの削減」を実現するフロー合成における反応条件最適化、ならびに機械学習の活用、すなわち「実験の実施を触媒するツール」について紹介する。

  1. 反応条件最適化手法について
  2. 反応条件最適化におけるフロー合成法の利点s
  3. フロー合成法における連続型変数に対する反応条件最適化:定常状態9+4+1法
  4. フロー合成法における連続型変数に対する反応条件最適化:擬定常状態グラジエント法
  5. フロー合成法における離散型変数に対する反応条件最適化
    • 質疑応答

講師

  • 若杉 昌輝
    北里大学 情報薬学部門
    助教
  • 林 博之
    京都大学 大学院 工学研究科 材料工学専攻
    助教
  • 矢田 陽
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター デジタル駆動化学チーム
    研究チーム長
  • 間瀬 暢之
    静岡大学 グリーン科学技術研究所
    教授

主催

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