水回りの様々な製品 (流し、配管、バスタブ、便器など) はぬめりの問題が深刻である。また通常の工業製品や家屋のガラス、タッチパネルに至るまで、汚れの固着が大きな問題となることが多いが、これらは細菌由来のバイオフィルムが原因となることが多い。意外とこのことは知られていない。本講義では、これらの根本原因であるバイオファウリングからその対策まで解説する。

1. 汚れと生物汚損 (バイオファウリング) —工業的な問題との関連
2. バイオフィルムとは
   1. バイオフィルムの定義
   2. バイオフィルムの生成と成長過程
   3. バイオフィルムと抗菌性
   4. 材料の抗菌性と評価法
   5. 抗菌材料の開発動向
   6. 抗バイオフィルム性表面の特徴
   7. バイオフィルムの工業的対策
3. バイオフィルム・バイオファウリングの試験法
   1. 実環境への浸漬
   2. 実験室的バイオフィルムリアクター (LBR)
4. バイオフィルムの評価法
   1. 伝統的生物学的手法
   2. 遺伝子解析を取り入れた手法
   3. 光学顕微鏡を用いた方法
   4. 電子顕微鏡を用いた方法
   5. AFMによる方法
   6. 干渉計を用いた方法
   7. UV-VISによる方法
   8. FT-IRなど
   9. その他
5. バイオフィルム対策
   1. 化学洗浄
      1. 化学洗浄の基礎
      2. 化学洗浄の実例
   2. 機械的手法
   3. 表面改質・コーティング
   4. その他
6. 今後の技術開発動向と将来展望
• 質疑応答・名刺交換