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高周波弾性波デバイス (SAW & BAW) の基礎知識と技術動向

高周波弾性波デバイス (SAW & BAW) の基礎知識と技術動向

オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2024年10月21日〜28日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2024年10月25日まで承ります。

概要

本セミナーでは、SAW・BAWの基礎から開発・実用化の進め方、製造における問題点とその解決方法まで、SAW研究の黎明期から現在に至るまで取り組んできた講師が解説いたします。

開催日

  • 2024年10月18日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • BAW (FBAR) ・SAWデバイス関係セールスエンジニア
  • BAW (FBAR) ・SAW・板波開発担当者
  • BAW (FBAR) ・SAW・板波実用化担当者
  • BAW (FBAR) ・SAW・板波製造担当者
  • 新しい弾性波デバイス研究担当者
  • 開発企画担当者

修得知識

  • 弾性体・圧電体の基礎
  • 一般的なBAW (FBAR) ・SAW・板波の知識
  • BAW・板波の基礎・原理
  • BAW・SAW用材料
  • BAW・板波の各種振動モードの種類
  • BAW・SAWフィルタの原理、応用例
  • BAW・SAWを開発・設計する基礎知識
  • 開発テーマの考え方
  • 開発・実用化の進め方
  • 開発・製造における問題点とその解決方法

プログラム

 圧電薄膜バルク波デバイス (BAW、FBAR) や弾性表面波 (SAW) は小形、軽量、周波数無調整、高信頼性、高周波化対応可能等の特徴を持つ。SAWの民生用への応用はテレビの映像中間周波数 (VIF) 用フィルタが最初で、その後SAWデバイスは自動車電話、コードレス電話、ペジャ用などへの応用を経て、今や携帯電話、スマートフォンに欠かせない重要な部品となっている。一方、BAWは携帯電話の普及により採用され、当時、SAWの比べて急峻な特性を持つため、急峻な特性が要求されるbandを中心に採用されるようになった。近年のスマートフォンの普及により、両デバイスは、それぞれ特徴を生かしたBandに使用されている。また近年の周波数の混雑対策として、SAWでも急峻な特性が得られるようになってきている。今後、急峻な特性と良好な温度特性をもつフィルタ特性に加え、キャリアアグリゲーションシステムの普及により、広い周波数範囲でスプリアスのないフィルタに加え、第5世代あるいはBeyond 5G用フィルタが要求されてきている。さらに、近年、7〜24 GHz帯でFR3 (Frequency Band3) が割り当てられ、この周波数帯でのBAWやSAWの研究も盛んになってきている。このように、ますますBAWやSAWフィルタの弾性波デバイスへの期待が高くなっている。
 講演者は、村田製作所入社後、圧電セラミックを用いたエネルギー閉じ込め型バルク波共振子・フィラタ (BAW) の開発やSAWフィルタの開発を担当。テレビ・映像中間周波数用SAWフィルタの開発後には、その実用化のため11年間、製造現場に従事して、世界で唯一その実用化に成功した。その後、異動した開発部門では、横波型SAWの端面反射を利用した超小型ETC用フィルタ (今でもシェア100%) 及びTV用補助トラップ共振子、高密度電極と水晶を用いた温度特性良好で超小型な携帯電話用IFフィルタ、平坦化SiO2膜/高密度電極/圧電基板構造の温度特性 (いわゆるTCSAW) の良好な小型なスマートフォン用SAWデュプレクサ (このデュプレクサはその後同業にもクロスライセンスされ、世界の同業でも数多く生産されている) 等、世界初の数多くの各種弾性表面波デバイスの開発と実用化に成功。また近年、注目され始めた板波の1種のラム波 (XBARと名を変えて呼んでいつグループもある) については、15年前にいち早く注目し、世界で初めてラム波で5 GHz以上のデバイスを実現した。その論文は2010年度のIEEE UFFC transactionの最優秀論文に選ばれており、また、近年のラム波の論文のほとんどに引用されている。東北大に異動後は、圧電薄板と水晶基板を用いた高Q、ゼロTCF,スプリアスフリーのデバイスに開発や電極の微細化によらないで8 GHzの高周波SAWの励振に成功している。
 本講演者は、このように、SAWの研究の黎明期から現在に至るまで、SAWの開発・実用化・製造に取り組んできている。これらの経験を活かし、弾性体や圧電体の基本的な考え方・理論、BAWやSAWの原理、BAWやSAWの種類や励振方法、それらに適した材料、それらを応用したBAWやSAW共振子、ラダーフィルタへの原理・構成方法、開発・実用化成功の秘訣、今後のBAWやSAWの技術の動向などについて講演する。

  1. 弾性体の基礎
    1. 弾性体の結晶構造
    2. 歪と応力の関係
    3. 弾性定数
      • スチッフネス
      • コンプライアンス
      • ポアソン比
      • ヤング率
    4. 運動方程式
    5. 弾性体の縦波音速、横波音速は何に依存している、どのように求める
  2. 圧電体とは
    1. 圧電現象
    2. 圧電方程式 (圧電定数)
    3. 結晶構造のおける圧電定数の違い
    4. 電気機械結合係数
  3. BAWとFBAR
    1. バルク波 (BAW) とは
    2. 厚みすべり振動とは
    3. 厚み縦振動とは
    4. BAW (FBAR) 用材料
    5. 成膜方法
    6. BAWやFBARの厚み振動共振子の周波数は何で決まる
    7. 厚み振動共振子の帯域は何で決まる
    8. エネルギー閉じ込め振動とは
    9. キャビティ構造とSMRの違いは
  4. 共振子とラダーフィルタ
    1. 共振子
    2. ネットワークアナライザによる共振子特性の測定
    3. スミスチャート、動アドミタンス特性
    4. 共振周波数、反共振周波数とは
    5. 電気機械結合係数
    6. Qとは
    7. 等価回路
    8. 2重モードフィルタとは
    9. ラダーフィルタとは
    10. フィルタの帯域は
    11. 帯域は何に依存する
    12. 高周波化するには
  5. SAW
    1. SAWとは
    2. SAWとBAWの違い
    3. SAWの励振
    4. SAWの種類
    5. レイリー波
    6. 漏洩弾性波
    7. 縦波型漏洩弾性波
    8. セザワ波
    9. BGS波
    10. ラブ波
    11. 層状構造弾性波
    12. 境界波
  6. 板波
    1. 板波とBAWやSAWとの違いは
    2. ラム波と横波型 (SH型) 板波
    3. LiNbO3やLiTaO3薄膜を用いたデバイスの例
  7. SAW用材料
    1. セラミック (PZT等)
    2. 薄膜 (ZnO等)
    3. 単結晶
      • LiTaO3
      • LiNbO3
      • 水晶
      • LBO
      • ランガサイト等
  8. SAW共振子
    1. SAW共振子の原理
  9. SAWフィルタの種類
    1. トランスバーサル型フィルタ
    2. 縦波型共振子フイルタ
    3. 横波型共振子フィルタ
    4. ラダーフィルタ
  10. 近年話題のSAW・BAWデバイスと今後の動向
    1. 近年話題の異種材料接合基板を用いたデバイス
    2. 高周波化
    3. 広帯域化

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

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