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氷・雪・霜に関連する物理・化学・生物学的現象の基礎と産業分野での利活用の現状及び新展開

氷・雪・霜に関連する物理・化学・生物学的現象の基礎と産業分野での利活用の現状及び新展開

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、低温環境下で起こる水の状態変化に伴って発生する諸現象の解説とその産業分野における利活用例そして新たな展開について、分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2024年2月5日(月) 10時00分 16時00分

受講対象者

  • 蓄熱に関連する担当者や技術者、管理者

修得知識

  • 蓄熱蓄冷技術に関連する環境とエネルギー政策等の動向
  • 建築物・自動車空調分野における省エネルギー技術としての蓄熱蓄冷技術
  • 蓄熱蓄冷材料と熱搬送機能性媒体とその分類
  • 蓄熱蓄冷技術と熱エネルギー搬送に関するシステム化技術
  • 蓄熱蓄冷と熱エネルギー搬送システムの経済性
  • 内燃機関自動車や電動車の省エネルギーに向けての蓄熱・蓄冷技術の新展開
  • 新たな蓄熱蓄冷・熱エネルギー搬送材料の特徴の応用
  • 再生可能エネルギーと蓄熱技術間の電力と熱エネルギーのマッチングに向けての新展開

プログラム

 冬期において、年5日以上雪で地表が雪で覆われる全面積は地球陸地の約51%、海氷量は全海洋面積の約10%そして凍土の占める割合は全陸地の約14%と報告されています。このような氷や雪は寒冷地に住む人間にとって馴染の深い低温物質です。
 氷・雪・霜が人間の生活に与える効果は、利益がある場合と不利益を被る場合があります。積雪寒冷地域では、豪雪災害、船体着氷、航空機着氷、架線着氷、凍上による路面や建物の被害など不利益な面が強調されています。しかしながら、これらの不利益な面は、新たな技術の導入などにより克服されつつあります。一方、生鮮食料の低温保存、雪晒による漂白、寒天の製造、農作物の低温糖化などは従来から低温環境で派生する様々な現象を巧みに利活用してきました。しかしながらこれらの低温環境に利活用技術は、そのメカニズムを十分な理解なく、各産業分野で伝統的に利用されおり、他の産業分野への展開が遅れている現状にあります。
 このような現状を踏まえて、本セミナーにおいては、低温環境で発生した氷、雪、霜の生成機構やその性質、さらに派生した物理・化学・生物学的現象を詳細に解説します。さらに、これらの現象を利活用した産業分野での具体例を紹介し、新たな分野での商品開発のアイデア創出に繋がるように本セミナーは工夫しています。

  1. 第1章 低温水と氷の特性
    1. 低温状態での水の分子構造
    2. 低温状態での水の特性
      • 最大密度
      • 過冷却水など
    3. 氷の結晶構造と関連物質
      • 高圧氷
      • クラスレート氷
      • 非晶氷など
    4. 氷の特性
      • 焼結
      • 疑似液体膜
      • チンダル像
      • 復氷など
  2. 第2章 気象現象に関連する氷・雪・霜の構造と派生する諸現象
    1. 雲における氷晶と過冷却水滴の関係
    2. 昇華現象と雪・霜の関係
    3. 雪結晶の生成と成長
    4. 雨氷 (フリージングレイン) の発生機構
    5. 雪崩の発生機構とダイヤモンドダスト
    6. 人工降雨と降雪
    7. 水道管の凍結機構 など
  3. 第3章 氷・雪・霜から派生する諸現象の産業分野での利活用技術
    1. 熱的特性の基礎とその産業分野での利活用技術
      1. 低温水の過冷却現象とその利活用事例
        • 食品の低温保存
        • 低温下での潜熱保存
        • 長物質内での微細氷結晶の生成
        • 不凍タンパク質
        • 水滴の凍結抑制など
      2. 氷結晶核生成機構とその利活用事例
        • 人工降雪
        • 人工降雨
        • 人工消霧など
      3. 水の凍結と氷の融解による潜熱とその利活用事例
        • 氷蓄熱
        • アイスコンクリート
        • アイスコンデンサー
        • 凍結鋳造など
    2. 氷の力学的特性の基礎とその利活用技術
      1. 圧力融点降下現象とその産業分野での利活用事例
        • 凍結回避
        • 微細氷結晶生成など
      2. 硬さや強さの変化とその利活用事例
        • 氷曲げ
        • 氷粒子ショットピーニング など
      3. 凍結界面の付着現象とその利活用技術
        • 冷凍チャック
        • 凍結剥離など
      4. 低温下での体積収縮や相変化に伴う体積膨張現象とその利活用事例
        • コンクリートの凍結破壊
        • 溶接残留応力除去
        • 異形管の圧着
        • 冷やし嵌め
        • 樹木の凍裂 など
      5. 摩擦係数の変化とその利活用事例
        • 凍結引き抜き加工
        • スケート電車
        • 氷の搬送
        • 高速スケートリンク
        • 圧雪・氷板路面の滑り抑制装置など
      6. 凍結と解凍による物質 (水分) 移動とその利活用事例
        • 凍結分離
        • 凍上
        • 凍結濃縮
        • 下水汚泥脱水処理
        • 氷粒子混合コンクリートなど
    3. 化学的特性の基礎とその産業分野での利活用技術
      1. 化学反応速度特性とその利活用事例
        • 凍結濃縮
        • 融雪剤など
      2. 水蒸気圧の変化特性とその利活用事例
        • 冷風乾燥
        • 生ごみの消臭装置など
      3. 昇華蒸発現象とその利活用事例
        • 真空凍結乾燥
        • アイスライニング
        • 多孔性食品など
      4. 凍結濃縮現象とその利活用事例
        • 凍結濃縮食品
        • 汚泥の凍結濃縮
        • 凍結摩砕など
    4. 電気・磁気・光学的特性の基礎とその利活用技術
      1. 氷の電磁波特性とその利活用事例
        • 氷レンズやプリズム
        • アイスレーダーなど
      2. 雪の反射特性とその利活用事例
        • 雪さらし
        • 雪焼け
        • 融雪剤
        • 雪面反射太陽電池性能向上
        • 冷凍食品の解凍など
    5. 生物的・美術的特性の基礎とその利活用技術
      1. 生物的特性とその利活用事例
        • 凍結手術
        • 低体温麻酔
        • 蛋白質凍結変性など
      2. 美術的特性とその利活用事例
        • 着色氷
        • 氷の彫刻
        • 雪像
        • 凍結工芸など

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
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  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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