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多孔質材料 (多孔体) の基礎と応用展開

受講特典: アーカイブ配信付き (視聴期間: 2023年3月29日〜4月4日を予定)

多孔質材料 (多孔体) の基礎と応用展開

~ゼオライト、活性炭、シリカゲル、ナノ多孔体、メソポーラス物質 / 多孔性配位高分子 (PCP) 、金属有機構造体 (MOF) 、PCP/MOF~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、多孔質材料 (多孔体) の基礎から解説し、最新研究動向など総括的に最近のトレンドを含めて解説いたします。

開催日

  • 2023年3月28日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 多孔体の応用分野に関連する技術者
    • 吸着剤
    • 分子やイオンの選択貯蔵
    • 徐放
    • 隔離
    • 輸送
    • 分離
    • ナノ合成容器
    • 触媒
    • センサーなど
  • 無機材料に関連する技術者、研究者
  • 多孔体に関連する技術者、研究者

修得知識

  • 多孔体の基礎
  • 多孔体の最新の研究例

プログラム

 ゼオライト、活性炭、シリカゲル に代表されるナノ空間を有する多孔質材料は、環境、エネルギー、光学、医療、エレクトロニクスなどの幅広い分野での応用が期待されている。2013年からの国の戦略目標である「選択的物質貯蔵・輸送・分離・変換等を実現する物質中の微細な空間空隙構造制御技術による新機能材料の創製」に基づき、いくつかのPRESTOとCREST (例えば、CREST:超空間制御に基づく高度な特性を有する革新的機能素材等の創製、さきがけ:超空間制御と革新的機能創成など) が立ち上がっている。ナノ多孔体は、高い比表面積と大きな細孔容積のような独特の特徴を持つことで、伝統的にはゼオライトが研究されてきており、1990年代からメソポーラス物質の研究が世界中で活発になってきた。特に、メソポーラス物質に関しては、日本からも稲垣フェロー・黒田 (早大) らのFMS-16の開発、堂免教授による結晶性遷移金属酸化物の開発など、これまでいくつもの重要な研究成果が出ている。しかしながら (僭越ながら) 、本物質系の骨格組成としてはシリカ系 (絶縁体) と 限られた金属酸化物 (半導体含) に限定されており、応用先としても触媒担体、 (光) 触媒、吸着など少し限られてしまっているように思える。また、従来の手法では「完全」結晶体の多孔体の合成も容易でなく、産業界では結果的に結晶微粉末の方が効果が良く実用向きというのが、これまでの一般的な考え方として定着してしまっているように思える。残念でならない。
 JSTの大型研究としては、2000年から始まっている相田ナノ空間ERATO (東大) では、超分子化学に基づき、多くの空間素材を生み出した。一方、錯体化学の方でも、金属イオンと有機配位子による多孔性配位高分子 (PCP) (別名:金属有機構造体、MOF) の研究は、2007年から北川統合細孔プロジェクト (京大) によりサポートされている。このERATOの開始により、MOFの研究は世界的に劇的に成長したと言える。また、 藤田教授 (東大) は自己組織化による金属と有機の構造体からなる新しい配位錯体を発見し、これらはJST-ACCEL (自己組織化技術に立脚した革新的分子構造解析) によりサポートされてきた。上記の日本を代表する先生方の貢献は、日本の空間物質の高い基礎研究のレベルを世界に示していると言える。しかしながら、有機種を基本ユニットとする空間物質、又は有機配位子と金属イオンの「配位結合」からなるPCP/MOFは、ガス吸着、分離、分子認識などとしての応用には最適であるが、 (電極) 触媒 、キャパシタ、二次電池、燃料電池などへの応用を考えると、原子が共有結合または金属結合によって結合されている安定な無機固体で骨格を形成した新規な多孔質材料を発見する必要がある。これらの多孔体は、地球規模の環境およびエネルギーに関する深刻な問題を解決することができる他、これまでとは異なる応用の道が開ける。本コースでは、古典的な多孔体物質から最新の研究例まで幅広く解説を行う。

  1. 多孔体とは
    1. 多孔体の種類
    2. 多孔体の合成法
    3. 多孔体の分析方法
    4. 多孔体の応用例
    5. 最新の研究を例にして
  2. マイクロポーラス物質
    1. マイクロポーラス物質の特徴
    2. 例1:ゼオライト
    3. 例2:有機金属構造体
    4. その他のマイクロポーラス物質
    5. 最新の研究を例にして
  3. マクロポーラス物質
    1. マクロポーラス物質の特徴
    2. マクロポーラス物質の例
    3. マクロポーラス物質の合成法
    4. マクロポーラス物質の応用
    5. 最新の研究を例にして
  4. メソポーラス物質
    1. 一般的な特徴
    2. 一般的な合成法
    3. 一般的な構造解析
    4. 一般的な応用例
    5. 最新の研究を例にして
  5. 最近のトレンド
    1. ハイブリッド
    2. 最新の研究を例にして
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 山内 悠輔
    独立行政法人 物質・材料研究機構
    主任研究員

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
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  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

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