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バイオ医薬品における凝集体の発生メカニズムと分析・除去・抑制のポイント

バイオ医薬品における凝集体の発生メカニズムと分析・除去・抑制のポイント

~品質保証に不可欠な凝集体の評価と管理~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、抗体医薬品の凝集体に焦点を当てて、凝集体の発生メカニズム、凝集体の分析法、凝集体の除去技術、および凝集化の抑制技術などに関して、それらの基礎的事項をわかりやすく概説いたします。

開催日

  • 2022年1月21日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • バイオ医薬品/抗体医薬品の品質管理に関する基礎知識
  • バイオ医薬品/抗体医薬品の凝集化に関する科学と技術

プログラム

 バイオ医薬品の急速な需要拡大に伴い、有効性と安全性が担保された高品質・高効率な製造技術が求められています。タンパク質であるバイオ医薬品は、不安定な巨大高分子であるため、製造工程中に劣化しやすく、さまざまな目的物質由来不純物が生じます。その中でも有効成分の凝集体は、薬理作用の低下だけではなく、免疫原性惹起の原因とも考えられており、2014年に発表されたFDAガイダンスでは、リスク管理の観点から、製剤中の凝集体の含有量を可能な限り減らすことを製造者に推奨しています。
 本講演では、抗体医薬品の凝集体に焦点を当てて、凝集体の発生メカニズム、凝集体の分析法、凝集体の除去技術、および凝集化の抑制技術などに関して、それらの基礎的事項をわかりやすく概説します。凝集体の科学と技術に関して、初めて学ぶ方でも体系的に理解できる構成となっています。
 凝集体の評価と管理における継続的な開発は、今後のバイオ医薬品の品質保証に不可欠と認識されていますので、医薬品の製造に携わっている方はもちろん、現在直接的な関係の浅い業態の方にも参考になる情報は多いと思います。

  1. バイオ医薬品の品質管理に関する基本
  2. 免疫原性に関わるFDAガイダンス
    1. 患者に由来する免疫原性関連因子
    2. 製品に由来する免疫原性関連因子
    3. 凝集体と免疫原性
    4. FDAの推奨事項
  3. 凝集体の定義と分類
    1. 凝集体の定義
    2. 主な分類方法
    3. 米国薬局方における分類方法
    4. アミロイド凝集とアモルファス凝集
  4. 凝集体の発生成長と原因
    1. 生産株調製
    2. セルバンク構築
    3. 培養工程
    4. 精製工程
    5. 製剤工程
    6. 調剤・投薬
  5. 凝集化の理論
    1. タンパク質の安定性
    2. コロイド安定性とコンフォメーション安定性
    3. 物理学的安定性、化学的安定性、生物学的安定性
    4. 熱力学的安定性と速度論的安定性
    5. 凝集化のメカニズム
    6. タンパク質のフォールディングと凝集化
    7. タンパク質の凝集化のモデル
    8. 抗体凝集化のパスウェイ
    9. 抗体凝集化の多様性と特殊性
  6. 凝集体の分析法
    1. 粒子サイズと分析法の対応
    2. ナノメートル粒子
    3. ナノメートル粒子分析法の注意
    4. サブミクロン粒子
    5. ミクロン粒子
    6. その他の方法
    7. 凝集体の分析方法の比較
    8. 凝集体分析方法の限界と推奨
  7. 凝集体の除去技術
    1. クロマトグラフィーによる除去
    2. HICとCEC
    3. 収率と純度のトレードオフ
    4. スケーラビリティ
    5. 吸着モード、フロースルーモード、ステップワイズ溶出
    6. 膜分離による除去
    7. NFFとTFF
    8. 目詰まり対策
    9. スケールアップ
    10. メンブランフィルターの活用
  8. 凝集化の抑制技術
    1. 凝集を防ぐ手段
      • 配列
      • 修飾
      • 細胞
      • 培養
      • 精製
      • 保管
    2. 添加剤によるタンパク質の安定化
    3. 安定化の分子機構
    4. 抗体医薬品の添加剤トレンド
  9. 技術開発動向の紹介
    1. 既存の凝集体分析技術、除去技術、抑制技術の課題
    2. 走査電子誘電率顕微鏡
    3. 人工タンパク質 AF.2A1
    4. AF.2A1 – AlphaScreen法
    5. 抗体凝集体のライブセルイメージング
    6. 凝集前駆体の選択的除去
    7. 「FDA推奨」への対応
    • 質疑応答

講師

  • 本田 真也
    産業技術総合研究所 生命工学領域 バイオメディカル研究部門
    副研究部門長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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