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導電性高分子の高導電化と熱電変換素子・発光素子への応用

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導電性高分子の高導電化と熱電変換素子・発光素子への応用

~ウェアラブル素子への応用を見据えた、導電性高分子のマテリアル・デバイス設計 / 「移動度向上」「ドーピング制御」の観点からの高導電性の実現~
東京都 開催 会場・オンライン 開催

概要

本セミナーでは、電気伝導率が移動度と電荷濃度の積で記述されることに着目し、「移動度の向上」と「ドーピング制御」の観点から高導電性の実現に向けた材料・素子開発を概観いたします。

開催日

  • 2020年10月9日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 導電性高分子の研究開発に従事されている方
  • 高分子を取り扱うことを考えている方
  • 乱れた高分子薄膜の電荷輸送やデバイス動作特性の基礎に関心のある方
  • 高分子の研究開発動向に関心のある方

修得知識

  • 導電性高分子の電子状態、電荷輸送の基礎
  • 移動度を向上させるための高分子材料の設計指針
  • 導電性高分子への様々なドーピング手法
  • 導電性高分子を用いた熱電変換素子の基礎
  • 導電性高分子を用いた発光素子の基礎

プログラム

 導電性高分子はコンデンサや帯電防止フィルム、センサをはじめ、近年では印刷法により作製できる熱電発電素子や発光素子など、多様な産業応用が期待されている。その代表的な材料であるPEDOT/PSSは、4000S/cmを超える高い電気伝導率を示す。一方、PEDOTは一般の有機溶媒に不溶であることから、溶液塗布による屈曲面への製膜やウェアラブル素子への展開など、広範なエレクトロニクス応用を見据え、より製膜性に優れ、かつ高い導電性が実現する材料開発が課題となっている。
 本セミナーでは、電気伝導率が移動度と電荷濃度の積で記述されることに着目し、「移動度の向上」と「ドーピング制御」の観点から高導電性の実現に向けた材料・素子開発を概観する。特に、近年非常に高い移動度を示す材料として注目されるドナー・アクセプタ型高分子は、PEDOTを凌駕する可能性を秘めた材料である。これらの材料を中心として、近年明らかになってきた高移動度化の起源を最新の研究報告に基づき解説する。
 さらに、高分子材料への精密なドーピング制御は、高導電化のみならず、従来にない新しい機能開発のため重要であることが近年明らかになりつつある。セミナー後半では、筆者らが取り組んでいる高分子の熱電変換機能や高輝度発光などの、ドーピング制御により実現する新しいデバイス機能について、世界的な研究動向も踏まえて幅広く解説する。

  1. 導電性高分子の発見と研究開発の推移
    1. 代表的な導電性高分子材料 – ポリアセチレンからPEDOTまで –
    2. 導電性高分子の応用例
    3. PEDOTにおける高い導電性の起源
    4. 更なる高導電化とエレクトロニクス応用に向けた課題
  2. 導電性高分子の電子状態と電荷輸送の基礎
    1. 導電性高分子の電子状態
      • ソリトン
      • ポーラロン
      • バイポーラロン
      • 金属転移
    2. 導電性高分子の電荷輸送機構
      • 乱れた系のホッピング伝導から金属伝導まで
    3. 電荷輸送の実験法 – 電気伝導率と移動度の観点から –
      1. 電気伝導率測定
      2. 磁気抵抗、及びHall効果測定
      3. トランジスタ構造を用いた移動度の測定法
    4. 磁気共鳴法を用いた“キャリア運動”の観測
  3. 導電性高分子の高導電化に向けた取り組みと最近の知見
    1. 移動度向上に向けた新規な分子・薄膜設計
      1. “高結晶性”高分子とドナー・アクセプタ型高分子
      2. 分子配向の効果
      3. 分子量の効果
      4. 分子平面性の効果
      5. 主鎖方向制御の効果
      6. ドナー・アクセプタ型高分子に学ぶ「高移動度化のレシピ」
    2. 高分子膜へのドーピング法
      1. 化学ドーピング
      2. トランジスタ構造を用いた静電的ドーピング
      3. トランジスタ構造を用いた電気化学ドーピング
      4. 新規ドーピング手法開発の動向
    3. 高導電化に向けた材料開発の課題と展望
  4. 導電性高分子の熱電変換機能
    1. ゼーベック効果と熱電変換特性
    2. 高分子系熱電変換素子の研究動向と問題点
    3. 電気化学トランジスタを用いた熱電変換特性制御
    4. 変換性能の向上に向けた課題と展望
  5. 導電性高分子を用いた高輝度発光素子
    1. 有機ELと発光トランジスタ
    2. 電気化学発光素子 (LEC)
    3. LECにおける発光メカニズム
    4. 高輝度化に向けた取り組みと課題
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 田中 久暁
    名古屋大学 大学院 工学研究科
    助教

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
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複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
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アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

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