医薬品、食品、電子材料、セラミックスなどの機能性粉体材料を取り扱う産業分野では、粉体材料を原料や中間体、また最終製品そのものとして利用されているケースが多く見られる。近年の粒子製造技術の進展により材料粉体の微粒子化が進行しており、粒子間に作用する相互作用の影響が相対的に大きくなることに起因する粒子間の凝集、装置への付着、偏析現象による不均質化など,ハンドリングを行う上で困難な問題が生じる場合がある。
　本セミナーでは、粉体の基礎知識の紹介から主に乾式による微粉体ハンドリング上の課題と対策例までを流動層技術 (固気混相流れ場におけるハンドリング) を通して紹介する。

1. 粉体に関する基礎知識
   1. 粉体のサイズ・形状の取り扱い
   2. 粉体の密度
   3. 粉体層の充填特性
2. 粉体に作用する付着力
   1. 液架橋力
   2. 静電気力
   3. 分子間力
3. 乾式粉体ハンドリングの基礎知識
   1. 粉体層のガス透過現象
   2. 粉体層のガス流動化現象
   3. 粒子物性がガス流動化現象に及ぼす影響
4. 付着・凝集性微粉体のハンドリング
   1. ハンドリング性の低下、そのメカニズム
   2. 外力によるハンドリング性の改善例 – 1
      • 音波
      • 磁場
   3. 外力によるハンドリング性の改善例 – 2
      • 攪拌
      • 遠心力
      • 振動
5. 総括
• 質疑応答