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触感の知覚メカニズムと定量化

触感の知覚メカニズムと定量化

~印象と物性値の関係、触感に関係の深い特徴値の抽出~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ヒトの触感、質感の知覚原理から測定手法、情報処理技術まで解説いたします。

開催日

  • 2020年3月6日(金) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 製品表面や素材など様々な対象の触感を分析・設計する際の手法とその注意点
  • 触感と物性評価の関連付けによる「見える化技術」
  • ゴム材料特有の触感である「べたつき感」の評価方法
  • プラスチックを例にしたミクロサイズの凹凸付与による触感のデザインの方法

プログラム

第1部 触感の知覚メカニズムと定量化

(2020年3月6日 10:00〜12:00)

 ヒトの触知覚メカニズムは未だ明らかにされていない。ヒトは皮膚を通じて触覚を得るが、ざらざら、つるつるといった感覚を得るまでには、機械受容器や神経、脳内処理に加え、運動や皮膚も関与し、複雑である。本講座では、機械受容器の特性といった基本的に事項から、皮膚や運動の特性について解説し、さらに錯触や技術開発事例を紹介し、触知覚メカニズムの解明や活用に向けた一視点を提供する。

  1. 触知覚の基礎
    1. 機械受容器の特性
    2. 皮膚特性と運動特性
  2. 触知覚メカニズム
    1. 錯触
    2. 凹凸・硬さ・粗さの知覚
    3. 知覚メカニズムに基づく触覚技
    • 質疑応答

第2部 触感分析:多次元性、多階層性、経時性、個人差を起点に

(2020年3月6日 12:45〜14:45)

 多様な触感 (触知覚) を定量化する場合、多次元空間上で捉えることが有用な手段の一つである。触感における多くの次元解析事例を交えて、その利用可能性を概説する。また、触知覚メカニズムと触感の多次元性の結び付きについても併せて述べる。
 また、ヒトの嗜好に近い触感性を、材質感 (ざらざら、つるつる) などのよりプリミティブな触感性と交えて定量化する場合、多階層的な触感モデルで捉えることが有用な手段を考えられる。このように触感を多階層的に取り扱う手法を個人差も交えて概説する。さらに、近年取り組んでいる触感の経時性に関しても、研究例などを交えながら、述べる。

  1. 触感分析とは
  2. 触感の多次元性
    1. 多次元的な触感解析手法
    2. 解析事例
    3. 多次元的な触感解析における注意点
    4. 触知覚メカニズムとの関係
  3. 触感の多階層性
    1. 多階層的な触感解析手法
    2. 解析事例
    3. 多階層的な触感解析における注意点
  4. 触感の経時性
    1. 経時性を考慮した触感解析手法
    2. 解析事例
  5. 触感の個人差
  6. まとめ
    • 質疑応答

第3部 触感の可視化と製品応用事例

(2020年3月6日 15:00〜17:00)

 ゴム製グリップの触感評価を例に触感評価の方法を解説する。主観評価と触感に関係する物性値との相関関係から統計的に数値化を試みる。さらに物性に関する相関の大きい特徴値の抽出方法として、ゴム材料特有の「べたつき感」を例に紹介する。また、材料の質感を簡単に制御する例として、表面の凹凸付与により表面の質感を制御した例を紹介する。

  1. 触感評価の手法
    1. 主観評価
    2. 物性評価
    3. 数値化による評価
  2. 触感評価の具体例
    1. グリップに使用するゴム材料
    2. ゴム製グリップの触感評価
  3. 触感の精度向上について
    1. 推定値の精度向上
    2. べたつき感の評価方法
  4. 触感に関係の深い特徴値の抽出
    1. 摩擦時に指に加わる力
    2. 摩擦波形と周波数特性
  5. 簡単な質感の制御について
    1. 質感表見の方法
    2. シボ (表面凹凸生成) による質感制御
    3. シボのある表面の触感評価
    • 質疑応答

講師

  • 田中 由浩
    名古屋工業大学 大学院工学研究科 産業戦略工学専攻
    准教授
  • 永野 光
    神戸大学 大学院 工学研究科 機械工学専攻
    助教
  • 佐伯 光哉
    兵庫県立工業技術センター 材料・分析技術部
    主席研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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