FFT (Fast Fourier Transform) アナライザはある意味、大変恐ろしい測定器です。それは、機能が大変多いということだけでなく、どのように操作するかによって、解析結果が全く変わってしまう場合が少なくないからです。
　通常は、FFTアナライザで周波数分析などをした分析データを技術的に解読して、次にどのようなアクションをするかを、検討・決定することが多いです。
　この際、FFTをケースバイケースで適切にかつ正しく使いこなさないと、分析したデータが技術的に誤った (信頼できない) データになってしまいます。
　さらにこわいのは、知識がないと、信頼できないデータであることに気がつかず、誤ったデータを正しいデータだと思いこみ、その誤ったデータに基づき、その後のアクションを検討・決定してしまうことです。
また、これらのことにつて書かれた市販の技術専門書もみかけません。
　本セミナーでは、なぜそのようなことが起こるのか?どうすれば防止できるのかなどを含め、徹底的に解説致します。

1. FFTアナライザの正しい使い方のために
   1. そもそもFFTとは?
   2. どうすれば正しく使用できるか?
   3. ところでFFTとは?
   4. 基本事項の整理
   5. なぜフーリエ級数の高調波は整数倍でなければならないのか?
   6. フーリエ級数についてもう少し考えてみよう!
2. 周波数分析とは?
   1. 周波数分析で何がわかるのか?
   2. 周波数分析の種類と各々の使い方のポイント!
   3. 実例で振動の周波数分析を考えてみよう!
   4. 実例で騒音の周波数分析を考えてみよう!
3. FFTの使いこなしノウハウのポイントとは?
   1. 窓関数 (ウィンドウ) の意味と種類・特徴・選定のしかた
   2. 音・騒音のFFT分析時に使用するウィンドウ
   3. 振動のFFT分析時に使用するウィンドウ
   4. トリガとは?トリガの種類と使いこなし方
   5. リーケージエラーとは?
   6. アベレージング回数の決定のしかた
   7. カップリングについて
   8. 測定周波数範囲の決定のしかた
   9. 周波数分可能と時間分解能とは?
   10. FFTのオーバーオール値と騒音計や振動計の測定値は同じか?
       それとも違うのか?
   11. FFTソフト (測定器メーカー以外による) 使用において
       注意しなくてはならないことは?
4. FFTアナライザの理論的背景をわかりやすく解説
   1. そもそもフーリエ級数とは?
   2. 高速フーリエ変換 (FFT) に登場する虚数単位の物理的意味は?
   3. 虚数単位と位相との関係は?
   4. フーリエ変換は何を行っているのか?
   5. フーリエ変換とラプラス変換の関係とは?
   6. 離散フーリエ変換 (DFT) とは?
   7. 複素フーリエ変換とは?
5. 時間-周波数分析とは?
   1. 時間-周波数分析は周波数分析とどこが違うのか?
   2. 短時間FFTとは? どのようなときに使うのか?
   3. ウィグナー分布解析とは? どのようなときに使うのか?
   4. ウェーブレット解析とは? どのようなときに使うのか?
6. 仮想万能計測器ソフトであるLabVIEWで
   短納期・低コストで成果を出す方法 (ノウハウ) とは?
   1. LabVIEWで下記のオクターブ分析を実際に行ってみよう!
      • 1/1、1/3、1/6、1/12、1/24の各周波数分析
   2. LabVIEWでウェーブレット解析を実際に行ってみよう!
   3. LabVIEWで短納期・低コストで成果を出すためのノウハウとは?
7. 質疑応答