技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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ポリ (トリメチレンテレフタレート) (PTT) は,PETやPBTの開発とほぼ同時期に、その特異な物性に興味は持たれてきたが,原料の1,3-プロパンジオール (1,3-PDO) の経済的な合成法がなく,最近まで工業的製造は行われていなかった。
もともとファインケミカル向けに1,3-PDOを少量合成販売してきたDegussaは, メチオニン製造の世界的メーカーであり,この目的にアクロレインを製造していることもあって,アクロレインを水和-水添する1,3-PDOの連続合成法を開発し,Du Pontの要請もあって工業化し,従来2000円/kgと高価であった1,3-PDOをその10分の1以下の価格で,Du PontのPTT向けに供給している。
また1,3-PDOの合成を30年前から取り組んできたShellはエチレンオキサイドの合成ガスを反応させ,生成物を水添するプロセスを開発し,これを工業化すると同時に,この1,3-PDOを原料として,PTTの一貫生産を開始している。
1,3-PDOの経済的製法の開発をうけて,PTTはその将来が注目され,久しぶりの大型ポリマーとして、世界中でその企業化計画が進められている。
しかし,PTTの将来はすでに成熟したポリマー製品としてPETやPBTなどのポリエステル,ナイロン6および66などとコストと性能での競争下で,既存分野に如何に食い込んで行くかで決まるものとみられる。このためPTTのコスト競争力,特異な物性の評価と応用分野の開発が将来を予見する上で重要である。
本調査はこのような観点から,PTT製造コストの最大の問題である,1,3-PDOの製法およびその経済性の徹底した検討と応用面での展開の可能性に重点をおいて執筆した。 (報告書第1章緒言より)
本プロジェクトは膨大な全世界の特許・文献を収集し,高分子合成・開発の第一人者が分析・執筆を行いました。本調査の結果はクライアントの皆様に十分御満足していただけるものと自負しております。ポリエステルに関連するメーカー,エンジニアリングメーカー各社の新規事業戦略策定にお役に立てるものと確信しております。
PDO,PTTに関して,全世界の最新情報を収集し,製造,用途開発など技術と市場性・経済性の両面から総合的に分析し,工業化の検討に耐え得る精度の高い最新情報を提供します。
現在、企業化されているアクロレイン水和法,エチレンオキサイド法に,バイオ法として,グリセリンを原料とする方法,さらにDu Pontが開発中の遺伝子変換技術による澱粉を原料とする方法について,製造プロセスを想定して,建設費,投資額をもとめ、原価計算を各プロセス同一条件で,日本国内の既存工場内に建設された場合を想定して製造原価を計算した。
また投資に対するリターンとして,ROI17%加算時の原価を計算した。これは販売価格の想定に役立てることができよう。澱粉原料のバイオ法は製造原価は安いが,投資額が大きく,ROIを含めた原価はエチレンオキサイド法に近く,製造原価はやや高いが,投資額が少ないアクロレイン法はROI含みの原価で比較すると,その差が縮まる。いずれのプロセスも原料の原価に占める割合が大きいので,原料が優位に入手できる場合には順位は逆転する。
これらの工業化状況と1,3-プロパンジオールとPTTの製造能力と増産計画をまとめた。
PTTの物性を未充填 (強化) PTTと30%GF強化PTTとで、競合樹脂との比較をまとめた。GF強化PTTの主要物性をFoot Printとして,他樹脂と比較すると強化PTTがバランスのとれたエンプラであることがよく分かる。
また,NDC (2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル) とPDOのポリエステル,PTNはボトル用樹脂としてはPENを上回る物性と加工性を持っており,PDOを共重合したPETはフィルム,ボトル用途に注目される。
PTT 100,000T/Yおよびその30%GF強化PTTプラントについて、経済性を計算した。
2000年4月現在の全世界のPTT関連特許456件についてすべて詳録つけて出願会社別に整理し,主要各社の研究開発動向,重点目標について解析した。
これをみると出願各社別研究開発の重点配分の状況,すなわち各社のPTT開発に対する戦略的取り組み姿勢を伺うことができよう。また各社別特許とは別に、応用分野別に出願特許の抄録をまとめた。
発行年月 | |
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2012/5/7 | 機能性ポリエステルフィルム市場の徹底分析 |
2009/10/1 | 国際化時代のポリエステル樹脂総合分析 |
2004/9/1 | ポリエステル樹脂総合分析 |