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原子状酸素 (AO) による材料劣化メカニズムと耐AO性材料の開発・評価

原子状酸素 (AO) による材料劣化メカニズムと耐AO性材料の開発・評価

~AO曝露試験による信頼性評価 / 耐AOハイブリッド材の設計技術~
オンライン 開催

開催日

  • 2026年5月15日(金) 11時00分16時00分

修得知識

  • 材料の耐AO性材料設計
  • 材料の耐AO性評価法

プログラム

第1部 宇宙空間で原子状酸素が高分子材料に及ぼす影響と劣化メカニズム

(2026年5月15日 11:00〜12:15)

 低地球軌道 (LEO) 環境では、約5eVの高運動エネルギーを有する原子状酸素 (AO) が高分子材料表面と反応し、酸化侵食・質量減少・表面粗化を引き起こす。宇宙機の外装材、熱制御材料、ケーブル被覆、膜構造材料などに用いられるポリイミド、ポリエチレン、エポキシ系樹脂等は、AOによる長期劣化の影響を強く受けることが知られている。
 本講演では、宇宙曝露実験および地上模擬AO照射実験の知見をもとに、原子状酸素の生成環境と材料への衝突エネルギー特性や材料表面における酸化反応過程について体系的に整理するとともに、試験計画を立案する上で留意するべき事項について解説する。

  1. 低地球軌道 (LEO) 環境と原子状酸素 (AO)
    1. LEO環境の特徴 (AOフラックス・衝突エネルギー)
    2. 宇宙機外装材が受ける環境ストレス
  2. 原子状酸素と高分子材料の基礎反応、劣化メカニズム
    1. AOと高分子表面の衝突・反応過程
    2. 材料の劣化について
  3. 地上試験装置を用いた宇宙環境の影響評価
    1. 地上模擬AO照射試験装置について
    2. 評価方法と評価事例
    3. 軌道上試験との比較・留意すべき事項
    • 質疑応答

第2部 宇宙エレベーターにむけたカーボンナノチューブの原子状酸素耐性の評価

(2026年5月15日 13:15〜14:30)

 大林組で構想発表した「宇宙エレベーター建設構想」では、軽量・高強度であるカーボンナノチューブ (CNT) をケーブルに用いることを想定している。高度96,000kmまで伸びる宇宙エレベーターでは、宇宙空間のあらゆる高度を通過するケーブル材料とする必要がある。特に原子状酸素耐性をはじめとした検討を行ったので、その事例を紹介する。

  1. 宇宙エレベーター構想と材料要求特性
    1. 宇宙エレベーターの概念と技術課題
    2. ケーブル材料に求められる強度・比強度・耐環境性
    3. CNTのメリット
  2. CNTの宇宙曝露実験と耐AO評価
    1. 実験の概要
    2. 機械的特性の結果
    3. 外観観察
  3. ケーブル材料の力学解析
    • 質疑応答

第3部 耐原子状酸素性有機-無機ハイブリッド材料の開発と評価

(2026年5月15日 14:45〜16:00)

 低地球軌道 (LEO) や超低地球軌道 (VLEO) の衛星利用では、原子状酸素 (AO) の高速衝突による衛星材料の劣化が、重大な脅威となり得る。
 本講演では、耐AO性を有する有機-無機ハイブリッド材料開発と、実宇宙環境および地上装置での材料評価の最新状況を概説する。

  1. VLEO衛星の優位性と課題
    1. VLEO衛星の優位性
    2. VLEO衛星の課題
    3. VLEO衛星に要求される有機-無機ハイブリッド材料
  2. 耐AO性有機-無機ハイブリッド材料
    1. 耐AO性有機-無機ハイブリッドコーティング
    2. 耐AO性有機-無機ハイブリッドフィルム
  3. 耐AO性評価法
    1. 宇宙材料曝露実験 (ISS、SLATS)
    2. 地上AO源を用いた曝露実験
  4. 耐AO性有機-無機ハイブリッド材料の評価例
    1. 耐AO性有機-無機ハイブリッドコーティングの耐AO性
    2. 耐AO性有機-無機ハイブリッドフィルムの耐AO性・低大気抗力性
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 田川 雅人
    神戸大学 大学院 工学研究科 機械工学専攻
    准教授
  • 渕田 安浩
    株式会社 大林組
    担当部長
  • 後藤 亜希
    国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
    研究開発員

主催

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