材料に意図的に空間を導入するポーラス金属は、緻密体には見られない衝撃吸収能などのユニークな機能が発現します。ポーラス金属の特徴、製造プロセス、期待される応用について説明します。また、近年では金属3Dプリンタを用いて空間を利用した材料 (ラティス構造体) が開発されています。本講演ではラティス構造体についても説明をします。

1. ポーラス材料の紹介
   1. 自然界のポーラス材料・わざわざ穴を作ることの意味とは?
   2. ポーラス構造と特性を決定する因子
   3. ポーラスメタルの物性
      • 弾性率
      • エネルギー吸収
      • 熱伝導率など
2. ポーラスメタルの製造プロセス
   1. 液相法 (プリカーサ法など)
   2. 固相法 (スペーサー法など)
   3. 反応プロセス (燃焼合成法)
3. 金属3Dプリンタによるポーラス金属 (ラティス構造金属)
   1. 金属3Dプリンタにより造形したAlSi10Mg合金の組織、強度、熱処理
   2. ラティスアルミニウムの圧縮変形挙動
4. ポーラス金属・ラティス構造体の用途展開 (検討事例)
   1. 衝撃吸収材料
   2. 蓄熱材料とのハイブリッド
   3. 異種材料接合用アンカー
   4. その他