“かざす“だけで、定期券やプリペイド・カードとして使える他、社員証や電子鍵としても幅広く利用されている非接触ICカード。「NFC (Near Field Communication) 」は、日本で普及したFeliCaや世界各地で使用されているMIFARE等を包含する非接触ICカードの国際標準規格です。
　急速に普及するAndroidスマートフォンへのNFC搭載が進むにつれ、高度なアプリ実行能力とネットワーク接続の利点を活かし、店舗や街頭でのリアルな情報とインターネット上の情報を結んだ新しいサービスの登場が期待されています。いわばNFCとスマートフォンは、今後のIOT (Internet Of Things) 世界の実現とO2O (Online to Offline) 市場の成長を生み出す大きな鍵といえるでしょう。
　本講演では、NFC標準化団体であるNFCフォーラム議長を務める田川氏から最新NFC動向の解説を頂く他、NFC事業化戦略を担当される (株) NTTドコモ江藤氏並びにKDDI (株) 阪東氏のお二方からは、通信キャリアとして狙うNFCを用いた新たなビジネス戦略の解説を頂き、最後にNFC LAB会長 山下氏をモデレーターとする鼎談の形で、急成長が予想されるNFCビジネスの将来像を描き出します。
ミニプレゼン

1. NFCフォーラムとNFC産業の最新状況

(2013年3月26日 14:00〜14:20)

NFCフォーラム 議長 田川 晃一 氏

　NFC搭載デバイスは2012年に急速に増え、世界で一億台を突破したと言われています。2013年にはさらに増えると予想されていますが、NFCのアプリケーションとサービスの立ち上がりにはまだ課題があると認識しています。課題解決に向けてのNFC Forumの新しい取組みを中心に世界のNFC産業の最近の状況をご紹介したいと思います。

1. NFC Forumの最新状況
2. 世界のNFC産業の現状
3. アプリケーション、サービス立ち上げへの取組み

2. NFCで拡がるスマートフォンの新たな利用シーン

(2013年3月26日 14:20〜14:40)

(株) NTTドコモ フロンティアサービス部
金融・コマース事業推進担当部長 江藤 俊弘 氏

　NTTドコモは、昨年より「NFC」に対応するスマートフォンを市場に投入し、今後「おサイフケータイが海外へ」をキャッチフレーズに、その利用シーンをグローバルに拡げていきます。また、スマートフォン自体の普及により、「決済」や「マーケティング」が今まさに変わろうとしています。
　本講演では、ドコモの基本戦略や海外事例をご紹介した上で、今後のトレンドを明らかにしていきたいと思います。

1. モバイル市場の動向
2. 進化するおサイフケータイ
3. スマートフォンが実現する新たな決済
4. 今後の方向性

3. KDDIのモバイルNFCへの取組みと今後の展望

(2013年3月26日 14:40〜15:00)

KDDI (株) サービス企画本部 マルチアクセス&サービス企画部
NFCサービス開発グループリーダー 担当部長 阪東 謙一 氏

　2011年12月、「モバイル非接触ICサービス普及協議会」が発足し、2012年1月、当社は「国内初モバイルNFCサービスの開始」を発表しました。
　モバイルNFCにより、線から面へと広がるサービス、モバイルNFCの可能性について、当社の取組みをご紹介します。

1. 線から面へと広がるサービス
2. 国内外の市場動向
3. KDDIの取組み

鼎談

テーマ: Mobile x NFC x ? ～これから生まれる新たなビジネス像～

(2013年3月26日 15:05〜16:00)

1. 期待されるO2Oの利用シーンとビジネス・モデル
2. 今後のNFC市場におけるプレーヤーとその役割
3. 注目すべき新規参入者と予想される競争
4. NFCが抱える課題 (セキュリティ・互換性)

≪司会≫
山下計画 (株) 代表取締役/NFC Lab 会長 山下 哲也 氏

≪パネラー≫
NFCフォーラム 田川 晃一 氏
(株) NTTドコモ 江藤 俊弘 氏
KDDI (株) 阪東 謙一 氏