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カーボンブラック 全容理解と配合の技術

カーボンブラック 全容理解と配合の技術

ご案内

  • 2020年4月1日: 好評につき完売、絶版とさせていただきました。

 第1部では、構造・性状・属性といったカーボンブラックそのものに対する理解を深める技術情報が展開されています。
 導電性付与設計に欠かせない電子論、分散やゴムの補強性に関わる表面官能基、新たなカーボンブラックを求めた時の改質手法、誤った解釈がされがちな一次粒子径・ストラクチャー構造…等。これらの情報は、配合設計を検討する際の考え方の礎となります。
 第2部では、各応用分野における配合設計技術論を、理論的側面と製造現場で培った経験則の両面から具体的に解説。
 解説対象は、インキ・塗料 (顔料としての配合技術) ・導電性組成物・ゴムの3分野。カーボンブラックのグレード選定や効率的な配合実験に繋がる技術情報、配合製品の安定的な製造に必要な技術等について、カーボンブラック技術者をトライ&エラーの迷路に誘い込む誤情報の指摘も交えながら解説します。
 第3部では、カーボンブラックの近縁材料として、配合検討材料の候補に挙がるスス・黒鉛・白炭・ホワイトカーボン (シリカ) の特徴と配合材料としての実際について解説します。また、カーボンブラック活用の可能性を広げる情報として、耐熱性向上剤としての資質について、その発見に至った著者の実験・思考プロセスを紹介します。

目次

概観 カーボンブラック

  • 用途
  • 分析
  • 需要
  • 選定

第1部 全容理解

  • 1.概要
    • 1.1 工業材料としての歴史
    • 1.2 分類の変遷
      • 第1期の分類方法 [アルファベット3文字法]
      • 第2期の分類方法 [アルファベット3文字法 + 2文字追加法]
      • 第3期の分類方法 – ASTM D1522 規格として制定
      • 第4期の分類方法 [アルファベット1文字法 + 数字3桁法]
    • 1.3 製造法
      • 主な不完全燃焼法
        • ① 松煙法
        • ② ランプブラック法
        • ③ チャンネル法
        • ④ ファーネス法
      • 熱分解法
        • ① アセチレン法
        • ② サーマル法
    • 1.4 用途と需給
      • 国内動向
      • 国際動向
  • 2.構造
    • 2.1 電子論
      • π電子とσ電子
    • 2.2 結晶子
    • 2.3 表面官能基
    • 2.4 単位形状
  • 3.性状
    • 3.1 造粒体
    • 3.2 改質手法
      • 酸化操作
      • 表面官能基除去操作
      • 比表面積増加操作
      • 黒鉛化操作
    • 3.3 熱的挙動
    • 3.4 表面修飾
      • 表面へのグラフト改質
      • 界面活性剤に依る修飾
  • 4.属性
    • 4.1 粒子径の概念
    • 4.2 ストラクチャー
      • ストラクチャー構成比を推測する測定規格
    • 4.3 純度
    • 4.4 着色力
    • 4.5 その他の属性

第2部 配合設計論

  • 1.顔料活用のための選択と配合技術
    • 1.1 顔料用グレードの特徴
      • 着色用カーボンブラックの性状
    • 1.2 インキにおける透過光と散乱光
      • ストラクチャーの影響
    • 1.3 ビヒクルへの相溶性と分散性
    • 1.4 漆黒の演色
  • 2.導電性付与のための選択と配合技術
    • 2.1 「導電性カーボンブラック」商品考
      • カーボンブラックとπ電子
      • 再考 導電性カーボンブラック論
    • 2.2 導電性組成物設計の基本
      • 配合設計の各論
      • 高導電領域
      • 半導電領域
      • 帯電防止域
      • 液系設計
      • TPEに特有の配合設計
    • 2.3 ストラクチャーの構成
    • 2.4 導電性特有の混練と養生
      • 界面濡れという現象
      • 養生の技術
  • 3.ゴム物性制御のための選択と配合技術
    • 3.1 基本的な考え方
    • 3.2 強度向上と属性選択
      • プルーフレジリエンスの方向性
      • ストラクチャー属性と物性の相関
      • カーボンブラック配合量の少ない系における考え方
      • フッ素ゴム系配合の特異性
    • 3.3 分散阻害因子と対応策
      • 混練工程におけるカーボンブラックの投入順序
      • カーボンブラックマスターバッチの考え方
      • マスターバッチの具体的問題点
    • 3.4 混練の技術
      • マルチステージミキシング

第3部 付帯情報

  • 1.近い関係にある材料
    • 1.1 ススの性質
    • 1.2 黒鉛と黒鉛粉
    • 1.3 白炭の導電性
    • 1.4 ホワイトカーボン
  • 2.取り上げられていない論点
    • 2.1 ラジカル捕捉能
      • 高分子組成物における耐熱性
      • 結論
      • 検証対象としたカーボンブラックの属性
      • 配合量と耐熱性
      • 一次粒子相当径,ストラクチャー,灰分および硫黄分の影響
      • トルエン着色透過度の影響
      • 結晶子の発達状態の影響
      • O/Sの設定理由とその影響
      • まとめ
    • 2.2 生成機構論

「春夏秋冬 カーボンブラック」

  • カーボンブラックとの出会い
  • ファーネスブラックとの対話
  • アセチレンブラックとの交流
    • 墨用の煙類に光をあてる
  • 新型カーボンブラックの印象
  • 新しいカーボンブラックへの幻影
  • カーボンブラックの技術講演を通して
  • ほんとうの あとがき
  • 筆者のカーボンブラック関連文献リスト
  • 技術用語解説

執筆者

渡辺 聡志

材料技術研究所

技術コンサルタント

出版社

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お問い合わせ

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体裁・ページ数

B5判 並製本 143ページ

ISBNコード

978-4-86428-140-9

発行年月

2016年7月

販売元

tech-seminar.jp

価格

38,000円 (税別) / 41,800円 (税込)

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