技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粉砕におけるメカノケミカル効果の基礎と制御・応用技術

粉砕におけるメカノケミカル効果の基礎と制御・応用技術

~基礎研究事例から学ぶ、物質処理・有価物回収・材料開発のヒントと微粒子凝縮・相互作用制御などのトラブルシューティングのポイント~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、製粉、製薬、セメント、窯業、各種化学薬品、金属製錬、リサイクル工業などで行われている固体の粉砕とその過程で発現するメカノケミストリーについて分かり易く解説いたします。

開催日

  • 2022年11月17日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 粉砕に関連する技術者、担当者、管理者
    • 医薬品・製薬
    • 製粉
    • 食品
    • 化粧品
    • 各種化学薬品
    • 金属製錬
    • リサイクル工業
    • セメント
    • 窯業 など
  • 粉砕機に関連する技術者、担当者、管理者
    • モータ
    • 撹拌
    • 乾燥 など

修得知識

  • 粉砕におけるメカノケミカル現象の発現機構
  • メカノケミカル現象の積極的な利用
  • メカノケミカル現象の制御法
  • メカノケミカル効果を利用した新しい物質処理
  • メカノケミカル現象を利用した新しい資源処理

プログラム

 粉砕操作に携わる技術者・研究者が抱える課題の一つは、乾式並びに湿式粉砕操作の適切な処理であり、その過程では様々なトラブルに見舞われる。それは固体の粉砕を継続することによる微粒子凝集 (逆粉砕) 、特性変化、周囲物質との相互作用などであり、また、固体の粉砕工程後の産物の液相中への分散・溶解工程での不具合や、成形工程を経た焼成工程での不良品生成、ひび割れなどの問題が生じる場合がある。これらの原因は、往々にして粉砕工程で発現するメカノケミカル効果に起因する場合が少なくない。
 本セミナーでは、固体の粉砕によるメカノケミカル効果の基礎研究事例を紹介し、そこから上記した現象に対する理解ばかりでなく、課題の解決に繋がるヒント・糸口を解説するようにする。

  1. はじめに
    1. 粉砕過程で起こるマクロとミクロな変化
    2. メカノケミカル効果の発現機構と評価
    3. 粉砕による各種固体の結晶構造変化
  2. セメント系物質のメカノケミカル合成
    1. カルシウム・アルミネート (C3A) の合成
    2. カルシウム・スルホ・アルミネート (CSA) 水和物の合成
    3. 石炭灰からの水硬性粉体の製造
    4. 二水石膏からの水硬性プラスターの製造
  3. 機能性酸化物・水和物のメカノケミカル合成
    1. ペロブスカイト型酸化物の合成
    2. ビスマス・バナデート (BiVO4) とレアアース (RE) ・バナデート (REVO4) の合成
    3. 機能性フッ化物の合成
    4. 3価と6価のクロム酸化物の粉砕による磁性体 (CrO2) の合成
    5. 酸化物粒子表面への非金属元素ドーピング
    6. ケイ酸カルシウム水和物 (軽量耐熱材料) の合成
  4. ハロゲン含有樹脂・有機物のメカノケミカル分解
    1. ポリ塩化ビニル (PVC) の脱塩素による分解
    2. ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) の脱フッ素による分解
    3. ポリフッ化ビニリデン (PVDF) の脱フッ素による分解
    4. ヘキサブロムベンゼン (HBB) の脱臭素による分解
    5. モノクロルビフェニル (BP – Cl) の脱塩素による分解
  5. 天然資源のメカノケミカル処理と有価物回収
    1. タルクや蛇紋岩からのMgの選択的回収
    2. カオリナイトからのゼオライト合成
    3. 硫酸塩鉱石からの水酸化物と炭酸塩の生成
    4. マグネサイト (MgCO3) からの水酸化物の生成
    5. バストネサイト (レアアース含有鉱石) からのレアアース (希土類元素) 回収
    6. シーライト (タングステン含有鉱石) からの可溶性タングステン塩の生成
  6. 廃棄物・未利用資源のメカノケミカル処理と有価物回収
    1. 三波長型廃蛍光管からのレアアース回収
    2. ITOスクラップからのIn, Snの回収
    3. 廃二次電池 (LIB) 正極材からの有価物回収
    4. 重油燃焼煤 (EP dust) からのバナジウム回収
  7. メカノケミカル効果+加熱処理による生成物特性変化とエネルギー回収
    1. ムライト・セラミックス生成に及ぼす原料への粉砕 (メカノケミカル) 効果
    2. 水酸化アルミニウム (原料) の加熱によるαアルミナ生成に及ぼす原料への種添加効果
    3. バイオマス (セルロース) からの高純度水素の製造
    4. 廃プラスチック、稲藁、廃紙、下水汚泥などからの水素の製造
  8. メカノケミカル効果とミル (粉砕機) 内の媒体運動
    1. タルクの無定形化に及ぼすミル内媒体運動エネルギー
    2. PVCの脱塩素に及ぼすミル内媒体運動エネルギー
    3. 重油燃焼煤 (EP dust) からのバナジウム回収率とミル内媒体運動エネルギー
  9. 本セミナー内容に関連するトラブルシューティングとむすび
    • 本セミナー内容を通じて、様々なトラブル (課題) があった。
      これらのトラブルに対しての解決策のヒントを示し、むすびとする。
      • 大量処理はどうするのか?
      • 粉砕過程での非晶質化 (良好な結晶質は得られないか?)
      • メカノケミカル効果 (機械的活性化) の制御法は?
      • 湿式粉砕でのメカノケミカル効果は可能か?
      • メカノケミカル効果を迅速に達成するにはどうすればよいか?
      • メカノケミカル効果を支配する因子は何か?
      • メカノケミカル効果に影響する助剤は?
      • メカノケミカル効果とコンタミネーション (摩耗) の関係?
  10. 質疑応答
    • 時間の許す範囲でセミナー参加者からのご質問に対し回答させていただきます。

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー