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ガスエンジンの高性能化技術

ガスエンジンの高性能化技術

~更なる高効率化を目指して~
東京都 開催 会場 開催

ノッキング対策、ミラーサイクル、EGR (排ガス再循環) 、HCCIエンジンなど、高性能化技術を多角的に解説!

概要

本セミナーでは、ガスエンジンの燃焼特性、異常燃焼対策、市場動向、研究開発動向、ガスエンジン高効率化、デュアルフューエルエンジン、混合圧縮自着火エンジン (HCCIエンジン)について解説いたします。

開催日

  • 2011年6月22日(水) 10時30分 16時40分

受講対象者

  • ガスエンジンに関連する技術者・研究者

修得知識

  • ガスエンジンの研究開発動向と用途展開・市場展望
  • ガスエンジンの燃焼の特性
  • ガスエンジンの異常燃焼対策
  • ガスエンジン高効率化の手法
  • デュアルフューエルエンジンの基礎
  • 混合圧縮自着火 (HCCI) エンジンの開発動向

プログラム

第1部 ガスエンジンの研究開発動向と用途展開 (10:30~11:50)

 環境問題への対応として、エンジン排ガスの低有害物質化は、企業、大学また研究機関に在籍する多数のエンジン技術者・研究者が真剣に取り組んでいる課題である。
 ガスエンジンの燃焼排ガスは、ガス燃料固有の性質および燃焼に依存し、クリーンである。それ故、世界的に陸用発電の領域において多大な発電貢献をしてきた。過去30年の間に、ガスエンジンの出力は2倍、効率は概ね30%向上している。性能向上技術の変遷と将来の展望予測を述べる。
 さらに、船舶排出ガスの低公害化は直近の重要な課題である。従い、ガスエンジンは、所謂IMO-NOx3次規制 (2016年発効の予定) 対応の技術としても注目される。これら新用途展開についても述べる。

  1. 世界のエネルギートレンド
    1. 日本のLNG事情
  2. ガスエンジンの基礎
    1. 気体燃料の種類
    2. 燃焼技術:希薄燃焼と理論混合気燃焼
  3. ガスエンジン排ガスの低公害性 (NOx、CO2、黒煙)
    1. 他原動機との比較
  4. 熱効率向上技術、効率改善の可能性と課題
  5. 高BMEP化への課題とアプローチ
  6. 用途
    1. 陸用発電用途に要求される性能と特性
    2. 船舶搭載用途に要求される性能と特性
    3. 用途適合に必要な技術課題
  7. 結論
  • 質疑応答

第2部 ガスエンジンの燃焼の特性と異常燃焼対策 (12:20~13:40)

 ガスエンジンには、着火方式、燃焼方式、ガス供給方式によって様々な種類があるが、其の違いを混同して議論されることが多い。従って、本セミナーではまずガスエンジンの種類と特徴を整理する。
 次に、代表的な予混合燃焼ガスエンジンと拡散燃焼であるディーゼルエンジンとの比較を通して、その燃焼特性を解説すると同時に最新のガスエンジンがディーゼルエンジンより高い効率を達成している理由についても触れる。
 最後に、予混合燃焼ガスエンジンの異常燃焼の代表である、ノッキング、過早着火、失火についてそのメカニズム、影響因子、対応策について解説する。

  1. ガスエンジンの種類と特徴
  2. ディーゼルエンジンとの違い
    1. 拡散燃焼と予混合燃焼
    2. 安定燃焼域と燃焼制御方法
    3. 未燃ガス発生のメカニズムと対策
  3. 異常燃焼とその対策
    1. ノッキング
      1. ノッキングのメカニズムと影響因子
      2. 検出方法
      3. 制御方法
    2. 過早着火
      1. 熱面着火
      2. 潤滑油起因の過早着火
    3. 失火
      1. 失火のメカニズムと影響因子
      2. 防止策
  • 質疑応答

第3部 ガスエンジンの高効率化・多種燃料利用と防災対応型機への取り組み (13:50~15:10)

 地球温暖化防止においてCO2削減義務がCOP3にて発効となり、さらに2012年以降、さらなるハードルが課せられることとなる。CO2削減の手法として天然ガス利用が上げられ、ガスエンジン発電もその一翼を担っている。ガスエンジンコージェネは産業用、民生用とも近年まで設置件数は堅調に伸びていたが、原油高に端を発した需給バランスの不均衡からここにきて一時的に厳しい状況にある。これよりCO2削減効果に加え発電コスト低減のため、より高効率化が求められている。
 本講座では、最近のガスエンジン高効率化の手法を紹介しその技術の効果を解説する。またCO2低減においてカーボンニュートラルということより注目を集めているバイガス利用の事例、課題を紹介する。さらに、今回の震災を受け、あらためて電源の信頼性が求められているが、ガスエンジン非発兼用機および燃料の二重化を図ることが可能なデュアルフューエルエンジンについても解説を行う。

  1. ガスエンジンの高効率化
    1. ミラーサイクル
    2. EGR (排ガス再循環)
    3. 希薄燃焼・副燃焼室最適化
    4. λコントロール
    5. ノックコントロール
    6. 高効率化、その他手法紹介
  2. バイオガス利用
    1. 消化ガス発電
    2. 木質ガス発電
    3. その他、異種ガス発電
  3. 防災対応ガスエンジン
    1. デュアルフューエルエンジン
    2. 非発兼用ガスエンジン
  • 質疑応答

第4部 天然ガス予混合圧縮着火 (HCCI) エンジンの燃焼制御技術 (15:20~16:40)

 高効率小型コージェネレーションシステムを実現するための動力源として、天然ガス予混合圧縮着火 (HCCI) エンジンが期待されている。
 本講座では、まず天然ガスHCCIエンジンの特徴と実用化に向けた課題について述べる。
 次に、可変動弁装置を用いた排気再循環EGRによる燃焼制御の方法について解説する。
 さらに、燃焼ガス中に含まれる微量成分 (一酸化炭素、窒素酸化物) が、排気再循環によって吸気に混入した場合に、燃焼が促進または抑制されることについて解説し、この現象を応用した選択的排気再循環による燃焼制御の試みを紹介する。

  1. はじめに
    1. 天然ガスHCCIエンジン開発の目的
    2. 天然ガスHCCIエンジンの特徴
    3. 実用化に向けた課題
  2. 可変動弁装置を用いた排気再循環EGRによる燃焼制御
    1. 吸排気バルブタイミングによるEGR率制御
    2. 吸気先立ち開弁を用いたEGR
    3. 排気再開弁を用いたEGR
  3. 燃焼ガス中の微量成分がHCCI燃焼に及ぼす影響
    1. 急速圧縮膨張装置を用いた燃焼試験
    2. 一酸化炭素COの混入がHCCI燃焼に及ぼす影響
    3. 窒素酸化物NOxの混入がHCCI燃焼に及ぼす影響
    4. 選択的排気再循環による燃焼制御
  4. おわりに
  • 質疑応答

講師

  • 後藤 悟
    新潟原動機 (株) 技術センター GE開発チーム
    開発チーム長
  • 安枝 信次
    有限会社 GDEC
    代表取締役
  • 清水 明
    JFEエンジニアリング (株) 発電プラント事業部 第二技術部
    部長
  • 河﨑 澄 (河崎 澄)
    滋賀県立大学 工学部 機械システム工学科
    准教授

会場

大田区産業プラザ PiO

6階 C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
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