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日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

~2025年6月1日完全施行のポジティブリスト制度導入をふまえて~
オンライン 開催

視聴期間は2023年9月8日〜22日を予定しております。
お申し込みは2023年9月14日まで承ります。

概要

本セミナーでは、国内での業界自主基準や食品衛生法の改正状況、今後の動向、欧米での容器包装の法規制、日・米・欧の比較まで分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2023年9月14日(木) 10時30分 2023年9月22日(金) 16時30分

受講対象者

  • 食品に関連する技術者、品質担当者
  • 食品包装に関連する技術者、品質担当者
    • プラスチック
    • 紙・板紙
    • インク
    • フィルム
    • 印刷
    • 接着剤
    • 添加剤 など

修得知識

  • 食品衛生法の基礎
  • 各国の規制・関連情報
    • 日本
      • 食品衛生法の改正
      • ポジティブリスト制度
      • 情報伝達、器具又は容器包装を製造施設の衛生的な管理
    • 欧州
      • 食品に接触することを意図した食品包装規制 (プラスチック規則)
      • プラスチック規則ガイドライン
    • 米国
      • 食品包装規制 (FFDCA、連邦規則集)
      • 米国新規物質登録制度

プログラム

 食品衛生法改正 (2018年6月13日公布) により、食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度導入が決定し、2020年6月1日施行、施行後5年間の経過措置が設けられ、2025年6月1日完全施行となる。食品衛生法改正に伴い器具・容器包装事業者には次の義務が追加された。

  • 合成樹脂の器具・容器包装は、ポジティブリスト収載の安全性が確認された原材料のみを使用すること。
  • 合成樹脂を使用した器具・容器包装の適正製造管理 (GMP) を行うこと。
  • 販売・製造・輸入者は、器具・容器包装がPL制度に適合していることを利用者に説明すること (情報伝達) 。
  • 合成成樹脂製の器具・容器包装製造事業者は、自治体に届出を行うこと。

 ポジティブリスト (PL) については、現PLに未収載の物質を加えた更新PL案が2021年12月26日公表にされた。更新PLに収載の物質は経過措置期間中に使用可能である。更に2022年4月26日にPLの課題対応や円滑な運営を目的とし、基材及び添加剤のPL改編と物質整理案が公表され、PLの範囲、基材の改編 (収載物質の範囲、制限の撤廃等) 添加剤の整理 (移動、統合、制限の変更等) 等の大幅な改編案が公表された。現行PL及び改編PL案について、リスク管理、ポジティブリスト形式・収載物質、対象範囲、規制 (対象食品) など説明する。また、現行食品衛生法で定められている合成樹脂規格基準もポジティブリスト物質の規格となるため、一般食品用器具容器包装、乳製品用器具容器包装の規格基準を説明する。
 また本講座では、日本、欧州、米国の容器包装規制、および安全性試験・評価について説明し、その違いについて述べる。欧州では、食品用器具・容器包装の3つのEU指令が統合されEU規則 (通称プラスチック規則) へと強化され、ポジティブリスト、疑似溶媒、適合性テスト (成分移行試験) などが刷新されている。このプラスチック規則を説明し、この欧州規則への適合性の確認手順について概説する。米国では、連邦食品医薬品化粧品法、及び規格・基準を定めた連邦規則集により、接着剤・コーティング剤、紙・板紙、プラスチックポリマーの個別規格、添加剤等の規格を説明する。更に新規物質の申請制度である、FDA登録制度、FCN届出制度、及び安全性の判断基準につい述べる。日本、欧州、米国との、ポジティブリスト制度における、対象物質、GMP、情報伝達、新規物質申請制度の比較を行い、安全性に関する考え方の違いについて説明する。

  1. 日本における食品用器具・容器包装規制
    1. 食品衛生法の改正
      1. 改正食品衛生法体系 (法律、政省令、告示)
      2. ポジティブリスト制度概要
      3. ポジティブリスト制度での事業者の義務
        1. 器具容器包装の原材料をポジティブリスト収載物質に限定
        2. 器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理 (GMP)
        3. 情報伝達
          1. PL制度適合
          2. 食品衛生法適合
          3. 経過措置適合
  2. 器具・容器包装製造事業者の届出
    1. ポジティブリスト収載物質及び規格
      1. 一般規格改正
      2. ポジティブリスト規定方法・形式
      3. ポジティブリスト収載物質
        1. ポリマー
        2. コーティング材
        3. 添加剤、塗布剤
      4. ポジティブリスト未収載物質
    2. 既存物質におけるポジティブリストの改編と物質の整理
      1. 対象範囲改編
      2. 規制の撤廃
      3. ポジティブリスト改編
        1. 使用可能樹脂の新グループ化
        2. ポジティブリスト新形式
      4. ポジティブリスト収載物質改編
        1. ポリマー
        2. 添加剤
    3. 食品衛生法で定められている合成樹脂規格・基準 (溶出量等)
      1. 一般食品用の合成樹脂の規格基準
      2. 乳製品用の合成樹脂規格基準
    4. 既存物質の規格改正申請及び新規物質申請
      1. 既存物質の規格の改正
      2. 新規物質申請
    5. ポジティブリスト対象範囲各論
  3. 欧州における容器包装の法規制
    1. 欧州総括的規則
    2. 食品と接触することを意図した材料および物品の適正製造基準 (GMP)
    3. プラスチック規則
      1. ポジティブリスト
        1. 認可されたモノマー、他の出発物質、微生物醗酵高分子
        2. 添加剤、製造助剤
        3. 化学物質のグループ規制
      2. 材料及び製品への規制
      3. 食品疑似溶媒
      4. 多層材料及び製品のEU規則
      5. 適合性試験
        1. 特殊移行量試験
        2. 総移行量試験
      6. 適合宣言
    4. プラスチック規則ガイドライン
      • 対象範囲
      • 接着剤・印刷インキ
      • 抗菌剤等
    5. サプライチェーンの情報に関するガイドライン
  4. 適合宣言伝達方法、義務事業者
  5. 適合宣言事例
    1. 新規物質の申請
    2. 安全性評価
  6. 米国における容器包装の法規制
    1. 連邦食品医薬品化粧品法
    2. 連邦規則集 (ポジティブリスト)
      1. 接着剤、コーティング材
      2. 紙・板紙
        1. 溶出試験
        2. 食品分類・疑似溶媒
      3. ポリマー
        1. オレフィンポリマー
        2. ナイロン樹脂
        3. PET
      4. ラミネート品
      5. 添加剤、製造助剤
    3. FDA認可申請制度
    4. FCN届出制度
      1. FCN届出範囲
      2. 移行試験・推定1日摂取量
      3. 毒性試験
      4. 安全性評価
  7. 日・米・欧のポジティブリスト制度比較
    1. ポジティブリスト制度・GMP・情報伝達等
    2. 新規物質申請制度
    3. 再生プラスチックの容器包装使用規制
    • 質疑応答

講師

  • 藤井 均
    藤井包装技術事務所
    所長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,700円 (税別) / 38,170円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,700円(税別) / 38,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
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  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2023年9月8日〜22日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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本セミナーは終了いたしました。

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