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EV用リチウムイオン電池のリサイクル 2023, 状況の変化への対応

EV用リチウムイオン電池のリサイクル 2023, 状況の変化への対応

~特性、規格、安全性とビジネス動向~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、用途によっても変わることがあるリチウムイオン電池搭載製品の表示ルールについて取り上げ、複雑難解なリチウムイオン電池の安全性規格・試験、用途別の表示ルールを解説いたします。

開催日

  • 2023年2月24日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • リチウムイオン電池に関連する方
    • 電池業界
    • 素材・部材業界
    • 自動車業界等

修得知識

  • リサイクルに求められる分離濃縮技術の概要
  • 物理的分離濃縮技術の概要とその動向
  • リチウムイオン電池リサイクル技術の動向

プログラム

 本セミナーの内容は、早稲田大学の所千晴教授の特別寄稿を頂いて、CMCリサーチから2021年6月に出版した「EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクル2021」の改訂版に相当する。“状況の変化への対応”とサブタイトルを付けたのは、この1年の、むしろこの半年間の、EV用リチウムイオン電池の激変を受けて、リサイクルの量と質が大きく変化したことを捉える必要があった。
 EVの拡大は短期的に見れば、2035年の内燃機関車の発売停止に向かって、かなり順調に進んでいる状況である。その一方で中長期的には、電池の原材料のサプライ・チェーンの閉塞感が強まり、原材料の価格高騰は一過性の問題ではなくなった。
 これまでの主流であった、ハイニッケル系のNMC (Ni、Mn、Co) 系の正極材から、安価な鉄リン酸リチウムLFP正極材へのシフトが、中国を中心に日本でも急速に拡大した。更には電圧の高いLiMn0.8Fe0.2PO4の実用化も進んでいる。
 これまでのリサイクルは、有価元素であるニッケルとコバルト、がほぼ全てであった。LFPのLiFePO4においては、Liのリサイクルは必要としても、コスト負担を考えると、LFP電池は無害化して廃棄する方が合理的とも言えよう。
 勿論、LFP正極材の電池の特性では、航続距離が概ね250Km (WLTC) が限度であり、400Km以上のEVはMNC811などのハイニッケル正極材が主流である。EUの電池規制も、NiとCoをパラメーターとし、リサイクルを求めている。
 以上は直ぐに結論の出難い問題であるが、正極材の棲み分けは、リサイクルを再考する切っ掛けとなろう。更には、何れは実用化されるであろう、全固体リチウムイオン電池であるが、電解液系電池とは異なる正・負極材、リチウム負極と硫黄正極が究極の姿であろう。リサイクルのイメージも大きく変容するのではないか。
 本セミナーではリユースは割愛した。EV用に限れば、リユースは電池のW/kg特製とWh/kg特性のアンバランスから発生した、言わば逃げ道である。安全性維持や法規制の観点からも、リユースの拡大は限定的であろう。
 リサイクルの物理・化学的な内容は判り易く説明しますので、技術系以外の方も参加頂きたい。各自の担当業務に応じて、広く関係業界の相互理解に役立てて頂きたい。

  1. 第1部 EVシフトの状況と電池生産
    1. EV台数と2030/35段階における電池総GWh推計
    2. EV電池生産計画日本、中国と韓国の2026年まで
    3. リサイクルの対象、正極材の総重量と検証
  2. 第2部 EV電池用の正極材選定と動向
    1. コバルトフリー正極材とLFPの選択
    2. 正極材の容量、Ah/KgとWh/Kg
  3. 第3部 リチウムと元素資源のリサイクル
    1. 世界のリチウム資源開発の動向
    2. リチウムのリサイクル技術の進展
    3. 元素資源リサイクルの範囲と境界
  4. 第4部 リサイクルに関連する国内外の法規制と化学物質管理
    1. 安全性と法規制原材料>電池 (セル、モジュール) >解体電池
    2. 電池のリユースとリサイクル、関係法令 (国内)
    3. 廃電池に関する国内法バーゼル法の規定
    4. 特定有害廃棄物等の輸出入管理

講師

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
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ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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