技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

実験自動化によるR&Dの高速化と再現性向上

実験自動化によるR&Dの高速化と再現性向上

~機械学習、ロボット、生成AIを活用した圧倒的な開発スピードの実現 / どのようにChatGPTを用いて研究データを作成するか、その活用方法とは~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、AI・ロボットを活用して短時間で大量の実験データを取得する方法、研究者の技量や経験・勘に頼らない効率的な実験等、研究効率を飛躍的に高めるDXの導入方法と運用の仕方について具体的な事例を交えて詳解いたします。

開催日

  • 2024年6月19日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 実験の自動化・自律化によるR&Dの高速化と再現性向上

(2024年6月19日 10:00〜11:30)

 日本では少子高齢化や働き方改革により、効率的な研究が求められています。特に、コロナ禍を受けて全自動・遠隔操作の研究体制が急務となっています。そのため、機械学習とロボットを活用した自動化・自律化の動きが拡大しており、これは研究開発の方法論を根本的に変える可能性があります。
 今回の講演では、ロボット、AI、研究者が協働するデジタルラボの基礎と、実験の自動化・自律化に関する動向。導入事例を紹介します。

  1. 実験自動化・自律化で材料開発はどう変わるか?
    1. 材料合成における現在の課題 – 探索空間の多次元化 –
    2. ベイズ最適化とロボットを組み合わせた「自律的」物質合成とは
    3. AI、ロボット、研究者が協働するデジタルラボラトリとは
    4. デジタルラボラトリが研究環境に与えるインパクト
  2. 実験自動化・自律化に向けた機械学習とロボットの基礎知識
    1. 機械学習の基礎
    2. ベイズ最適化の基礎
    3. 材料開発にベイズ最適化を適用する際の注意点
    4. ロボット技術の基礎知識
    5. 実験自動化を手助けする機器
  3. 材料開発における自動化・自律化の最新動向
    1. バイオ分野
    2. 有機分野
    3. 高分子分野
    4. 無機分野
  4. 一杉研究室の実験自動化・自律化に関する取り組み
    1. データ・ロボット駆動科学を推進するデジタルラボラトリの開発
    2. 燃料電池研究に向けた自動実験装置 〜接触抵抗の低減に向けて〜
    3. スパース推定に基づいたベイズ最適化手法の開発
    4. 実験自動化・自律化を目指す上での注意点
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 ChatGPTを活用した研究データ作成と再現性向上

(2024年6月19日 12:10〜13:40)

 近年の生成AIの普及を受けて、研究開発の現場でも生成AIの活用が広がっている。
 本講演では、研究活動におけるChatGPTの有効な活用方法として、比較的短い文章の集まりを研究の対象とする場合に、これらの短文から解析用の研究データを作成する工程でのChatGPTの活用方法について事例を交えて提案する。研究データの作成工程をプログラミングによらず手軽に扱える手法で実現することができれば、研究活動の効率化・高速化に資するだけでなく、自然言語処理の手法を用いた研究分野の裾野の拡大にも貢献し得る。

  1. はじめに
    1. R&DへのChatGPTの活用
    2. GPTのしくみ
  2. 事例1: 複数の類似学会における研究分野の差異の可視化
    1. 課題意識
    2. ChatGPTを活用した研究データの作成
    3. 再現性の向上に向けた工夫
    4. 作成した研究データの解析結果
  3. 事例2: e-learning教材と標準スキル各項目との適合性評価
    1. 課題意識
    2. ChatGPTを活用した研究データの作成
    3. 作成した研究データの解析結果
  4. 事例3: 学習データに基づく各国政府の関係性の可視化
    1. 課題意識
    2. ChatGPTを活用した研究データの作成
    3. 作成した研究データの解析結果
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

第3部 実験自動化への環境構築とR&Dの高速化、電子ラボノートの活用

(2024年6月19日 13:50〜15:20)

 研究・開発の加速化にはリサーチトランスフォーメーション (RX) サイクルが大きな役割を果たすと考えている。
 本講演では、計測→設計→合成というユニットを円滑に進めるための適切なデータおよび情報の流れを概観しながら、その柱の一つとなる電子ラボノートの役割にも言及する。また、生産における品質管理のためのソフトセンサーの最近の状況として近赤外線スペクトルの利用についても触れる。

  1. リサーチトランスフォーメーション (RX) サイクルについて
  2. 計測における自動化
  3. 計測データを設計に役立てるには
  4. 設計におけるデータの管理とモデル化
  5. 設計時における合成・製造条件の提案と最適化
  6. 合成の自動化
  7. 生産における品質管理のためのソフトセンサー
  8. ソフトセンサーにおける近赤外スペクトルの活用
    • 質疑応答

第4部 実験装置からの効率的なデータ収集の仕組み作りと蓄積データの活用

(2024年6月19日 15:30〜17:00)

 近年、データ駆動材料開発は多様な実施例が示されている一方、研究分野で活用範囲に差がある。データ駆動材料開発は、まだ一定量のデータが必要であり、広い研究分野、多様な合成・物性解析手法、データ蓄積・利活用と従来の研究と比べて広い横断的な協力が必要である。
 この中で合成や物性の変数の多様性とデータ構造の複雑さ、実験データの少なさからデータ活用が化学系と比較して遅れている無機材料研究開発で著者らが取り組んでいる自律型材料探索に向けたコンビナトリアル手法と組み合わせたデータ蓄積と解析を事例として課題と展望を紹介する。

  1. 無機薄膜材料でのスマートラボ
  2. コンビナトリアル薄膜合成
  3. データの蓄積・連携・利活用
  4. データプラットフォーム
  5. インフォマティクスのためのデータ構造化
  6. IoTによる装置のDX化
  7. 機械学習を用いた物性解析
  8. 情報の次元削減と可視化
  9. データ設計による研究業務のDX化の価値
  10. マテリアルシーケンサー
  11. 材料開発はどこからスタートするか
  12. 分野融合の持つ能性
  13. バーチャルラボ・プラットフォーム
  14. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 中山 亮
    東京大学 理学系研究科 化学専攻 固体化学研究室
    特任助教
  • 新原 俊樹
    西南学院大学 情報処理センター
    助教
  • 船津 公人
    奈良先端科学技術大学院大学 データ駆動型サイエンス創造センター
    センター長, 特任教授
  • 長田 貴弘
    国立研究開発法人 物質・材料研究機構 電子・光機能材料研究センター ナノ電子デバイス材料グループ
    グループリーダー

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/14 研究・実験データ収集、管理への仕組み作りと蓄積データの活用 オンライン
2024/5/15 ソフトウェア開発への生成AI・ChatGPT導入と活用 オンライン
2024/5/16 農業・食関連産業のDX実現に向けた政策 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 浸透学習法 (PLM:Percolative Learning Method) の原理と応用 オンライン
2024/5/17 AIを巡る主要国の動向と日本におけるAI実務対応のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 スパース推定の本質の理解と実装応用技術への展開 オンライン
2024/5/17 ChatGPTの実務活用 オンライン
2024/5/17 計算科学シミュレーション技術の基礎と材料設計への応用 オンライン
2024/5/20 生成AIを業務で利用する際の法的留意点 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 化学分析担当者が知っておくべき分析データの取り扱い基礎講座 オンライン
2024/5/23 ベイズ統計から学ぶ統計的機械学習 オンライン
2024/5/24 マテリアルインフォマティクスの材料開発への適用と活用事例 オンライン
2024/5/24 ChatGPTによる「丸投げ統計解析」の実施法 オンライン
2024/5/27 機械学習による適応的実験計画 オンライン
2024/5/27 医療・ヘルスケア分野参入に向けた新規事業・研究開発テーマ企画応援 全2日間セミナー オンライン
2024/5/27 外観検査へのAI導入と生成AIによるトレーニングデータ不足への対応 オンライン
2024/5/27 新規事業・研究開発テーマ企画の心得と戦略 オンライン
2024/5/28 R&D部門の研究・実験データのExcelにおける効果的な蓄積・分析技術 オンライン
2024/5/28 生成AIとChatGPTのビジネス活用入門 オンライン
2024/5/29 マテリアルズ・プロセスインフォマティクスの基礎とポリマー材料設計への応用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/12 世界のマテリアルズ・インフォマティクス 最新業界レポート
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/6/30 生産プロセスにおけるIoT、ローカル5Gの活用
2023/4/28 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法
2022/12/31 機械学習・ディープラーニングによる "異常検知" 技術と活用事例集
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2022/4/28 プラントのDX化による生産性の向上、保全の高度化
2022/1/13 DXを未来のビジネスに結びつけるための情報収集利活用ノウハウ
2022/1/12 製造DX推進のための外観検査自動化ガイドブック
2021/10/25 AIプロセッサー (CD-ROM版)
2021/10/25 AIプロセッサー
2021/7/30 マテリアルズインフォマティクスのためのデータ作成とその解析、応用事例
2021/7/14 AIビジネスのブレークスルーと規制強化
2021/6/30 人工知能を用いた五感・認知機能の可視化とメカニズム解明
2021/6/28 AI・MI・計算科学を活用した蓄電池研究開発動向
2020/12/30 実践Rケモ・マテリアル・データサイエンス
2020/8/11 化学・素材業界におけるデジタルトランスフォーメーションの最新調査レポート
2020/8/1 材料およびプロセス開発のためのインフォマティクスの基礎と研究開発最前線
2020/7/31 生体情報センシングと人の状態推定への応用
2020/4/30 生体情報計測による感情の可視化技術