技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自動車塗料、塗装工程のCO2削減

自動車塗料、塗装工程のCO2削減

~水性化 / 低温硬化 / フィルム加飾 / 一体塗装~
オンライン 開催

開催日

  • 2024年6月12日(水) 10時30分 16時15分

修得知識

  • ポリウレタン/イソシアネートの基礎知識
  • ポリイソシアネート代表構造と特徴
  • 環境貢献可能な低粘度型PI及び多官能型PIの特徴「塗膜性能、応用例」
  • 自動車塗装ラインの低温化に貢献が期待される新規硬化剤の特徴

プログラム

第1部 自動車水性塗料に向けた低温硬化型ブロックイソシアネートの特性

(2024年6月12日 10:30〜12:00)

 ポリウレタン用途において、有機溶剤 (VOC) 排出量削減に貢献可能な低粘度型PI、及び、CO2排出量削減に貢献可能な多官能型PIを保有している。
 自動車塗装ラインの焼付温度低温化に向けて、ベースコート向けには水系低温新規ブロックポリイソシアネート、クリアコート向けには新規特殊イソシアネートの新規硬化剤を開発中であり、性能の報告を行う。

  1. ポリウレタン基礎知識
    1. ウレタン架橋とは
    2. ポリオール種類と特徴
    3. ポリウレタン塗膜性能:機械物性、化学物性での優位性
  2. ポリイソシアネート代表構造
    1. イソシアネート種類、イソシアネート反応性 (活性水素・自己重合)
    2. 主要骨格:ビウレット型、イソシアヌレート型、ウレタン型 等
  3. 環境貢献可能な低粘度型及び多官能型ポリイソシアネート (PI)
    1. 低粘度型PI:溶剤系2液ウレタン塗料への適用
    2. 低粘度型PI:水系2液ウレタン塗料への適用
    3. 多官能型PI:溶剤系2液ウレタン塗料への適用
    4. 多官能型PI:溶剤系/水系1液ウレタン塗料への適用 (ブロックポリイソシアネート)
  4. 自動車水性塗料化及び自動車塗装ラインの80°C硬化への挑戦
    1. 自動車の塗料工程:焼付温度の低温化
    2. ベースコート向け水系1液型:水系低温新規ブロックポリイソシアネートの開発状況
    3. クリアコート向け溶剤系2液型:新規特殊イソシアネートの開発状況
    • 質疑応答

第2部 フィルム加飾と型内塗装を用いた自動車部材への応用とCO2削減効果

(2024年6月12日 13:00〜14:30)

 自動車業界を始め社会的な課題であるCO2削減に型内塗装工法がどの程度貢献できるのか?を検証した事例を具体的に紹介し、併せて近年特に活発な開発が進む欧州、米国、中国の現在の動向を可能な範囲で紹介する。
 世界の自動車内外装部品のモノづくりがいまどのようなトレンドにあるのか? 少しでも感じて頂ければ幸いに思います。

  1. 型内塗装とは、技術のおさらい
    1. どんな工法か?
    2. 工法の特徴、メリット
  2. 型内塗装にウレタン塗料に求める性能と特徴
    1. どんな性能が求められる?
    2. ウレタンで本当に大丈夫?
  3. 型内塗装に求める金型技術とは
    1. 金型に制約はあるの?
    2. 推奨する金型技術
  4. 型内塗装工法によるCO2削減効果検証事例
  5. 海外市場の最新動向
    1. 欧州市場動向
    2. 北米市場動向
    3. 中国市場動向
  6. まとめ
    • 質疑応答

第3部 ボディ、バンパーの低温一体塗装によるCO2削減

(2024年6月12日 14:45〜16:15)

 CO2排出量の低減・削減が地球規模での課題となっている中、2020年 政府から2050年までに温室効果ガスの排出を全体として0にする方針が発表された。塗装工程ではブースの温湿度管理、オーブン由来のCO2排出が大部分を占めているため、ボディ、バンパー低温一体塗装の開発を進めてきた。
 本講では、材料の設計思想、技術課題と対応策、量産適用時の材料改良について解説する。

  1. カーボンニュートラルへの取り組み
  2. ボディ/バンパー一体塗装技術の開発目的
  3. 一体塗装を実現させるための技術課題
    1. ボディ用塗料とバンパー用塗料の要求性能
    2. 共通材料の開発目標
  4. 低温硬化に向けた材料開発
    1. 新規硬化剤を適用した2液硬化中塗り、クリアコート
    2. 中塗り、クリアコートからの硬化剤浸透を活用した1液ベースコート
  5. 一体塗装を支える技術
    1. 一体塗装向け低温オーブンの開発
    2. 一体塗装条件下での色合わせ
  6. 量産適用時の材料改良
    1. 2tone見切り剥がれ不具合
    2. 塗装ボケ不具合
    3. ゴミブツ隠蔽不具合
    • 質疑応答

講師

  • 井上 佳彦
    旭化成 株式会社 デュラネート技術開発部
    グループ長
  • 上村 泰二郎
    株式会社GSIクレオス 工業製品事業部門
    統括補佐
  • 岡本 倫幸
    日産自動車 株式会社 プラットフォーム・車両要素技術開発本部 塗装・防錆技術開発グループ

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/7 ペロブスカイト太陽電池における塗工・乾燥のスケールアップ オンライン
2024/5/8 ソニー・ホンダモビリティ、Tesla、BYDのEV開発戦略 東京都 オンライン
2024/5/8 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/9 溶融製膜/溶液製膜によるフィルム成形技術の基礎と実際 オンライン
2024/5/10 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/14 人間-機械 (自動車) インターフェイス製品の人間工学の考え方とその評価 オンライン
2024/5/15 「トランジションファイナンス」の魅力とその享受の為のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 化学・材料分野における「LCA」、GHG排出量計算、「Scope3」への対応、(自動車などユーザー企業への) 情報開示、その活用 オンライン
2024/5/16 CO2-メタネーションに関する開発動向と課題・今後の展望まで オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 カーボン・クレジット市場 (J-クレジット) の現況と今後の市場範囲拡大に向けた展望 東京都 会場・オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/22 出光興産株式会社における苫小牧CCUS構想と今後の課題 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の役割とその技術動向 オンライン
2024/5/22 CO2-メタネーションに関する開発動向と課題・今後の展望まで オンライン
2024/5/22 防汚コーティング技術の総合知識 オンライン
2024/5/22 プラズマCVD (化学気相堆積) 装置による高品質薄膜の成膜技術、および量産化対応 オンライン
2024/5/23 チクソ性 (チキソ性) の基礎と評価および活用方法 オンライン
2024/5/28 プラスチックフィルムにおける各樹脂特性、添加剤・成形加工技術および試験・評価方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/9/29 CO2排出量の算出と削減事例
2023/7/31 CO2の有効利用技術の開発
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2023/4/7 2023年版 脱炭素社会の市場予測・技術と将来展望
2023/3/10 メタンと二酸化炭素
2022/10/31 CO2の分離・回収・貯留技術の開発とプロセス設計
2022/6/30 自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術
2022/6/28 CO2の分離回収・有効利用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発