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ペロブスカイト太陽電池における塗工・乾燥のスケールアップ

ペロブスカイト太陽電池における塗工・乾燥のスケールアップ

~Roll To Rollへのスケールアップ、乾燥方法と方式の決め方、バー塗工、スロット塗工、グラビア塗工~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2024年5月7日〜20日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2024年5月7日まで承ります。

概要

本セミナーでは、ペロブスカイト太陽電池の最近の研究動向を紹介した上で、必要な塗工・乾燥工程の要点を解説いたします。

開催日

  • 2024年4月18日(木) 13時00分 16時00分

受講対象者

  • ペロブスカイトに携わる研究者
  • Roll To Rollのスケールアップに携わるエンジニア

修得知識

  • ペロブスカイト太陽電子のスケールアップに必要なRoll To Roll製造における塗工・乾燥の考え方
  • 塗工設備の設計方法
  • 各種塗工方式の違いと特徴、留意点

プログラム

 近年、光電変換効率が高くかつ薄膜のペロブスカイト太陽電池が、開発段階から量産へのスケールアップに移行しつつある。安価に大量生産し得るRoll To Roll方式が検討されており、薄膜への貧溶媒滴下による2ステップ法あるいは塗工直後の送風による1ステップ法など、塗工・乾燥をリンクした特殊な工程技術が必要とされている。
 本セミナーでは、ペロブスカイト太陽電池の最近の研究動向を紹介した上で、必要な塗工・乾燥工程の要点を解説する。素材開発に携わる多くの化学を専門とする研究者にとって、スケールアップに必要な塗工・乾燥の知識を得ようとしても、数式を羅列した化学工学の書物から本質を捉えにくいとの声も多いので、本セミナーは数式を排し、計算ツールや動画を活用した実習で現象をイメージ化できるよう解説する。

  1. ペロブスカイト太陽電池の概要
    1. エネルギー供給と利用の形態
    2. 日本の太陽光設備容量
    3. 太陽光発電の分類
    4. 各種太陽電池の性能変遷
    5. ペロブスカイトの性能変遷
    6. 光電変換効率について
    7. 有機薄膜と色素増感による方式
    8. ペロブスカイト発見の歴史
    9. ペロブスカイトの結晶構造と特徴
    10. 分光感度の優位性
    11. 各社の開発状況
    12. 屋外での搭載状況
    13. 層構成
      • メソポーラス型
      • プラナー型
      • 逆層プラナー型
    14. ラボスケールの作成方法 (スピン塗工)
    15. 結晶膜の構造影響
    16. 平滑化技術 (貧溶媒法)
    17. プロセス (塗工〜平滑化〜乾燥)
    18. 1ステップ法と2ステップ法
    19. 塗工方式と光電変換効率
    20. モジュール化
    21. ドット塗工方式
    22. Roll To Roll方式
    23. 1ステップ・メニスカス法
    24. Peccell社の製膜実験機
    25. 実用化の3要素
      • 変換効率
      • 耐久性
      • 単価
    26. 封止セルによる耐久化
  2. Roll To Rollへのスケールアップ (バー塗工)
    1. 塗工方式の分類 (ダイ方式は3種類だけ)
    2. 塗工方式と各種フィルム製品
    3. ペロブスカイトの開発段例 (1ステップ・メニスカス塗布法)
    4. 薄膜を均一厚みで塗るには (バー塗工)
    5. レベリングで消えるワイヤー跡
    6. 最新のワイヤーレス・バー
    7. レベリングの「見える化」
    8. レベリングの支配因子 (Orchard式と百分の一減期)
    9. 量産のバー塗工
    10. バー回転の有無
    11. ワイヤーバー塗工量の見積り
  3. 乾燥方法と方式の決め方
    1. 1ステップ・メニスカス塗布における乾燥
    2. 量産工程の乾燥 (Roll To Roll)
    3. Roll To Roll工程の乾燥方式
    4. 乾燥方式と効率
    5. 乾燥ムラを抑制する液濃度
    6. 乾燥風の供給方法 (並列と直列)
    7. 乾燥風の供給方法
      • 並行流
      • 向流
      • 側面流
    8. 乾燥に関わる物性値
    9. 水系の乾燥速度
    10. 塗膜の表面温度は湿球温度 (空気線図)
    11. 水と他の溶媒との違い (1) 蒸発潜熱
    12. 他の溶媒との違い (2) 飽和蒸気圧
    13. 他の溶媒との違い (3) 飽和蒸気圧と温度
    14. 物質と熱の拡散 (ルイス数)
    15. 定率期間と減率期間
    16. 限界含水率と固形分濃度
    17. 乾燥中の膜内の溶媒移動
    18. 2成分系の乾燥挙動
    19. 2成分系の乾燥見積もり
    20. 共沸混合物の乾燥
    21. 一般的な構成
      • 予熱
      • 加熱
      • 絶乾
      • 冷却
    22. 乾燥効率の支配因子 (噴流)
    23. 噴流の距離と減衰
    24. 多孔板と二次元ノズル (軸対象とスリット)
    25. 多孔板と二次元ノズルの乾燥計算
    26. 風ムラ対策 (遮風)
    27. 下向き塗工面による風ムラ対策 (密度流)
  4. スロット塗工のツボ
    1. スロット塗工方式
    2. 薄塗りと厚塗り
    3. 薄塗り限界 (スジ)
    4. 最小膜厚 (Ca数との関係)
    5. 塗布可能領域 (Coating Window)
    6. より薄く (OverBite) より厚く (UnderBite)
    7. テンションド・ウェブ方式
    8. テンションと流体圧のバランス
    9. Coating Window
    10. スロットダイの設計方法
    11. スロットギャップ偏差の影響
    12. バップアップロールたわみ対策
    13. シムとマニホールド
    14. 減圧チャンバー (バッファとオリフィス) )
  5. グラビア塗工
    1. ダイレクト方式の液だまり (ギャップと粘度)
    2. リブ発生条件 (ダイレクトの場合)
    3. リバースの膜転写箇所の流動
    4. リバース方式の塗布可能領域
    5. セルの過充填と部分充填
    6. ドクターブレード当て角
    7. ドクターブレード形状
    8. 端部の厚塗り対策
  6. 見える化から見せる化へ
    1. 塗工室の気流問題
    2. クリーン化と換気頻度
    3. FVM解析による気流の可視化
  7. スケールアップ論
    1. スケールアップ論
    2. チャンピオンと金太郎飴
    3. 開発と量産のアプローチ
    4. Roll To Rollでスケールアップするには
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 32,400円 (税別) / 35,640円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 32,400円(税別) / 35,640円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

ライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2024年5月7日〜20日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は印刷・送付いたします。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
本セミナーは終了いたしました。

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