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半導体製造用ナノインプリント技術の開発状況と課題、対策

半導体製造用ナノインプリント技術の開発状況と課題、対策

~微細化、集積化が進む次世代半導体への応用に向けて~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、ナノインプリントについて取り上げ、機械学習を用いた欠陥予測、材料・プロセス設計、装置の最適化について解説いたします。
また、欠陥、コンタミ、硬化反応が遅いなどトラブルの原因と解決のヒントが得られます。

開催日

  • 2024年2月28日(水) 10時15分 16時40分

修得知識

  • 熱ナノインプリント、ダイレクトナノインプリントのメカニズム
  • 樹脂の変形とストレス状態
  • ストレスの緩和と欠陥対策
  • UVナノインプリントのメカニズム
  • UVナノインプリントの欠陥と対策
  • 離型のメカニズム
  • 離型における欠陥対策
  • 今後の期待される応用展開分野
  • ナノインプリント技術の最新動向
  • ナノインプリント装置
  • ナノインプリントモールドの構造及び押印方法
  • ナノインプリントレジスト
  • ナノインプリントプロセス
  • 低温フリップチップ接合プロセスとその適用事例
  • 半導体チップ実装集積化動向
  • 半導体実装へのインプリント技術応用
  • 分子動力学シミュレーションの基礎
  • ナノインプリントリソグラフィの充填過程を分子動力学シミュレーションでどのように見るのか
  • 分子動力学シミュレーションでどのような情報が得られるのか

プログラム

第1部 ナノインプリントリソグラフィのメカニズムと欠陥対策

(2024年2月28日 10:15〜11:35)

 熱、ダイレクト、UV (光) ナノインプリントと離型のメカニズムを理解し、メカニズムに基づく欠陥対策を紹介します。あわせて、ナノインプリントの今後の展開について紹介します。

  1. ナノインプリントの半導体応用
    1. ナノインプリントとは
    2. ナノインプリントの特徴と応用領域
  2. 熱ナノインプリント,ダイレクトナノインプリントのメカニズムと欠陥対策
    1. 熱、ダイレクトナノインプリントの原理
    2. 形状
      • 膜厚依存性と欠陥
      • 高アスペクト比構造
      • レンズ構造における欠陥例とその解消
    3. 高圧プレス下での欠陥と面内均一性
    4. 分レベルの挙動と限界解像性
  3. UV (光) ナノインプリントのメカニズムと欠陥対策
    1. レジスト充填プロセスとバブル欠陥と対策
    2. UV照射プロセスと回折・干渉による欠陥と対策
    3. UV硬化プロセスと欠陥と対策
    4. 分子レベルの流動性と硬化特性
  4. 離型の原理と欠陥対策
    1. 破壊力学による離型の原理
    2. 化学的手法による欠陥対策
    3. 機械的手法による欠陥対策
    4. AR/VR用傾斜回折格子における離型欠陥の発生とその抑制
    5. 離型の分子レベルの挙動
  5. 今後の展開と期待
    1. 半導体チップレット技術 (再配線プロセス) への展開
    2. フラットレンズ、AR/VRグラスへの応用
    3. カーボンニュートラルへの取り組み
    4. 人工知能利用によるプロセス・材料設計
    • 質疑応答

第2部 半導体デバイス製造用ナノインプリントリソグラフィの開発状況

(2024年2月28日 12:20〜13:40)

 ナノインプリントリソグラフィ (NIL) は、ナノスケール世代の微細加工技術として提案されてきた。複数種提案されているインプリント方式のうち、旧Molecular Imprints Inc.より提案されたJet and Flash Imprint Lithography (JFIL) は、基板上に低粘度のレジストをインクジェット方式で適量を滴下し、パターニングされたマスクを押印する技術である。2014年4月にCanon Inc.は旧Molecular Imprints, Inc. (MII) の半導体部門を買収し、会社名をCanon Nanotechnologies, Inc. (CNT) に変更した。 Canon Inc.とCNTは、お互いの会社が持つNIL技術と半導体製造に関する技術を融合させ、開発を加速してきた。CNTでは、JFIL用のレジストに関しても、装置開発と並行して開発を続けている。装置・プロセス技術の進化に呼応して、適合する材料を迅速に開発することで、装置と材料を最適な組み合わせで提供可能である。また、ナノインプリント技術はマスクベンダー、エンドユーザーとの緊密な連携のもとに開発され、得られた知見は装置・材料の設計に盛り込まれて基本性能の向上につなげてきた。
 本講習会では、次世代のNAND FLASH MemoryやDRAM製造に適用される半導体製造用ナノインプリントシステムを紹介する。

  1. 半導体製造用ナノインプリント技術の概要
    1. 特徴
    2. 応用デバイス及び製造プロセス
    3. エコシステム
  2. ナノインプリント装置
  3. ナノインプリントモールドの構造及び押印方法
  4. ナノインプリントレジスト
  5. ナノインプリントリソグラフィの性能
    1. 欠陥
      1. マスク欠陥
      2. インプリント欠陥
      3. 異物欠陥
    2. 重ね合わせ
    3. スループット
    • 質疑応答

第3部 半導体実装へのインプリント技術応用

(2024年2月28日 13:50〜15:10)

 IoTの時代をむかえ、各種半導体やセンサが多様な基板に実装されようとしている。これに対して、半導体チップの実装温度を下げる事により様々な応用を広げる事が可能である。また、集積度を増大し続ける半導体チップが実装に与える影響について述べ、インプリント技術を用いて、多ピン化・狭ピッチ化に対応する試みについて説明する。
 具体的には、半導体実装基板上の配線およびバンプの形成方法として、インプリント技術により、従来の印刷法では実現が難しい微細・高アスペクト配線およびバンプを設計パターンサイズに忠実、かつスムーズなエッジ形状で形成する事が可能である事を説明する。

  1. IoT時代の半導体実装
    1. 多様化する半導体チップ、センサ、基板
    2. フリップチップ接合プロセスの低温化
    3. 応用事例
  2. 半導体チップ技術動向
    1. 半導体チップのピン数トレンド
    2. 半導体チップのパッドピッチトレンド
    3. システム・イン・パッケージ (SiP) 集積化動向
  3. 半導体実装へのインプリント技術応用
    1. なぜインプリント技術か?
    2. インプリント技術による配線およびバンプ形成プロセスフロー
    3. ハードレプリカを用いた10μmピッチ配線およびバンプ同時形成
    4. ソフトレプリカを用いた基板配線段差部への配線形成
  4. まとめと今後の展望
    • 質疑応答

第4部 UVナノインプリントリソグラフィにおけるレジスト充填過程の分子シミュレーション解析

(2024年2月28日 15:20〜16:40)

 UVナノインプリントリソグラフィにおけるレジスト充填過程の分子レベルの挙動をシミュレーションで解析した結果をお話しいたします。
 本発表内容は計算機シミュレーションの話であり、実験的な話は出てきません。しかし、実験を専門としている方々にも有益な内容となるよう分子シミュレーションの基礎から話をはじめる予定です。また、参加者の皆様からも、ナノインプリントリソグラフィのシミュレーション研究に対して率直なご意見をいただければと考えております。

  1. イントロダクション
    1. ナノインプリントリソグラフィとは
    2. 本研究の目的
    3. 分子動力学法の基礎
  2. 計算方法
    1. レジスト分子モデルの構築
    2. 充填過程のシミュレート方法
  3. シミュレーション結果
    • レジスト分子組成と充填効率の関係、および充填プロセスにおける分子の挙動
  4. 考察
  5. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 平井 義彦
    大阪府立大学
    名誉教授
  • 伊藤 俊樹
    キヤノン株式会社 半導体機器事業部
    主幹
  • 小松 裕司
    コネクテックジャパン株式会社 先端開発部
    部長
  • 安藤 格士
    東京理科大学 先進工学部 電子システム工学科
    准教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
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本セミナーは終了いたしました。

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