技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

導電性フィラー分散高分子複合材料の作製とその評価

導電性フィラー分散高分子複合材料の作製とその評価

~フィラーは高分子のどこに入るのか? 室温時の抵抗を低下させ、高温時の抵抗を上げるには?高分子とフィラーのインターラクションは?最も良いフィラーは?~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、目的に応じた導電性複合材料を作製するためPTC特性の発現メカニズムから定量的解析まで詳解いたします。

開催日

  • 2023年5月22日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 高分子、導電性複合材料の研究や開発に関わる方

修得知識

  • 導電フィラー分散高分子複合材料
  • PTC (Positive Temperature Coefficient) 特性 – 温度に対する抵抗率変化 –
  • PTC特性から見た高分子とフィラーのインタラクション

プログラム

 ポリマーに金属粉末、カーボンブラック (CB) 、カーボンナノチューブ (CNT) などの導電フィラーを充填し作製した導電フィラー分散高分子複合材料は、フィラーが複合材料中でネットワーク状に連なり導電パスを形成するため、特異な電気特性を示す。特に結晶性ポリマーからなる導電性複合材料は、温度上昇とともに電気抵抗率が増加する正の抵抗温度係数 (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性を示す。PTC特性を示す材料はその特性から永久ヒューズ、温度センサー、ヒーターなどに応用可能である。導電性複合材料を永久ヒューズに応用する場合、室温抵抗率が低くかつ高温抵抗率が高く、抵抗率の増加が温度に対して急峻である必要がある。この目的に応じた導電性複合材料を作製するためには、PTC特性の発現メカニズムの解明が重要である。
 本講演では、フィラーはそもそも高分子のどこに入っているのか、室温時の抵抗を低下させ、一方、高温時の抵抗を上げるというトレードオフの関係を達成するためには、PTC特性の発現はどのような機構で起こるのか、高分子とフィラーのインターラクションについて、懇切に紹介したい。

  1. 導電フィラー分散高分子材料とは?
    1. PTC (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性とは?
    2. 複合材料の導電性発現機構
    3. 高分子の種類とPTC特性との関係
    4. フィラーがCBの場合のPTC特性 – 最適なCBは? –
    5. フィラーが金属の場合のPTC特性 – 最適な金属は –
  2. ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性との関係
    1. ポリマーの結晶化度の評価法
    2. ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性
    3. フィラー充填量とポリマーの結晶化度
    4. フィラー充填量とフィラー分散高分子のPTC特性
  3. フィラー分散高分子の溶融後の冷却速度の導電性への影響
    1. 溶融後の冷却速度とポリマーの結晶化度
    2. ポリマーの結晶化度と室温抵抗率
    3. ポリマーの結晶化度とPTC特性
  4. 結晶性高分子/Ni複合材料のPTC特性
    1. Ni充填率と複合材料の室温抵抗率
    2. Ni充填率と複合材料のPTC特性
    3. 高分子とフィラーのインターラクション
    4. FITモデル
  5. ポリマーの分子量と複合材料の導電性
    1. HDPEの分子量と複合材料の導電性
    2. PMMAの分子量と複合材料の導電性
  6. 非晶性ポリマーと複合材料のPTC特性
    1. 非晶性ポリマーにおけるフィラーの分散性 (SEM写真)
    2. 非晶性ポリマーにおけるPTC特性
  7. 複合材料のPTC特性の定量的解析
    1. パーコーレーション理論における閾値の定義
    2. ポリマーの体積膨張及び結晶化度を考慮したPTC特性
    3. 絶縁領域の抵抗率になる温度での複合材料の見かけのフィラー充填率

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/24 UV硬化とEB硬化の基礎と技術比較および応用技術 オンライン
2024/5/24 エポキシ樹脂の実用の基礎知識とフィルム化 & 接着性の付与技術とその応用 オンライン
2024/5/24 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/27 粉体の付着・凝集・流動メカニズムとその評価、トラブル回避の考え方 オンライン
2024/5/28 乳化・懸濁重合の反応機構と装置設計、重合反応の制御 オンライン
2024/5/28 プラスチックフィルムにおける各樹脂特性、添加剤・成形加工技術および試験・評価方法 オンライン
2024/5/28 絶縁破壊・劣化の基礎、測定・劣化診断と高分子絶縁材料の高機能化 オンライン
2024/5/28 分子シミュレーションの基礎と高分子材料の研究・開発の効率化への展開 オンライン
2024/5/29 次世代バイオプラスチックの台頭と破壊的イノベーションのすすめ オンライン
2024/5/29 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/29 高分子複合材料のレオロジーとメカニズムに基づく材料設計 オンライン
2024/5/29 高品質化に向けた乳化・分散・溶解・攪拌技術の基礎および化粧品・皮膚外用剤への応用 オンライン
2024/5/29 EUVレジスト材料開発と評価・プロセス技術 オンライン
2024/5/30 高分子材料の劣化 オンライン
2024/5/30 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/5/30 エポキシ樹脂の基礎と設計・制御・評価・応用技術の必須知識 オンライン
2024/5/30 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2024/5/30 高分子材料の構造・物性とラマン・赤外分光法による評価 オンライン
2024/5/31 電動化 (EV駆動等) モータと回路基板の高電圧化・高周波化・熱対策に向けた、樹脂材料開発と絶縁品質評価技術 オンライン
2024/5/31 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン