技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

市場起点×コア技術戦略×オープンイノベーションによる三位一体の研究開発マネジメントの基礎とその活動

市場起点×コア技術戦略×オープンイノベーションによる三位一体の研究開発マネジメントの基礎とその活動

~「ものづくり」から脱却し「価値づくり」をするための初めの一歩~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年4月27日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 研究開発部門、研究企画、技術企画、経営企画、商品企画などの部門の方
  • 研究開発組織の変革に関心のある方
  • コア技術戦略の実行を検討中の方
  • オープン・イノベーションの担当者

修得知識

  • 『価値づくり』を実現するための具体的な活動
  • 『ものづくり』の問題点
  • 研究開発担当者に求められる市場起点の具体的活動
  • コア技術とはの理解とその設定法
  • オープン・イノベーションの様々の効果

プログラム

 日本企業は、過去20年間停滞を経験してきました。一方で、海外企業に目を向けると、この20年間で、多くの新興国企業が成長し、欧米の優良企業は本質的な経営変革を実行し、数多くのベンチャー企業が生まれ成功してきました。私は、日本企業の停滞の原因は、誤解を恐れずに言えば、「ものづくり」への強い固執にあると考えています。多くの場合、「ものづくり」とは、市場価値が低下しつつある自己の従来の強みへの拘泥であり、自己の「視野狭窄」を生み 出してきているからです。企業は、その本質において、「顧客が享受する価値に対して支払う対価」を源泉に存続しています。したがって、企業が目を向けるべきは、直接的に、顧客が享受する「価値」です。企業にとってこの「価値」を継続的に創出すること、すなわち「価値づくり」が、その本来的使命であるはずです。そして、研究開発部門は、この「価値づくり」において先導的・主導的な役割を担わなければなりません。
 この「価値づくり」を成功させ収益を継続的に拡大するためには、研究開発部門における「市場起点の思考と活動」、「コア技術戦略の実行」そして「オープン・イノベーションの徹底」の3つの戦略イニシャティブを有機的・相乗効果的に三位一体で組み合わせ、そしてそれらを強力に展開することが重要です。
 本セミナーでは、以上のような「価値づくり」に向けての三位一体の研究開発の必要性の背景と、その構造と内容を紹介した後、具体的にどのような活動を行うことが必要なのかを、様々な事例を交えながら説明をしていきます。

  1. はじめに
    1. 日本企業の大きな問題点:ものづくり経営?
    2. 米国企業の『価値づくり』の追求 (GEの例)
    3. 日立の研究開発体制の改革:『価値づくり』へ
  2. なぜ『価値づくり』なのか
    1. 『価値づくり』の定義
    2. 「価値づくりへの脱皮」が求められる6つの大きな背景
      • 顧客は享受する価値に対し対価を支払う
      • 顧客は常に充足されない潜在ニーズを持つ (アマゾンのドローン活用例)
      • 常に『非顧客』が存在する
      • 新興国企業の台頭による既存価値追求競争の限界 (韓国化粧品企業などの例)
      • 従来の「ものづくり」の発想では発展・成長はない
      • 『価値づくり』の前提のオープンイノベーションが格段に容易に
  3. 日本企業の大きな問題点:「ものづくり」への固執
    1. 「ものづくり」の関心領域:製品や技術
    2. 台湾・中国の金型技術力の向上の例
    3. 「a solution without a problem (問題のない解決策) 」
    4. 『価値づくり』の視野 vs. 『ものづくり』の視野
  4. 『価値づくり』への『三位一体型』研究開発マネジメントとは
    1. 『価値づくり』は継続的な収益拡大を実現する
    2. 『価値づくり』のための三位一体の研究開発とは
    3. 「市場起点の思考と活動」が必要とされる理由
    4. 「オープンイノベーションの徹底」が必要とされる理由
    5. 「コア技術戦略の追求」が必要とされる理由
    6. 『価値づくり』のための三位一体の研究戦略の全体像
  5. 『価値づくり』の視点を持つ
    1. 『価値づくり』における研究開発部門の役割
      • 日立製作所の例
      • 三菱ケミカルの例
      • 富士フイルムの例
    2. 『価値づくり』の研究開発部門における現状
    3. 顧客がどのような点に価値を認識するかの理解の必要性
    4. 顧客は自社のQCDだけで買うのでは決してない
    5. 『価値づくり』の拡大の視点:VACESモデル
      • 日本触媒の例
      • シマノの例
      • 帝人の例
      • GEの例
      • 東洋電機の例
      • 3Mの例
      • テトラパックの例
      • コマツ等の例
  6. 市場起点の思考と活動
    1. 「市場起点の思考と活動」の位置付
    2. 革新的テーマ創出のメカニズム
    3. スパークの原料の「市場知識」の強化活動
    4. なぜ『顧客』起点ではなく、『市場』起点なのか
    5. 「市場起点の思考と活動」の企業事例
      • 日立の例
      • 本田宗一郎の例
      • 花王の例
      • 資生堂の例など
    6. 研究者は蛸壺から出でよ!
    7. 市場・顧客を理解する3軸、TADとそのための具体的活動
      • 島津製作所の例
      • シマノの例
      • IBMの20%ルール等の他
    8. 研究開発部門の市場起点の思考と活動のための具体的方策
      • マーケティング強化
      • ステージゲートプロセスの導入 等
  7. コア技術戦略の追求
    1. 「コア技術戦略の追求」の位置付
      • 自社の存在価値の発揮のない展開では早晩他社に負ける
      • スパークの原料の「技術知識」の強化策として
    2. コア技術戦略とは
    3. コア技術設定の企業事例
      • 3M
      • クレハ
      • 富士フイルム
      • 東レ 等
    4. コア技術は戦略思考・未来志向で設定する
    5. コア技術の選定軸
    6. コア技術の選定軸と三位一体モデルとの関係
    7. コア技術による「市場起点の思考と活動」の促進
      • 日立の例
      • キヤノンの例
    8. 「市場起点の思考と活動」による新たなコア技術の発見
    9. コア技術の設定プロセス
    10. コア技術設定上の注意点
  8. 「オープンイノベーションの徹底」
    1. 「オープンイノベーションの徹底の」の位置付
    2. オープンイノベーションとは
    3. オープンイノベーションが必要とされる背景
    4. オープンイノベーションの多様性とその類型
      • 類型 (1) :何を大きな目的として
      • 類型 (2) :イノベーションの発生の場は
      • 類型 (3) :具体的に何を求めて
      • 類型 (4) :誰と
      • 類型 (5) :どのような関係性の下
      • 類型 (6) :どのように実現
    5. 他の要素との相乗効果
      • 市場起点の思考と活動によるオープンイノベーション対象者の発見
      • 市場思考の思考・活動による市場理解の視野の拡大 (IHIの例)
      • コア技術によるオープンイノベーション機会増大 (富士フイルムの例)
      • オープンイノベーションにおけるコア技術による収益確保
      • オープンイノベーションによるコア技術の強化と補完
        • コンチネンタルの例
        • オリンパスの例
    6. 外部パートナー探索2つの方向性
    7. 自社が個別に外部を探す
      • P&G
      • コニカミノルタ
      • ソフトバンク
      • ナインシグマ
      • エルゼビア 等
    8. 外部に積極的に探される
      • 自社保有技術の開示・発信法
        • 富士フイルム
        • GE
        • 3M
        • ホンダ 等
    9. オープンイノベーション実現の阻害要因
      • 取引コスト
      • 心理的抵抗
    10. オープンイノベーションの成功に向けて打つべき10の施策
  9. 最後に
    • 質疑応答

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/5 生成AIと自社データの連携によるアイデア創出と研究プロセスの変革 オンライン
2024/6/5 研究開発部門を対象とした情報収集のテクニック オンライン
2024/6/5 研究開発のための技術ロードマップの作成・活用法と策定事例 オンライン
2024/6/7 研究開発・技術部門が行う特許情報調査の基本とすすめ方、調査精度を高めるポイント オンライン
2024/6/7 シナリオプランニングをとりいれた市場・製品・事業・技術ロードマップの策定と実行手法 オンライン
2024/6/11 研究開発におけるポートフォリオ・マネジメントの方法とその具体的な活動 オンライン
2024/6/11 電子実験ノートの導入とR&Dデータ共有・利活用ノウハウ オンライン
2024/6/17 技術者、研究者のための実践的なタイムマネジメント オンライン
2024/6/18 自社保有技術・コア技術を起点にした革新的な研究開発テーマの創出活動 オンライン
2024/6/19 ものづくり、研究開発の成功に必要な論理的技術者思考とその実践 オンライン
2024/6/20 製造業のためのランチェスター戦略 オンライン
2024/6/20 自社技術の洗い出しと新規事業創出方法 オンライン
2024/6/21 技術開発のためのロードマップ作成手法と実践的な活用方法 オンライン
2024/6/21 市場分析・競合他社ベンチマーキング分析と情報収集の進め方 オンライン
2024/6/26 新規事業創出のための発想法と技術ロードマップの作成、技術・事業・知財戦略の実践方法 オンライン
2024/6/27 不確実性の高い医薬品の研究開発プロジェクトの事業価値評価に基づく意思決定とポートフォリオマネジメント オンライン
2024/7/3 自社技術の洗い出しと新規事業創出方法 オンライン
2024/7/5 新規事業テーマ中止/撤退判断への基準作りと運用の仕方 オンライン
2024/7/5 市場分析・競合他社ベンチマーキング分析と情報収集の進め方 オンライン
2024/7/9 新規事業創出のための発想法と技術ロードマップの作成、技術・事業・知財戦略の実践方法 オンライン