技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

薄膜の密着性向上とその評価・計測手法

薄膜の密着性向上とその評価・計測手法

~有機/金属・無機材料の密着性向上、内部熱応力の評価・計測法も含めて~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子フィルム上への金属・無機薄膜形成の事例を中心とした、薄膜密着性の向上・剥離防止手法を解説いたします。
また、密着性の定量評価手法と実用薄膜材料での事例を基に、密着性の要因解析、剥離の最大要因である内部熱応力の計測手法まで、「薄膜の密着性」について、幅広い視点で解説いたします。

開催日

  • 2012年10月31日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 薄膜・フィルムに関連する製品の技術者
    • フィルム (光学フィルム・太陽電池関連フィルム・包装など)
    • シート (発泡シートなど)
    • パイプ・ホース・チューブ
    • 土木・建材用異形押出品
    • 電池セパレータ
    • 高機能複合材料 (ナノコンポジット)
    • 機能性薄膜・フィルム
    • 食品
    • トイレタリー分野
    • 押出機 など

プログラム

第1部 薄膜の密着性向上のための手法と機能性薄膜の形成技術

~プラスチックフィルム基材への薄膜形成の例を中心に~
(2012年10月31日 10:30〜14:00)

 機能性薄膜を形成する上で、薄膜と基材の密着性は重要な因子の一つです。これら機能性薄膜形成においては薄膜自身の特性のみならず、薄膜と基材の界面の特性も機能性に影響を与えます。
 本講座ではプラスチックフィルム基板を用いて気相反応を利用した薄膜形成技術を中心に、薄膜とプラスチックフィルムの密着性に影響を与える表面改質技術、および薄膜の力学特性、さらには機能発現のための成膜技術について解説いたします。

  1. 表面改質技術と薄膜の密着性
    1. 薄膜の密着力評価技術
    2. プラスチックフィルムと薄膜の密着力向上のための表面処理技術
  2. 薄膜に加わる力と薄膜の力学特性 (有機薄膜を例に)
    1. 薄膜にかかる応力を直接測定する手法
    2. 薄膜の力学特性
  3. プラスチックフィルム上に形成した薄膜の密着性と薄膜性能向上
    1. 金属薄膜の密着性と剥離防止技術
    2. 展延性を有する金属薄膜
    3. 無機薄膜の機能発現~ガスバリア膜を例に
    4. 有機薄膜の機能発現~光学フィルムを例に
  4. 金属・無機材料表面への有機薄膜形成~薄膜センサへの応用
    1. 薄膜の密着性評価
    2. 水晶振動子を応用した各種センサ技術の紹介
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 薄膜の密着性と剥離の最大要因である内部熱応力の最新評価・計測手法

(2012年10月31日 14:10〜16:30)

 高機能を持たせる材料の薄膜化プロセスの技術領域の課題においては、薄膜の剥離・密着性や内部応力評価の重要性が増す一方で、薄膜密着性の本質、計測手法は正確に理解されず、ミクロ観点からマクロな効果につなぐような解釈ができないのが現状である。
 本講座は、薄膜密着性と剥離の最大要因である熱応力の評価について、基礎からこれら物性値の真意を明らかにし、最先端の定量計測技術までしっかり解説する。
 さらに、薄膜密着性評価だけではなく、要因解析など、話題の最新実用薄膜材料の応用例を紹介する。

【講義1】 薄膜密着性の定量評価と最新計測技術
  1. 薄膜密着性の定量評価
    1. 密着性とは
    2. 密着性の定義と定量化
    3. 従来の薄膜密着性測定法と問題点
    4. 密着性定量化の実現
  2. 凝集エネルギー定量評価法
    1. 4-point bending (4PB) 法
    2. Double cantilever beam (DCB) 法
    3. Essential work for cohesion (EWC) 法
    4. Liイオン2次電池電極の応用事例
  3. 微小領域の密着性評価法
    1. 高感度NanoScratch法 (NS法)
    2. NS法と4PB法の密着性の相関
    3. 密着性向上のメカニズムの解析の応用事例
    4. 薄膜密着性の要因解析
【講義2】 薄膜の熱応力と熱膨張係数のその場計測技術
  1. 薄膜熱応力の定量評価
    1. 薄膜内部応力の計測原理
    2. リアルタイム曲率測定法の紹介
    3. 熱膨張係数の算出
  2. 薄膜の内部熱応力の把握
    1. SiO2膜/Si基板の計測事例
    2. 内部応力の緩和時の応用事例
    3. 薄膜の構造変化時の応用事例
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 岩森 暁
    東海大学 工学部 機械工学科
    教授
  • 叶 際平
    株式会社 日産アーク
    取締役

会場

大田区産業プラザ PiO

6F C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/20 グラビア製版・印刷の基礎と応用およびトラブル対策 オンライン
2024/6/25 界面・表面、応力影響、剥離・破壊の基本知識と密着性の改善技術と評価方法 東京都 会場・オンライン
2024/6/25 分子プレカーサー法による機能性薄膜の形成と応用事例 オンライン
2024/6/27 フィルム製膜における延伸・配向制御、その評価と応用 オンライン
2024/6/27 基材への塗布層の形成・コーティング技術、乾燥と欠陥・故障対策および機能性付与 オンライン
2024/6/27 塗布・塗工・コーティング 全4セミナー オンライン
2024/6/28 高機能フィルムの製造技術とその工程 オンライン
2024/6/28 ポリイミド入門講座 オンライン
2024/6/28 スパッタリング法による薄膜形成技術とトラブルシューティング オンライン
2024/6/28 グラビア製版・印刷の基礎と応用およびトラブル対策 オンライン
2024/7/2 塗装・コーティング現場のゴミ・異物対策実践セミナー 東京都 会場・オンライン
2024/7/3 スパッタリング法による薄膜形成技術とトラブルシューティング オンライン
2024/7/11 ポリイミド入門講座 オンライン
2024/7/12 高機能フィルムの製造技術とその工程 オンライン
2024/7/12 高屈折率材料の分子設計、合成手法と屈折率の測定方法 オンライン
2024/7/23 プラスチックの加飾技術と最新動向 オンライン
2024/7/24 高屈折率材料の分子設計、合成手法と屈折率の測定方法 オンライン
2024/7/24 ミストCVD法による製膜技術と高品質製膜に向けたプロセスの最適化 オンライン
2024/7/25 基礎から理解するポリイミドの高性能化・機能化設計 オンライン
2024/7/29 フィルム延伸時の分子配向と結晶化のメカニズムと制御方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2015/9/1 マンガと写真でわかる初歩のシート成形
2014/6/25 断熱フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/25 断熱フィルム 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/8/5 透明導電性フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/8/5 透明導電性フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/7/25 水処理膜 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/7/25 水処理膜 技術開発実態分析調査報告書
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2012/5/7 機能性ポリエステルフィルム市場の徹底分析
2012/1/30 水処理膜の製膜技術と材料評価
2012/1/15 光学フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2010/8/1 水処理業界18社 技術開発実態分析調査報告書