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紫外線・赤外線・熱線遮蔽材料の設計、応用、遮蔽性評価技術

紫外線・赤外線・熱線遮蔽材料の設計、応用、遮蔽性評価技術

~FRPや透明樹脂の変色・光劣化防止、熱省エネ、事故防止、セキュリティ、盗撮防止…~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、紫外線・赤外線・熱線遮蔽材料について基礎から解説し、紫外線吸収性・透明性と配合との関係について事例を交えて解説いたします。

開催日

  • 2024年11月29日(金) 9時50分 17時00分

プログラム

第1部 コーティングによる紫外線遮蔽: 紫外線吸収剤とHALSの基礎から最新動向まで

(2024年11月29日 9:50〜11:00)

 紫外線遮蔽は近年非常に注目されており、薄膜 (数μm) での紫外線遮蔽や、380nm越えた長波長側までのカットの要求が多くなってきています。
 本セミナーは、紫外線吸収剤とHALS (光安定剤) の基礎的な知識を踏まえながら、注意点や最新動向も含め、コーティングによる紫外線遮蔽と遮蔽の長寿命化について解説します。

  1. 耐候性に関わる概要
  2. 紫外線吸収剤 (UVA)
    1. 紫外線吸収剤使用の変遷
    2. 紫外線吸収剤の紫外線を吸収する領域
    3. 紫外線吸収剤自身の光に対する耐久性
    4. 紫外線吸収剤自身の黄変
    5. 紫外線吸収剤の耐熱性
    6. 適切な添加量と吸収する紫外線領域
  3. HALS (光安定剤)
    1. HALSの塩基性
    2. HALSの安定化メカニズム
    3. HALSの耐熱性
    4. HALSの添加量
    5. 紫外線吸収剤の寿命に対するHALSの影響
    6. 新規 非塩基性 (中性) HALS
  4. フェノール系酸化防止剤、HALSの違い
  5. UVA・HALSの安全性
  6. 水系用UVA・HALS
  7. UVA・HALSのその他の注意点
    • 質疑応答

第2部 紫外線、熱線遮蔽能を有する有機無機ハイブリッド材料の開発と材料特性

(2024年11月29日 11:10〜12:20)

 高分子の高機能化を目指して、積極的に無機物と複合化する手法が用いられていますが、無機物を直接分散する系では、高分子と無機物の相溶性の関係から不混和になり、均一に分散させることは極めて困難です。高分子にシランカップリング剤を導入することで、双方の相溶性を改善し、その結果、透明でありながら、紫外線や熱線を遮蔽するハイブリッド材料が作製できるようになりました。
 本講座では、ハイブリッドの調製条件や材料特性等について紹介したいと思います。

  1. 有機・無機ハイブリッド材料とは
    1. ハイブリッド化する利点
    2. ハイブリッドの調製方法 – 総論として –
  2. 複合技術としてのゾル – ゲル法
    1. ゾル – ゲル法の利点
    2. ゾル – ゲル法による複合化方法
  3. 紫外線カットポリカーボネート/チタニアハイブリッド材料の作製
    1. ハイブリッドの調製および成膜条件
    2. ハイブリッドの光学的性質
    3. ハイブリッドの微細構造
  4. その他、紫外線・熱線カットハイブリッド材料の作製法と材料特性を紹介
    • 質疑応答

第3部 酸化亜鉛系ナノ粒子分散によるフィルムやハードコートへの紫外線、赤外線遮蔽

(2024年11月29日 13:10〜14:20)

 亜鉛資源の最新動向から酸化亜鉛の工業的製法・物性・応用に至るまで、酸化亜鉛のすべてを平易に解説します。特に、機能材料として導電性と光学的性質の関係、赤外・紫外線遮蔽についての仕組みを説明し、応用へのヒントを提供します。ナノ粒子の分散と課題についても概説します。

  1. 酸化亜鉛の概要
    1. 亜鉛資源の動向、その種類・品質
    2. 酸化亜鉛の工業的製法
    3. 酸化亜鉛の種類・品質
    4. 酸化亜鉛の結晶構造
    5. 酸化亜鉛の一般物性
  2. 導電性酸化亜鉛
    1. 粉体の導電性とは … パーコレーション
    2. 導電性酸化亜鉛の特徴
    3. 格子欠陥と導電性
    4. 導電性と分光反射率
  3. 酸化亜鉛系ナノ粒子を用いた赤外・紫外線遮蔽材料への応用
    1. 半導体による光の吸収
    2. 粉体粒子による光散乱
    3. 酸化亜鉛系ナノ粒子の形状
    4. 酸化亜鉛系ナノ粒子の分散
    5. 酸化亜鉛系ナノ粒子の塗膜
    6. 物理製膜による赤外遮蔽
    • 質疑応答

第4部 ゾルーゲル・ハイブリッド技術と 紫外線遮蔽材料形成への応用

(2024年11月29日 14:30〜15:40)

 ゾル-ゲル・ハイブリッド技術の応用による湿式法による紫外線遮蔽材料形成の可能性について述べる。ゾル-ゲル・ハイブリッド技術の概要、UV遮蔽材料応用の考え方の述べると伴に、具体的なUV遮蔽膜としての酸化チタン系、酸化セリア系について概説する。

  1. ゾルーゲル・ハイブリッド技術の概要
    1. ゾルーゲルベースの溶液反応の適用
    2. 熱硬化・光硬化反応の適用
  2. ゾルーゲル・ハイブリッド膜のUV遮蔽材料応用の考え方
    1. 透明性維持のための必要条件
    2. UV遮蔽に適用可能な素材
  3. ゾルーゲル・ハイブリッド系UV遮蔽膜
    1. 酸化チタン
      1. ゾルーゲル誘導チタニア膜
      2. 低温形成チタニア膜
      3. チタニア系ハイブリッド
    2. 酸化セリア
      1. 液相法セリア膜
      2. セリア複合膜
    • 質疑応答

第5部 フィルム・コーティングのUVカット評価、日射遮蔽性能試験について

(2024年11月29日 15:50〜17:00)

 窓ガラスに使用されるフィルムやコーティングに関するUVカット・日射遮蔽性能の試験・評価方法の概要を解説する。また、これらを実際の建物に使用した場合の効果について、シミュレーション計算により検証した事例を紹介する。

  1. フィルム・コーティングの熱性能の概要
    1. 日射遮蔽性能
    2. 断熱性能
  2. フィルム・コーティングの熱性能評価と規格・規定
    1. 各評価における基本的事項
    2. 透過率、反射率の概要
    3. 日射遮蔽性能の概要
    4. その他の評価手法
  3. 日射遮蔽性能を有する材料の評価
    1. 材料の種類
    2. 熱性能の評価手法
  4. 実際の建物に適用した場合の日射遮蔽フィルムの効果
    1. シミュレーションによる評価手法の概要
    2. シミュレーションによる冷房・暖房負荷削減効果
    3. シミュレーションによる年間空調負荷
    • 質疑応答

講師

  • 中南 宇史
    BASFジャパン 株式会社 ディスパージョン&レジン事業部 添加剤チーム
    マネージャー
  • 伊掛 浩輝
    日本大学 理工学部 物質応用化学科 高分子工学研究室
    准教授
  • 山本 泰生
    大阪大学 産業科学研究所
    招聘教授
  • 福井 俊巳
    株式会社KRI 構造材料研究部
    取締役執行役員, 部長
  • 田坂 太一
    一般財団法人 建材試験センター 総合試験ユニット 中央試験所 環境グループ
    統括リーダー

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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