技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

環境問題解決に向けて高分子材料の再資源化に必要な材料技術

環境問題解決に向けて高分子材料の再資源化に必要な材料技術

オンライン 開催

開催日

  • 2023年1月24日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 環境問題について企業で担当している管理者、担当者
  • 環境問題の対策のため高分子材料開発を担当している管理者、担当者
  • 製品開発を担当している管理者、担当者

修得知識

  • リサイクル材の市場動向
  • 高分子材料に関連する環境問題
  • 高分子材料の再資源化

プログラム

 2016年に開かれた通称「ダボス会議」では、「2050年には海の中のプラスチックの重量が魚の重量を越える」という衝撃の予測が提示され、プラスチックスとゴムの廃材で起きている環境問題が世界中でクローズアップされた。そして、3RにRefuseを加えた4Rが合言葉となった「脱プラスチック運動」が世界で起きた。国連が示したSDGsでも「廃棄物の発生防止と削減」が重点となっており、わが国でもレジ袋の有料化が普及し、エコバック携帯が日常となった。
 ところで、2022年4月からわが国で施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律では、4番目のRとして「Renewable」が提示され再資源化事業について定められた。すなわちRefuseからRenewableへゲームチェンジされたかのようである。ただし高分子材料の再資源化については、古くは1970年代起きたオイルショックにより自動車業界で一部検討された経緯があり、また最近では2010年ごろから事務機業界で環境対応樹脂の製品搭載が半ば義務化されたために、コスト対策としてリサイクル材導入が検討されるようになった。例えば業界トップランナーのコニカミノルタでは、複合機の外装材及び内装材にリサイクルPETボトルの採用を積極的に進めてきて、現在では使用している高分子材料の半分以上がリサイクル材である。
 本セミナーでは環境問題の変遷について高分子材料の視点でまとめるとともに、今後重要となる高分子再資源化技術を予測するとともに、リサイクル材導入にあたって必要となる知識について、難燃化技術と高分子の耐久性を中心に解説する。

  1. 世界が直面する危機と高分子材料
    1. 高分子材料の大半はゴミ。
    2. 海洋プラごみが決定づけたゴミ問題
    3. 先進国が輸出していたゴミ
  2. 再資源化の課題
    1. 環境問題の変遷
    2. 自動車業界の事例
    3. ごみ処理とサプライチェーン
    4. 世界動向と日本の事情、課題
  3. 高分子材料のRenewable
    1. 高分子材料とは
    2. 高分子材料のプロセシング
      1. 小型家電の回収から高分子再生材までのプロセス
      2. コンパウンディング技術の重要性
    3. 再生高分子材料の物性と評価技術
      1. 評価技術概論
      2. 事例:半導体ベルトのLCA
      3. 再生材の難燃化技術
        1. 難燃化技術概論
        2. 事例1: 溶融型UL94-V2合格再生PET樹脂
        3. 事例2: 炭化促進型UL94-5Vb合格再生PC/ABS
      4. 再生材の耐久性と劣化の考え方
  4. 高分子の再資源化と品質管理
    1. 各種環境規制について
    2. データサイエンスと信頼性工学の導入
  5. オイルリファイナリーからバイオリファイナリーへの転換と高分子の再資源化
    1. 概略動向
    2. ミドリムシプラスチック
    3. パルプ・樹脂複合材料
    4. サプライチェーンから見た高分子再生材の見直し
    5. ケミカルリサイクル
  6. まとめ

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/5/30 UV硬化樹脂の硬化度・物性の測定評価と硬化不良・密着不良などのトラブル対策 オンライン
2025/5/30 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2025/5/30 溶融紡糸の基礎と工業生産技術及び生産管理の実践 オンライン
2025/6/2 射出成形金型・樹脂製品設計の基礎および不良対策 オンライン
2025/6/4 製品設計に役立つゴム材料の勘所と最適設計手法 東京都 会場・オンライン
2025/6/4 高分子の劣化・変色のメカニズムと寿命評価及びトラブル解析事例 大阪府 会場
2025/6/4 高分子物質の分子量の各種測定方法と分子情報解析 オンライン
2025/6/5 エポキシ樹脂のフィルム化と接着性の付与技術とその応用 オンライン
2025/6/5 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2025/6/5 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン
2025/6/6 プラスチック製品の強度設計 オンライン
2025/6/6 樹脂用添加剤 超入門 東京都 会場
2025/6/9 チクソ性 (チキソ性) の基礎と評価および活用方法 オンライン
2025/6/9 基礎から学ぶ「人工皮革・合成皮革」入門セミナー オンライン
2025/6/9 アジア諸国における食品包装規制の最新動向 オンライン
2025/6/9 高分子複合材料のレオロジーとメカニズムに基づく材料設計 オンライン
2025/6/10 溶解度パラメータ (SP値、HSP値) の基礎、求め方、応用技術 オンライン
2025/6/10 超臨界・亜臨界流体の基礎とプラスチックのリサイクルおよび合成・化工への応用 オンライン
2025/6/10 高分子物質の分子量の各種測定方法と分子情報解析 オンライン
2025/6/11 ポリマーアロイにおける相溶化剤の使い方、分散条件の設計、評価解析 オンライン

関連する出版物

発行年月
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/9/2 機能性エラストマー市場の徹底分析
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/4/25 新しいプロピレン製造プロセス
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2012/11/1 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ
2012/10/30 植物由来プラスチックの高機能化とリサイクル技術 (新装版)
2012/9/27 熱膨張・収縮の低減化とトラブル対策
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書