技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医療機器 リスクマネジメント編 & ユーザビリティエンジニアリング編 2日間コース

医療機器 リスクマネジメント編 & ユーザビリティエンジニアリング編 2日間コース

~リスクマネジメント手順書, ユーザビリティエンジニアリング手順書を配布~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年9月12日(月) 10時30分 16時30分
  • 2022年9月13日(火) 13時30分 16時30分

修得知識

  • 医療機器業界におけるリスク
  • ISO-14971:2019の基礎
  • ISO-14971:2007とISO-14971:2019の差異
  • ISO-14971:2019逐条解説
  • 設計管理のインプットとしてのリスク分析の実施方法
  • ユーザビリティエンジニアリングの基礎
  • リスクマネジメントとユーザビリティエンジニアリングの違い
  • 工程設計とリスクマネジメントの関係
  • リスクを管理するための具体的なSOP
  • 医療機器におけるユーザビリティ
  • IEC 62366の要求事項
  • FDA HFE/UEガイドラインの内容
  • ユーザビリティエンジニアリングとリスクマネジメント (ISO-14971) の違い
  • ユーザビリティエンジニアリングSOPサンプル (配布)

プログラム

2022年9月12日「医療機器リスクマネジメントセミナー」

 医療機器企業にとって、リスクを管理することは非常に重要です。しかしながら、リスクマネジメントは難解です。医療機器業界では、欧州が先行し、90年代からISO-14971が制定されました。医療機器には何がしかのリスクが潜んでいます。リスク分析の結果は、設計管理のインプットとなります。医療機器事故は、ユーザの意図した利用と設計者の思想のギャップによって起こるとされています。
 昨今では、ユーザビリティを含め、合理的な誤使用を予測したリスク分析が求められています。演者は多くの医療機器企業においてリスクマネジメントの指導を行ってきましたが、各社ともに我流で実施していることが多いようです。それでは、医療機器の安全が確保できず、また回収 (改修) も減少しません。そのためには、リスクマネジメントの基本的な考え方と規制当局の期待を十分に理解しなければなりません。
 本セミナーでは、難解なリスクマネジメント・ISO-14971:2019を初心者にもわかりやすく解説いたします。またユーザビリティエンジニアリングも解説します。

  1. リスクとは
    1. 「リスク」って何でしょ?
    2. リスクとは
    3. リスク評価の実際 (R-Map法)
    4. 重大性と発生確率の低減
    5. 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
    6. 発生頻度の確率的表現
    7. 危害の程度
    8. 発生頻度
  2. 品質リスクマネジメントとは
    1. 品質リスクマネジメントとは
    2. ICH Q9とは
    3. 品質リスクマネジメントの原則
    4. なぜリスクベースドアプローチか – コンプライアンス・コスト・マネジメント –
    5. FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    6. 製品とプロセスの理解
    7. リスクのとらえ方
    8. 品質リスクマネジメントの要点
    9. 品質リスクマネジメント (第3条の4)
    10. 逐条解説 (薬生監麻発0428第2号)
  3. 用語解説
    1. 用語の定義
    2. ハザード (hazard) の例 (ISO-14971)
  4. 一般的なリスクマネジメントプロセス
    1. 一般的なリスクマネジメントプロセス
    2. 【例】PCプロジェクターにおけるリスクアセスメント
    3. ハザード (hazard) の例 (ISO-14971)
    4. ハザード、危害、リスク
  5. リスクベースドアプローチ
    1. コンプライアンスコストの増大
    2. 受容可能なレベルまでのリスクの低減
    3. なぜリスクベースドアプローチか コンプライアンス・コスト・マネジメント
    4. FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    5. リスクベースドアプローチとは
    6. リスクベースドアプローチの効能
    7. cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
    8. PIC/S GMP ANNEX 11 (2013年1月1日改定施行)
    9. 優先順位: 患者および製品品質
    10. 構造設備では、バリデーションが重要。QCラボでは、バリデーションも重要であるが、ER/ES対応がもっと重要。
    11. 製品とプロセスの理解
    12. リスクのとらえ方
  6. ICH-Q9解説
    1. 製薬企業におけるリスクマネジメント
    2. PIC/S GMPの有機的な繋がり
    3. ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    4. 品質リスクマネジメントとは
    5. 品質リスクマネジメントに関するガイドライン (2006年9月1日)
    6. ICH Q9とは何か?
    7. ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    8. サイエンスベースの品質リスクマネジメント 重大性と確率は単純な概念か?
    9. どうやってリスクを定義するべきか
    10. 適用範囲
    11. 品質リスクマネジメントの原則
    12. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
    13. 品質リスクマネジメントプロセスの開始
      • リスクアセスメント
      • リスク特定
      • リスク評価
      • リスクコントロール
      • リスク低減
      • リスク受容
      • リスクコミュニケーション
    14. リスクマネジメントの方法論
    15. 企業及び規制当局の業務への品質リスクマネジメントの統合
    16. 付属書 I:リスクマネジメントの方法と手法
    17. 付属書 II:品質リスクマネジメントの潜在用途
  7. リスク分析手法
    1. リスク分析手法 (主なもの)
    2. リスク分析手法の特長と使用方法
    3. 欠陥モード影響解析 (FMEA:Failure Mode Effective Analysis)
    4. FMEAによる詳細なリスクアセスメント
    5. リスク優先度 (RPN) とは
    6. 欠陥モード影響解析 (FMEA)
    7. FMEA実施時の留意事項
    8. FTA : Fault Tree Analysis
    9. HAZOP : Hazard and Operability Study
  8. 製造設備導入におけるリスクマネジメント
    1. 欠陥モード影響解析 (FMEA:Failure Mode Effective Analysis)
    2. 欠陥モード影響解析 (FMEA)
    3. 機能リスクアセスメントの実施方法
    4. 重大性/確率/検出性 (SPD)
    5. 乾燥工程におけるFMEA実施例
    6. FMEA実施時の留意事項
  9. SOPの改訂
    1. 品質リスクマネジメントに関するSOP作成の注意事項
    2. SOP改訂のためのステップ
      • リスクの発見 (リスクアセスメント)
      • リスクを低減する (リスクコントロール)
    3. 関連する手順書の改訂
    • 質疑応答

2022年9月13日「医療機器ユーザビリティエンジニアリング要点セミナー」

 医療機器が高度化、複雑化するにつれて、ヒューマンエラーの発生が多発しています。ユーザビリティエンジニアリングは医療機器設計において欠かすことができない要素の一つであり、 かつ当局の関心が非常に高い分野でもあります。2016年2月にFDAは「Applying Human Factors and Usability Engineering to Medical Devices」と呼ばれるガイダンスを発行しました。また、2007年にユーザビリティエンジニアリングの国際規格として IEC 62366:2007 が発行され、IEC 62366-1:2015 として改正されています。
 本邦においても、IEC 62366-1:2015がJIS T 62366-1:2019「医療機器-第1部:ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用」として発行されました。さらに欧州では、MDD から MDRへの改正において、ユーザビリティに関する要求事項が強化されています。
 医療機器設計開発においてはFDAガイダンスやIEC62366-1:2015に従い、人間工学的な要素を取り入れ、適切にユーザーインターフェースに注目したリスクマネジメントを実施する必要があります。これまではリスクマネジメントに包含されてきましたが、今後はユーザビリティエンジニアリング (ヒューマンファクターエンジニアリング) は、独立して実施しなければなりません。では、いったいリスクマネジメントとユーザビリティエンジニアリングでは何が異なるのでしょうか。IEC62366-1:2015が要求するユーザビリティエンジニアリングファイルとはどういうものなのでしょうか。またユーザビリティエンジニアリング実施のためのSOPや様式はどういうものを揃えれば良いのでしょうか。
 本セミナーでは、米国FDAの要求事項およびIEC62366-1:2015の要求事項を分かり易く解説いたします。またユーザビリティエンジニアリング実施のためのSOPの作成方法についても解説いたします。

  1. はじめに
    • ユーザビリティとは何か
    • なぜユーザビリティエンジニアリングが必要か?
    • 医療機器のユーザビリティエンジニアリングにとって大切なこと
    • どのような環境でどのような人が操作するかも重要
    • 医療機器におけるユーザビリティエンジニアリング
    • 医用電気機器 (ME機器) とは メカ・エレキ・ソフトウェアの設計開発
    • 機器要求事項とリスク分析の関係
    • ユーザインタフェース設計に注目する
    • 医療機器のインターフェースと使用エラー
    • ユーザビリティエンジニアリングはインターフェースに注目する
    • 使用法の種類の関係
  2. 誤使用と使用エラー
    • 誤使用 (misuse) 」と「使用エラー (use error) 」
    • 使用エラーとは
    • 「使用エラー」は「ヒューマンエラー」とは限らない
    • 合理的に予見可能な誤使用とは
  3. ISO14971とユーザビリティの関わり
    • ISO 14971とIEC 62366では、適用範囲が異なる
    • 誤使用と使用エラーについて
    • 合理的に予見可能な誤使用の検討
    • リスクマネジメントプロセス (ISO14971) との関わり
    • リスクマネジメントとユーザビリティエンジニアリングの関係
    • ユーザビリティエンジニアリングに関連するリスクマネジメント
      • リスク分析
      • リスクコントロール
      • 安全のための情報
  4. 用語の定義
    • IEC 62366-1:2015 用語の定義 (抜粋)
    • FDA 「Applying Human Factors and Usability Engineering to Optimize Medical Device Design」
  5. IEC 62366概要
    • ユーザビリティエンジニアリングに関する国際規格
    • IEC 62366-1:2015 目次
  6. ユーザビリティエンジニアリングプロセス
    • ユーザビリティエンジニアリングプロセスのステップ
    • 使用関連仕様 (要求事項書) の作成
    • 安全に関連するユーザインターフェース特性の特定
    • .既知の、または予見可能なハザードおよび危険状態の特定
    • ハザード関連仕様シナリオ (リスクの推定) の選択
    • 総括的評価のための使用シナリオの選択 (リスク判定)
    • ユーザーインターフェイス仕様の確立 (リスクコントロール)
    • 形成的評価の実施 (検証)
    • 総括的評価の実施 (バリデーション)
  7. ユーザビリティエンジニアリング実習
    • 使用関連仕様 (要求事項書) の作成 (例)
    • 安全に関連するユーザインターフェース特性の特定 (例)
    • 既知の、または予見可能なハザードおよび危険状態の特定 (例)
    • ハザード関連仕様シナリオ (リスクの推定) の選択 (例)
    • 総括的評価のための使用シナリオの選択 (リスク判定) (例)
    • ユーザーインターフェイス仕様の確立 (リスクコントロール) (例)
    • 質疑応答

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 100,000円 (税別) / 110,000円 (税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/24 医療機器ソフトウェア、遺伝子関連技術などの従来と異なる特徴を持つ医療機器の保険収載・戦略上の重要ポイント オンライン
2025/1/27 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/1/28 医療機器開発における生物学的安全性評価の進め方 オンライン
2025/1/30 未然防止のためにFTAを効率的に使いこなすポイント 東京都 会場・オンライン
2025/1/30 デザインレビュー (DR) の基本とすすめ方、抜け漏れ防止策 オンライン
2025/1/30 一般医薬品における技術移転 (製法・試験法) の手順と同等性の評価方法 オンライン
2025/1/30 変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) オンライン
2025/1/30 導入品 (アカデミアへの委託試験も含む) の信頼性基準対応と信頼性基準試験の生データの取扱い オンライン
2025/1/30 公差設計入門 オンライン
2025/1/31 形骸化したFMEAを改善した実践演習セミナー (問題発見 + 問題解決) オンライン
2025/1/31 形骸化したFMEAを改善した実践演習セミナー (問題解決) オンライン
2025/2/5 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン
2025/2/6 ISO11607 滅菌医療機器の包装に関する法的要求事項解説 オンライン
2025/2/6 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/2/7 医療機器開発における生物学的安全性評価の進め方 オンライン
2025/2/7 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/2/7 GMP工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2025/2/7 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 オンライン
2025/2/7 医療機器ソフトウェア、遺伝子関連技術などの従来と異なる特徴を持つ医療機器の保険収載・戦略上の重要ポイント オンライン
2025/2/12 改正GMPを踏まえた医薬品品質システム (PQS) 構築と品質照査の実務・統計的手法の活用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2014/4/1 メディカルバイオニクス(人工臓器) 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/1 メディカルバイオニクス(人工臓器) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/3/25 先端癌治療機器 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/3/25 先端癌治療機器 技術開発実態分析調査報告書
2014/3/10 人工透析装置 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/3/10 人工透析装置 技術開発実態分析調査報告書
2014/2/10 PET装置(診断) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/2/10 PET装置(診断) 技術開発実態分析調査報告書
2014/1/25 CT(コンピュータ断層撮影装置) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/1/25 CT(コンピュータ断層撮影装置) 技術開発実態分析調査報告書
2013/11/28 正しいALCOA原則・実践から治験Quality Managementと適合性調査
2013/9/20 ステント 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/20 ステント 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/9/15 カプセル内視鏡 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/9/15 カプセル内視鏡 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/7/20 マッサージ機〔2013年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/7/20 マッサージ機〔2013年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(超音波) 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(磁気共鳴) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)