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高分子材料の加水分解メカニズムとその抑制

高分子材料の加水分解メカニズムとその抑制

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、高分子劣化・変色のメカニズムについて基礎から解説し、樹脂の加水分解・変色・熱酸化劣化など複雑に絡み合う劣化要因と要因ごとの対策・未然防止策を解説いたします。

開催日

  • 2021年12月17日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 高分子材料の分析技術
  • 高分子材料の劣化・変色解析技術
  • 高分子材料の加水分解メカニズムと安定化
  • 酵素加水分解性生分解性ポリマーの構造と分解特性
  • シリコーンの基礎
  • シリコーンゴム材料の基礎と主な用途
  • シリコーンゴムによる樹脂材料の特性向上例
  • 反応相容化による力学特性改善メカニズム
  • 加水分解の有効活用法

プログラム

第1部 高分子材料劣化と加水分解特性解析

(2021年12月17日 10:30〜12:10)

 高分子材料の劣化・変色要因は多岐に渡り、複合劣化も存在する。熱、光、水が関与する各種劣化・変色要因解析のための分析手法を解説し、加水分解メカニズムと安定化について紹介する。生分解性ポリマーの酵素加水分解性とポリマー構造の解析例についても紹介する。

  1. 高分子材料の劣化・変色要因
  2. 高分子材料の加水分解と安定化
  3. 高分子材料劣化物の分析手法
    1. 高分子材料分析手法と劣化変色解析
    2. 赤外分析法の特徴と劣化変色解析
    3. ラマン分析法の特徴と劣化変色解析
    4. 熱分析法による解析
    5. 熱抽出GC – MS分析法による解析
    6. ソフトイオン化精密質量分析法による解析
    7. LC導入精密質量分析法 (LC – ESITOFMS) による解析
    8. 熱抽出精密質量分析法 (ASAPTOFMS) による解析
    9. GPCおよびDOSY (NMR) 法による劣化物の分子量依存化学構造解析
    10. XPS/TOF – SIMS表面分析法による表面劣化解析
  4. 生分解性ポリマーの酵素分解特性と化学構造
    1. ポリカプロラクトン (PCL) の熱処理条件と酵素分解特性
    2. DSC熱分析法によるポリマー構造解析
    3. 赤外・ラマン分析法によるポリマー構造解析
    4. X線回折分析法によるポリマー結晶構造解析
    5. パルスNMR法による解析
    • 質疑応答

第2部 シリコーン材料を用いた樹脂材料の特性向上

(2021年12月17日 13:00〜14:40)

 樹脂材料は金属材料や無機材料に比べて軽いという長所を持つが、熱、光、電気、放射線などに対する耐性は金属材料や無機材料に比べて弱く、劣化しやすいという短所がある。また、樹脂の種類や環境によっては湿熱による劣化も起こる。
 本講座では、劣化対策の一例として、シリコーン材料を用いた樹脂材料の特性向上方法を紹介する。特に、これからシリコーン材料を使用する方がシリコーン材料の優れた特性を充分活用することができるように、シリコーンおよびシリコーンゴム材料の基礎的な特性にも触れ、シリコーンゴムによって樹脂材料の特性を向上させている実例を紹介する。

  1. シリコーンの基礎
    1. シリコーンの基本構造
    2. シリコーンの基本特性
  2. シリコーンゴムの基礎
    1. シリコーンゴムの種類
    2. 主な用途例
  3. 樹脂材料に求められる特性
  4. シリコーン材料による樹脂材料の特性向上例
    1. 熱可塑性樹脂の流動性、耐傷付き性、難燃性の改善
      1. 熱可塑性樹脂用シリコーンペレットによる改善効果例
    2. 加水分解性樹脂の劣化防止
      1. 液状シリコーンゴム (1) による改善効果例
      2. 液状シリコーンゴム (2) による改善効果例
    • 質疑応答

第3部 反応性ポリマーを用いたPC/ABSアロイの耐衝撃性の改善と加水分解抑制

(2021年12月17日 14:50〜16:30)

 本講義では成形品の物性を劣化させる加水分解を利用した反応相容化をPC/ABSを例に挙げて解説します.基礎編としてポリマーブレンドの相容化の意味や反応相容化の特徴なども紹介しますので,初心者でも理解できる内容となっています.

  1. ポリマーブレンドの力学特性
    1. ポリマーの降伏条件と破壊靭性
    2. ポリマーブレンドの降伏条件と破壊靭性
  2. 相容化の種類と特徴
    1. 相容化の種類
    2. 非反応性相容化の特徴
    3. 反応性相容化の特徴
  3. PCの加水分解を利用したPC/ABSの反応相容化
    1. ABSの残渣によるPCの加水分解
    2. PCの無水マレイン酸による反応機構
    3. PC/ABSの反応相容化
    4. 無水マレイン酸添加によるPC/ABSの力学特性改善効果
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 宮下 喜好
    NPO法人 ぐんまテクノサポーターズ
    理事
  • 浅川 幸彦
    旭化成ワッカーシリコーン株式会社 技術部 S-E技術グループ
    課長
  • 高山 哲生
    山形大学 大学院 有機材料システム研究科
    助教

主催

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

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