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リサイクル樹脂の改質技術

リサイクル樹脂の改質技術

~添加剤の配合・成形プロセスの最適化 / リサイクル性をどう上げるか? 低下する物性、加工性をどう改善するか?~
オンライン 開催

開催日

  • 2021年12月13日(月) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 各国の再生プラスチック利用促進対策
  • 樹脂添加剤 (酸化防止剤、光安定剤、核剤) の機能発現メカニズム
  • 樹脂リサイクルの課題と解決方法
  • 熱可塑性樹脂用添加剤の機能発現メカニズムと効果
  • 加工プロセスの向上につながる添加剤技術
  • 高分子の内部構造と力学特性との関係性
  • 結晶性高分子の構造記憶機能
  • プラスチックのマテリアルリサイクルに関する最新知識

プログラム

第1部 各国の再生プラスチック利用促進対策と化学メーカーへの期待

(2021年12月13日 10:00〜11:00)

  1. 各国の再生プラスチック利用促進対策
    1. 国内リサイクル体制の構築が迫られる世界各国
    2. 再生材の利用促進は世界中で加速
  2. 化学メーカーへの期待
    1. 再生プラスチック利用促進対策推進の背景への理解
    2. 再生プラスチック利用促進の位置づけの把握
    3. 広くライフサイクルアセスメント (LCA) を実施し,科学的根拠に基づくサステナブルな製品開発を
    • 質疑応答

第2部 添加剤による樹脂の長寿命化とマテリアルリサイクル向け添加剤について

(2021年12月13日 11:10〜12:40)

 樹脂添加剤の作用機構と実使用例を紹介する。マテリアルリサイクルの課題とそれに対する樹脂添加剤による解決アプローチを紹介する。

  1. ADEKAのご紹介
    1. ADEKAの樹脂添加剤事業
    2. SDGsへの取り組み
  2. 添加剤による樹脂の長寿命化・高機能化
    1. 熱安定性を改善する添加剤
    2. 光安定性を改善する添加剤
    3. 物性を改善する添加剤
  3. マテリアルリサイクルの課題と添加剤による改善提案
    1. リサイクルの方法
    2. マテリアルリサイクルの課題
    3. 添加剤によるリサイクル性の向上
    4. 添加剤によるアップサイクル
    • 質疑応答

第3部 リサイクル樹脂添加剤による加工熱安定性の向上と機能付加

(2021年12月13日 13:20〜14:50)

  プラステック材料のリサイクル時に発生する課題の添加剤による解決策や、軽量化、耐擦り傷性の向上、熱安定性の改善について紹介する。あわせて加工工程で発生する臭気・VOCの排出を促進する添加剤についても述べる。

  1. ALTANA・BYKのSDGs取り組み
    • 添加剤製造及び配合物での寄与
  2. プラステックスの加工過程で用いられるBYK添加剤
    1. 熱可塑性樹脂向け添加剤概論
    2. 熱安定性を向上させる添加剤
    3. 層状ケイ酸塩によるケーブルの防炎補助効果
  3. リサイクル時に加える添加剤
    1. 配合の煩雑さを改善する
    2. 低融点材料の取り扱いを改善する
    3. 部材の軽量化
    4. 耐スリキズ性の向上
    5. ポリアミドでの熱安定性改善
    6. PP及びPOでの熱安定性改善
  4. プラスチック材料の加工工程中での臭気・VOCの排出促進
    • ストリッピング剤
    • 質疑応答

第4部 プラスチックの物理劣化・自己再生メカニズムとその実践

(2021年12月13日 15:00〜17:00)

 1950年代にはじまったプラスチック産業は、その後急速に成長し、現在では全世界で年間3億tを生産するまでになり、さらに増大することが見込まれている。一方でプラスチックの廃棄処理手法に関する研究はほとんど手が付けられておらず、多くは行き場のない産業廃棄物となり、世界の多くの地域で環境汚染を引き起こしている。この問題の解決法としては、プラスチックのマテリアルリサイクルが有効な手法であると考えられているが、一方でその比率は2000年以来30%程度に留まり、低迷したままである。
 本セミナーではその原因について考察するとともに、最近見出されたプラスチックの物理劣化・物理再生理論と、その実践的な取り組みについて紹介する。

  1. プラスチックによる環境汚染について
    1. 海洋プラスチック問題に関する考察
    2. 廃棄プラスチックの処理課題に関する考察
  2. 日本におけるリサイクルの現状
    1. 主なリサイクル手法
    2. 現状のマテリアルリサイクルに対する認識
  3. プラスチックの物理劣化・物理再生に関する基礎
    1. プラスチックの物理劣化現象
    2. リサイクルプラスチックの物理再生現象
    3. 物理劣化発現メカニズム
    4. 内部構造と物理劣化・物理再生との関係
  4. 生産を前提としたマテリアルリサイクル手法の開発
    1. リサイクルプラスチックのペレタイズ条件依存性
    2. 樹脂溜まり付きエクストゥルーダの機能
    3. 射出成形条件の影響
  5. 今後のマテリアルリサイクルに関する考察
    • NEDO先導研究の紹介
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 趙 健
    株式会社 三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 コンシューマーイノベーション室
    シニアプロジェクトマネージャー
  • 小川 玲奈
    株式会社 三井物産戦略研究所 技術・イノベーション情報部 インダストリーイノベーション室
    シニアプロジェクトマネージャー
  • 井上 智之
    株式会社ADEKA 樹脂添加剤本部 樹脂添加剤開発研究所 添加剤開発室
    課長補佐
  • 若原 章博
    ビックケミー・ジャパン株式会社 イノベーションディベロプメント
    統括
  • 八尾 滋
    福岡大学 研究推進部
    特命研究教授

主催

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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