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材料研究課題を解決するためのマテリアルズ・インフォマティクス入門

材料研究課題を解決するためのマテリアルズ・インフォマティクス入門

~機械学習を「新材料の開発、探索」に適用するには~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、機械学習で基本的に用いられる「予測」「分類」「分布推定」「ベイズ最適化」技術の背景にある数学を簡単に解説し、「機械学習ポテンシャル」「スペクトル分類」「ピーク推定」等、マテリアルズ・インフォマティクスで用いられる機械学習の基礎とノウハウについて詳解いたします。

開催日

  • 2021年9月29日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 実際に材料研究・開発に関連した業務で機械学習を利用している方
  • 材料研究・開発に関連した業務で機械学習を利用して課題に直面している方
  • マテリアルズ・インフォマティクスの導入を検討されている方

プログラム

 新材料開発のためのマテリアルズ・インフォマティクスが注目を集めています。一方で機械学習の教科書は多数あれども「材料研究課題」にどのように適用することができるのか、といった情報源はまだまだ乏しいのが現状です。
 本セミナーでは、講師がこれまで進めてきた研究成果をもとに、機械学習で基本的に用いられる「予測」「分類」「分布推定」「ベイズ最適化」技術の背景にある数学を簡単に解説し、具体的な適用事例として「機械学習ポテンシャル」「スペクトル分類」「ピーク推定」を取り上げます。これらを通して、聴講者のみなさまが抱える研究課題を機械学習技術で解決する糸口を掴んでいただければ幸いです。

  1. マテリアルズ・インフォマティクス概要
    1. AI for Materialsとマテリアル・ゲノムプロジェクト
    2. 国内外のプロジェクト動向
    3. 機械学習の基礎
    4. 機械学習応用の流れと課題設定の重要性
    5. 代表的な機械学習応用事例の紹介
    6. 物質・材料データの特徴と注意点
    7. 「分かりたい」のか「見つけたい」のか
    8. 情報科学市民権
    9. 物質科学の立場として忘れてはいけないこと
  2. 予測 (回帰) :予測モデルとモデル選択
    1. 予測・モデル選択の応用例
    2. 「モデル」と「損失関数」
      1. 線形回帰とカーネル法の違い
      2. 損失関数の変更によるモデル選択
      3. 交差検証によるモデル評価
    3. モデル推定の種類 (最尤法, MAP推定, ベイズ推定)
    4. 確率論的にみた回帰と正則化
    5. 非線形モデリングの困難
      1. マルコフ連鎖モンテカルロ法によるパラメータ最適化
      2. 情報量基準によるモデル選択
      3. 解析事例
  3. 予測 (回帰) :機械学習ポテンシャルの歴史と応用
    1. 物質の記述
      1. 原子配列の「構造特徴」と「局所特徴」
      2. 特徴量が満たすべきRuppの条件
      3. 構造特徴の例
      4. 局所特徴の例
    2. 原子間ポテンシャルと機械学習
      1. 歴史的なポテンシャルの設計方針と例
      2. ポテンシャルフィットとニューラルネット利用の歴史
      3. 第一世代ニューラルネットポテンシャルの課題
      4. Behler – Parrinelloの方法
      5. 機械学習ポテンシャルの応用事例
  4. 分類:スペクトルデータの低次元化とクラスター解析
    1. 高次元データとしてのスペクトルと低次元化の重要性
    2. 分類:教師あり学習と教師なし学習
    3. 特徴空間と類似度
    4. 特徴空間の解釈性と表現性
    5. 主成分解析によるスペクトルの低次元化
    6. k – means法によるスペクトルの分類
    7. 階層的クラスタリングによるスペクトルの分類
  5. データ解析:スペクトル解析のためのEMアルゴリズムによるピーク検知
    1. ピーク検知のための処理フロー
    2. 非線形最小二乗法の困難
    3. 回帰と分布推定の違い
    4. ガウス分布の最尤推定
    5. EMアルゴリズムによる最尤推定
    6. スペクトル解析のための改良EMアルゴリズム
    7. 解析事例
    8. EMアルゴリズムとしてのk – means法
    9. ベイズ推論への展開と変分ベイズ推定によるモデル選択
  6. データ活用:ベイズ最適化の概要と応用
    1. ベイズ最適化でやりたいこと
    2. ベイズ最適化を使った研究事例
    3. ベイズ最適化の作業フロー
      1. 予測曲線を確率的に引く (ガウス過程回帰)
      2. 「活用」と「探索」による候補点探索 (獲得関数)
      3. ベイズ最適化を実施する際の課題
    • 質疑応答

講師

  • 安藤 康伸
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター
    主任研究員

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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