技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

溶解度パラメータ (SP・HSP) の基礎と微粒子の分散安定化への最新活用術

溶解度パラメータ (SP・HSP) の基礎と微粒子の分散安定化への最新活用術

~Hansen分散度パラメータの最新測定法について解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、微粒子の分散安定化、ポリマーブレンドやポリマーコンポジットにおけるSP値の活用法について、界面活性剤や分散剤の選定、表面改質法なども交えながら、基礎から分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2021年7月20日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 微粒子・粉体に関連する技術者、研究開発・生産製造・品質管理担当者
    • 医薬品
    • 食品
    • 化粧品
    • セラミックス
    • 塗料・インク・トナー
    • 肥料
    • 化学原料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金 など
  • 微粒子分散・微粒子凝縮に関連する技術者、研究者
  • 分散・凝集について基礎から学びたい方
  • 微粒子分散・微粒子凝縮で課題を抱えている方

修得知識

  • 化合物のSP・HSPの由来および計算法と測定法
  • 粒子のHansen分散度パラメータ (HDP) の最新測定法
  • ぬれ/分散化のための良溶媒の選択法
  • 安定化のための分散剤/バインダーの選択指針
  • 分散安定化のための界面活性剤の選択と表面改質法
  • レオロジー特性 (動的粘弾性) とチキソ剤の選択法

プログラム

 溶解度パラメータ (SP) は、Hildebrandが正則液体 (非極性) の溶解性の尺度として定義した1Dモデルの値です。その後Hansenは極性物質を対象に3DHSPを提唱し、応用範囲は飛躍的に広がりました。最近では酸、塩基項を考慮に入れた4DHSPも提案されており、これら諸モデルは異種物質間の溶解性、微粒子のぬれ/分散性や付着性の評価などに活用され、化学分野以外にエレクトロニクス、薬剤や化粧品等、様々な工業分野で不可欠のツールです。
 本講では、先ずSP・HSPや4DHSPの由来とその求め方、および粒子のHansen分散度パラメータ (Hansen Dispersibility Parameter : HDP) の最新測定法について説明します。次いでぬれ/分散・安定化作用をもとに、ぬれ/分散化のための良溶媒や安定化のための分散剤/バインダーの選択指針、および界面活性剤を含む表面改質法について、最新の応用事例を踏まえ平易に解説します。スラリーの安定性評価では、特にレオロジー特性に係わるチキソ剤の選択法について述べます。

  1. SP・HSPおよび4DHSPの由来
    1. 溶解/分散現象とギブスエネルギー変化
    2. HildebrandのSP
    3. HansenのSP (HSP) と相互作用パラメータ
    4. HSPの三次元表示,相互作用距離およびTeas線図
    5. 4DHSPと交換エネルギー密度 (EED)
  2. 化合物のSP・HSPの求め方
    1. 溶媒および混合溶媒のSP・HSPの求め方
    2. 原子団寄与法による計算とHSPiPの利用法
    3. 溶解/膨潤性を利用したスクリーニング法
    4. インバースガスクロマトグラフィー法
    5. 固有粘度法
  3. 粒子のDP/HDPの測定法
    1. 重力・遠心沈降法によるスクリーニング
    2. フロック径を利用したスクリーニング
    3. インバースガスクロマトグラフィー法
    4. 低磁場パルスNMR法
    5. 4DHSPと4DHDPの測定および難分散性顔料への応用
  4. 微粒子分散系の基礎
    1. 微粒子分散系の問題点
    2. ぬれ/分散性不良の原因
    3. 安定性不良の原因
    4. 撹拌不良の原因と分散・混練機の選択
  5. 粒子のぬれ・分散化のための良溶媒の選択
    1. SPによるぬれの簡易評価
    2. Hansen球を用いたぬれの評価
    3. 二液混合による良溶媒の調製
    4. フロック径測定による良溶媒の選択
    5. 成型体密度測定によるバインダーの良溶媒の選択
  6. 粒子の安定性を維持するためのポイント
    1. 粒子間に働く相互作用力
    2. van der Waals力と有効Hamaker定数
    3. 静電反発作用とDLVO理論
    4. 高分子分散剤と立体反発安定作用 (特にポリマーブラシ理論)
    5. イオン性高分子分散剤による静電立体反発作用と応用
    6. 非DLVO力の種類と働き
  7. 高分子分散剤/バインダーの働きと選択指針
    1. 分散剤の選択指針および種類と構造
    2. 分散剤/バインダーの良溶媒の選択
    3. 分散剤/バインダーの吸着特性
    4. 吸着パラメータと溶解,ぬれ,吸着間のSP値のバランス
  8. 粒子の表面改質法と応用例
    1. 表面改質の目的と手法
    2. 界面活性剤の種類、HLB値および応用例
    3. カップリング反応法と応用例
    4. グラフト反応法と応用例
  9. 分散系の安定性評価法
    1. 重力・遠心沈降速度法
    2. 超音波スペクトロスコピーによるフロック径測定
    3. レオロジー特性 (動的粘弾性) とチキソ剤の選択
  10. まとめ

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 スラリーの挙動と制御およびリチウムイオン電池電極スラリー化技術と評価方法 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 押出成形のDX化と活用技術 オンライン
2024/4/25 結晶性高分子における力学物性と高次構造の関係 オンライン
2024/4/25 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2024/4/25 高分子結晶化のメカニズムと評価法 オンライン
2024/4/26 セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方 オンライン
2024/4/26 ポリマーにおける相溶性・相分離メカニズムと目的の物性を得るための構造制御および測定・評価 オンライン
2024/4/26 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/4/26 プラスチック成形品の残留応力発生の要因と対策 オンライン
2024/4/26 高屈折率材料の基礎と技術応用超高屈折率材料への分子設計 オンライン
2024/4/26 押出機内の樹脂挙動および溶融混練の基礎と最適化 東京都 会場