技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向

Zoomを使ったライブ配信セミナー

フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向

~フィラー分散モデル実験から実証、高機能化のポイント~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、酸化チタン、酸化チタンナノ粒子、アルミナ、炭酸カルシウムなどの微粒子分散系から、ナノ炭素粒子、セルロースナノファイバーの分散、ナノコンポジットの研究開発動向や特許・文献情報まで詳解いたします。

開催日

  • 2021年3月2日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • フィラーを使用した製品、部品の開発に携わる方
    • プラスチック
    • ゴム
    • 塗料
    • インキ
    • 化粧品
    • 食品 など
  • フィラーで課題を抱えている方
  • フィラーメーカーの研究、開発、企画に携わる方
  • 樹脂メーカーの研究、開発に携わる方
  • フィラーやプラスチックを扱う商社の方

修得知識

  • フィラーの基礎
  • 微粒子分散の基礎
  • ナノ炭素粒子、セルロースナノファイバーの分散
  • コンポジットの開発動向・最近の特許・文献情報

プログラム

 フィラーとはポリマー (樹脂) の機能を高めるために充填される無機または有機性の微粒子であり、研究対象となるフィラー径はミリからサブミクロンそしてナノオーダーへと超微粒子 (ナノ) 化している。フィラーをポリマーに高分散充填するにはフィラー表面の電荷反発や立体障害を利用することが望ましいが、ゼータ電位等を考慮したフィラー分散モデル基礎実験の活用、そして得られた仮説に基づきポリマー重合系でフィラーの分散を検討・実証した報告例はない。
 本講座ではフィラーの分散に関して基礎的知識のみならず、演者が経験した酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウムなどの (ナノ) フィラーのポリマー (主としてポリエステル (PET) ) への分散モデル実験、そしてPET重合系でのフィラー分散モデル実験、フィラー分散性実証テスト結果につき紹介し、本モデル実験の必要性・有効性を明らかにする。さらに、話題の機能性ナノフィラー (ナノ炭素粒子やセルロースナノファイバー) の分散、それらの機能性複合材料 (力学特性、導電・伝熱関係) の研究開発動向、そして筆者の種々のナノフィラー充填機能性複合材料研究をも交えて紹介する。

  1. フィラーの基礎
    1. フィラーの変遷とその意義
    2. フィラーの種類、特性とその評価法
      1. フィラーの種類
        • 無機性
        • 有機性
        • 有機・無機ハイブリッド
      2. 代表的フィラーの製法とその特性
        • 炭酸カルシウム
        • シリカ
        • 酸化チタン
      3. フィラー径と粒度分布評価法
        1. 直接観察法 (電子顕微鏡法) :簡易な径 (フェレ径) の求め方
        2. 間接観察 (動的光散乱法ほか) :測定法の特徴と利用のし易さ
      4. フィラーの表面特性とその評価法
        1. 表面電荷 (ゼータ (ζ) 電位) と各種測定法
        2. 酸・塩基特性
    3. 機能性フィラー
      1. 機能性フィラー概説
      2. アンチブロッキング用フィラー
        1. アンチブロッキング技術概説
        2. フィラー特性と易滑平滑性及び透明性との関係
      3. 導電性・熱伝導性フィラー
        1. フィラー特性と導電性・熱伝導性との関係
        2. パーコレーションと関与因子
        3. ダブルパーコレーションと関与因子
        4. パーコレーション及びダブルパーコレーション促進方策
      4. フィラー種・形状・径のポリマー (フィルム等) の力学特性に与える効果
        1. 易滑・高透明性
        2. 耐スクラッチ性
        3. 力学特性
  2. ポリマーへのフィラー分散性向上方策、フィラー分散・充填モデル実験とその実際
    1. フィラー分散・凝集に関する基礎
      1. フィラー分散スラリー調製の考え方
      2. フィラー分散支配因子:表面電荷と立体効果
      3. ゼータ電位 (フィラー表面電荷) 測定法の実際と問題点
      4. 表面処理と分散剤の効果
    2. ポリエステル (PET) へのフィラー分散に関するモデル実験と実際
      1. PET中での酸化チタンフィラーの分散に関するモデル実験とその評価法
      2. PET重合系における酸化チタンフィラーの分散の実際
    3. PETへの各種ナノフィラーの高分散化に関するモデル実験と実際
      1. 酸化チタンナノ粒子充填PET
      2. アルミナナノ粒子充填PET
      3. 炭酸カルシウムナノ粒子充填PET
  3. 機能性ナノフィラーと充填複合材料に関する研究開発動向
    1. 機能性ナノフィラー概説 (導電性・熱伝導性ナノフィラーを中心に)
    2. ナノ炭素粒子 (CNT,グラフェン類など)
      1. ナノ炭素粒子概説
      2. ナノ炭素粒子の分散に関する考え方と実際
      3. ナノ炭素粒子充填複合材料の研究開発動向
      4. 演者の (酸化) グラフェン充填複合材料研究の紹介
    3. セルロースナノファイバー (CeNF)
      1. CeNF概説:種類、特性及び研究開発動向
      2. CeNFの分散に関する考え方と実際
      3. CeNF充填複合材料の研究開発動向
      4. 演者のCeNF分散・充填複合材料研究の紹介
    4. 実用化における課題と対策
  4. まとめ及び質疑応答

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/5 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 オンライン
2025/2/6 エポキシ樹脂 2日間総合セミナー オンライン
2025/2/7 高分子材料の相溶性・相分離現象の基礎と相容化剤を用いたポリマーブレンド材料およびマテリアルリサイクルへの応用 東京都 会場
2025/2/14 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/18 粉体・微粒子における帯電・付着力の基礎と応用、制御および評価 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/25 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/2/27 液中の粒子分散制御及び評価の要点 オンライン
2025/2/27 メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 オンライン
2025/3/3 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/14 分散度と安定性を両立させるナノ粒子・微粒子分散の具体的方法と勘所 オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン
2025/3/31 分散度と安定性を両立させるナノ粒子・微粒子分散の具体的方法と勘所 オンライン
2025/4/7 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/12/5 無機ナノ粒子の合成と表面処理・分散性向上 オンライン
2025/12/18 無機ナノ粒子の合成と表面処理・分散性向上 オンライン

関連する出版物

発行年月
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2018/2/28 顔料分散の基礎講座
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/11/29 二軸押出機
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2016/3/31 エポキシ樹脂の化学構造と硬化剤および副資材の使い方
2015/7/31 最新フィラー全集
2015/6/30 導電性フィラー、導電助剤の分散性向上、評価、応用
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/8/25 粉砕・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング