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革新的テーマ・アイデアを継続的に多数創出する体系的・組織的な仕組みづくり

Zoomを使ったライブ配信セミナー

革新的テーマ・アイデアを継続的に多数創出する体系的・組織的な仕組みづくり

~競合に先んじて意図的にテーマを創出する全体体系、具体的な方策・活動とその運用~
オンライン 開催 演習付き

概要

革新的なテーマを継続的に創出するためには、取引先からの依頼への対応や研究者個人に依存したテーマ選択、小手先のアイデア発想法だけでは不十分です。
本セミナーでは、革新的なテーマを継続的に創出するために求められている、体系的・組織的な仕組みづくりについて演習を交えて解説いたします。

開催日

  • 2021年2月16日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 経営企画・研究開発企画・技術戦略・事業企画・商品開発部門の担当者・管理者
  • 研究開発テーマを継続的に創出する仕組みを構築したい方
  • 研究開発テーマの創出法を学びたい方
  • ステージゲート・プロセス等の自社のテーママネジメント・プロセスをより有効に機能させたい方

修得知識

  • 革新的テーマを創出する大きなメカニズム
  • 革新的テーマを創出する全体体系
  • 革新的テーマを創出するための様々な方策・活動

プログラム

 今、新興国の企業は日本企業の経営や技術を徹底して研究し、それまでリードしてきた日本企業を追い上げ、既に少なからぬ分野で日本企業を凌駕する状況が生まれています。日本企業が、欧米企業はもとより、このようなますます厳しくなる新興国の企業との競争に勝つためには、研究開発においても同じ土俵で研究開発を競うのではなく、競合企業に先んじて革新的なテーマを継続的に創出し取り組むことが極めて重要になってきています。なぜなら、5社が同じテーマに取り組んでいたら、一位になれる確率は平均で20%に過ぎないからです。
 しかし、革新的なテーマを継続的に創出するためには、多くの企業でこれまで行ってきたような、取引先からの依頼への対応や研究者個人に依存したテーマ選択、小手先のアイデア発想法だけでは不十分です。今、革新的テーマを継続的に創出するために求められているのは、そのための体系的な組織的仕組みです。
 本セミナーではこの『体系的な組織的仕組み』をテーマに議論を行います。既に先進的な企業においては、このような取り組みが行われています。また、このような考え方をもとに、実際の企業の事例をあげながら『体系的な仕組み』について議論していきます。

  1. なぜ革新的テーマの創出が必要なのか?
    • 21世紀の産業界の現実:新興国企業の台頭
    • 日本企業が行く道:革新的テーマの追求
      • 他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
    • 日本企業のテーマ創出上の問題点
      • 品質での差別化戦略の限界
      • テーマ創出の仕組みの軽視
      • ”Garbage in, garbage out.” (「ゴミテーマはゴミ製品・ゴミ事業しか生み出さない」)
      • 日本人の特徴?
    • 研究開発テーマ創出の改革の2つの方向性 (テーマ創出への経営資源シフトと体系的仕組みの構築)
  2. 革新的アイデアを継続的に創出するメカニズム
    • 大きな枠組みの必要性
    • 革新的テーマの定義
    • 3つの原料のスパークによる革新的アイデアの創出
    • スパークための4つの要件
    • 具体的体系的取組事例 (東レ等)
  3. 顧客価値の提供機会を見つける視点
    • 顧客はQCDだけに価値を見出す訳ではない:顧客価値拡大モデル (VACES)
      • Value:顧客の製品の提供価値向上 (日本触媒の例)
      • Anxiety:顧客の懸念・面倒の払拭 (日東電工の例)
      • Cost:顧客の全体コストの低減 (東洋電機の例)
      • Empowerment:顧客社員の作業環境・能力の向上 (コマツ・日本ペイントの例)
      • Society:顧客の社会的価値向上 (ESG投資の例)
  4. 革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料
    1. 「市場の知識」の強化
      • 市場・顧客を多面的に理解する3軸 (TADモデル)
        • 時間軸の一例:ライトハウスカスタマーの利用
          • 島津製作所の例
        • 分野軸の一例:顧客の製品ライフサイクル全体に目を向ける
          • 日本テトラパックの例
        • 深度軸の一例:研究者が市場との直接の接点を持つ
          • NEC・IBMワトソン研究所の例
    2. 「技術の知識」の強化
      • スパークに必要な技術知識 (自社技術・周辺技術の知識蓄積・拡大と自社にない技術の吸収)
      • 技術知識蓄積・拡大モデル (BIRDSモデル)
        • 発信 (Broadcast) 、収集 (Intake) 、研究開発活動 (R&D) 、共有化 (Share)
        • 具体事例
          • 富士フイルム
          • ホンダ
          • GE
          • 村田製作所
          • 東レ 等
      • 自社にない世の中の技術の吸収法
        • なぜ自社にない世の中の技術の吸収なのか?
        • オープンイノベーションの実行
        • 組織的なT型・Π型研究者の実現
    3. 「自社の強み」の利用
      • スパークモデルにおける自社の強みの重要性
      • 自社の強みの特徴:自社の強みは見えないもの
      • 自社の強みのありか
      • 自社の強みとは
      • 技術の強み
        • 3Mのプラットフォーム技術
        • 富士フイルムの12のコア技術
        • 東レの要素技術
      • コア技術の3つの選定軸
      • 技術以外の強みの抽出法:VRIO分析
      • 強み発想の注意点 (今弱くても将来強くすべき強みを「強み」とする)
      • コア技術の設定プロセス (参考)
  5. スパークを起こし革新的テーマを創出するための4つの要件
    1. 革新的テーマ創出のための環境の用意
      • 業務の緊急度と重要度マトリクスからの示唆 (日立の元会長の川村氏の言葉)
      • 革新的テーマとはの明確化と共有
      • スラックリソースの提供 (3M、グーグル、東レ等)
      • テーマ創出のための時間を設定・強制
      • 筋の悪いテーマを冷静に中止する
      • 定期的アイデア創出ノルマを課す (小林製薬等)
      • アイデア発表会の開催
      • 研究者による社会との共感の実現 (ユーグレナ等)
    2. 多様性の追求
      • なぜ多様性が重要なのか? (3Mの例)
      • 日本企業の現状:発想思考の弱さ (サム・スターン)
      • 多様性の3つの視点 (SMPモデル)
        • 情報・アイデア源を多様化 (Sources)
        • 発想メンバーを多様化 (Members)
        • 一人一人の発想を多様化 (Perspective)
      • 具体的事例
        • 富士フイルム
        • 日本GE
        • 日立
        • ホールマーク
        • サムスン 等
    3. テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』
      • テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』するとは
      • テーマ創出に向けての9つのタスク
        • 発散と収束を繰り返す
        • VACESの視点で視野を徹底して広くする
        • 効果的なブレーンストーミング法 (連想を引き出す)
        • 強制発想法
        • 隣接可能性の活用
        • 自社の適合度より市場魅力度を重視する
        • 情報が無い中で評価する有効な方法
        • 市場との対話でテーマが進化
    4. 組織・構成員の意欲による『点火』
      • 『点火』の必要性
      • 『点火』とは
      • 『点火』の3つの要件
        • 追い込む
          • ホンダ
          • 3M
        • 失敗の許容・奨励
          • 日東電工
          • 米国海兵隊
          • ゼロ戦
        • 非金銭的報酬を与える
          • 3M
  6. 最後に
    • 質疑応答

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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