技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

UV硬化樹脂の材料設計と暗部・深部硬化

UV硬化樹脂の材料設計と暗部・深部硬化

~光反応増幅を利用した光が届かない所の硬化 / UV+熱硬化系による深部と表面硬化の両立~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、硬化不良を防ぐ開始剤の使い方、選定のポイントと影部分の硬化手法について詳解いたします。

開催日

  • 2020年2月4日(火) 10時00分 17時00分

修得知識

  • UV硬化の基礎
    • ラジカル重合
    • カチオン重合
    • アニオン重合の機構
    • 光開始剤の構造と特性
  • 光開始剤の光反応の増幅
  • UV硬化塗料の設計に必要な樹脂 (モノマー・オリゴマー) の特徴と選び方
  • UV硬化塗料に求められる機能性と発現方法
  • 厚膜硬化に伴う課題と基本的な解決思想
  • チオール化合物・イソシアネート化合物の構造と反応特性
  • UV硬化における応用

プログラム

第1部 UV硬化における材料配合と影部硬化

(2020年2月4日 10:00〜13:40)

 光化学反応は原則として「1光子=1化学反応」であるが、複数の化学反応を連結して最初の光反応を増幅することにより、高感度化や影部分のUV硬化が可能となる。これらの新規な感光システムについて述べる。

  1. UV硬化の基礎
  2. 光塩基発生剤の特性とUV硬化への応用
    1. 第1級・第2級アミン発生系
    2. 第3級アミン・強塩基発生系
  3. カスケード式化学で構築する高感度UV硬化材料
    1. 酸増殖剤の開発と応用
    2. 塩基増殖剤の開発と応用
    3. 連鎖硬化剤の開発と応用
    4. 光塩基発生剤を利用したレドックス開始重合系
  4. まとめ
    • 質疑応答

第2部 UV硬化樹脂の特徴と選び方、厚膜硬化への課題と対策

(2020年2月4日 13:50〜15:20)

 UV硬化塗料の設計に必要な樹脂の特徴と選択のポイント、また求められる機能性とその発現方法について解説し、更に厚膜硬化する際に問題となる硬化性、並びに硬化収縮について基本的な考え方と対策について併せて紹介する。

  1. UV硬化システムと構成成分
    1. 熱硬化システムとUV/EB硬化システムの比較
    2. UV/EB硬化システムの特徴と課題
  2. 材料の設計
    1. 反応性オリゴマー
      1. 合成方法
      2. 特徴・物性
    2. 反応性モノマー
      1. 合成方法
      2. 低PII (皮膚刺激性) 化の方法
      3. 機能性付与モノマー
    3. 光開始剤
      1. 開裂型光開始剤
      2. 水素引き抜き型光開始剤
  3. 応用展開
    1. UV硬化型ハードコートに求められる機能
    2. 厚膜化時の課題と対策について
      1. 厚膜化時の課題と考え方
      2. 改善方法
    • 質疑応答

第3部 複数の硬化系を用いたUV・熱ラジカル硬化系の設計と深部硬化

(2020年2月4日 15:30〜17:00)

 チオール化合物は、エポキシ硬化の硬化剤として使用されるが、一方では、その特殊な反応性から、UV硬化や硬化物特性の面からも注目されている。また、異種官能性モノマーであるイソシアネート化合物もUV硬化系における特殊な使用方法により複雑な挙動を示す。本講演は、それらの複雑な硬化系を用いて、UV・熱硬化系の設計について紹介する。

  1. チオール・エン反応を利用したUV硬化技術と深部硬化
    1. チオール化合物の複雑な反応機構
    2. チオール・エン反応のUV硬化挙動
    3. チオール・エン反応におけるモノマー構造による挙動
    4. 硬化物の各種特性
    5. チオールとエポキシとの反応の利用
    6. 光透過性が悪い組成物硬化への応用例
  2. イソシアネートモノマーのUV・熱反応系
    1. イソシアネートモノマーの構造と諸特性
    2. ポリマー側鎖に付加した場合の諸特性
    3. ブロックイソシアネートモノマーによる付加反応
    4. イソシアネートモノマーの単独重合体
    5. イソシアネートモノマーの硬化膜形成への応用
    • 質疑応答

講師

  • 有光 晃二
    東京理科大学 理工学部 先端化学科
    教授
  • 冨樫 春久
    荒川化学工業 株式会社 研究開発本部 コーティング事業 NC1G
    主任研究員
  • 室伏 克己
    昭和電工 株式会社 事業開発センター 融合製品開発品研究所
    シニアリサーチャー

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/14 ブリードアウトの発生メカニズムと制御、測定法 オンライン
2024/5/14 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/15 高分子の結晶化、結晶高次構造の制御、分析解析、その応用 オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/15 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/17 エポキシ樹脂の構造、特性と硬化剤の選び方・使い方、トラブル対策 オンライン
2024/5/17 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/20 導電性高分子の基礎と最新の研究動向・応用 オンライン
2024/5/21 高分子材料のモノマー化、解重合反応とケミカルリサイクルの動向 オンライン
2024/5/21 摩擦振動と異音の発生メカニズムと抑制・対処方法 オンライン
2024/5/22 ナノインプリントの基礎と製品応用・最新動向 オンライン
2024/5/22 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基礎と応用技術の総合知識 オンライン
2024/5/22 マーセル化による天然繊維の樹脂複合化と特性改善 オンライン
2024/5/23 チクソ性 (チキソ性) の基礎と評価および活用方法 オンライン
2024/5/24 UV硬化とEB硬化の基礎と技術比較および応用技術 オンライン
2024/5/24 乳化・懸濁重合の反応機構と装置設計、重合反応の制御 オンライン