技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

車載コネクターに向けた樹脂材料の設計と高周波対応

車載コネクターに向けた樹脂材料の設計と高周波対応

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月30日(金) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 PPSコンパウンドの特性、バリ低減とコネクタへの応用

(2018年11月30日 10:00〜11:30)

 ポリフェニレンサルファイド (PPS) は融点約280℃の結晶性の熱可塑性スーパーエンジニアリングプラスチックであり、その耐熱性、耐薬品性、寸法安定性、難燃性、電気特性、機械的特性などにより、金属や熱硬化性樹脂の代替材料として注目されています。
 本セミナーにおいて、PPSポリマー/コンパウンドの基本的な内容からコネクタ向けをはじめとする材料開発動向、採用事例を紹介することで、受講者の材料選定やトラブルの対処を支援します。

  1. PPSの主な特性
    1. PPSポリマー
    2. PPSコンパウンド
  2. コネクタ向けPPSコンパウンドの材料開発動向と用途展開
    1. コネクタ向けPPSに要求される特性
    2. コネクタ向けPPSグレード概要
    3. 車載コネクタ材料
  3. PPSコンパウンドの材料開発動向と用途展開
    1. 高熱伝導グレード
    2. 耐熱水・耐LLCグレード
    3. 高接着グレード
    4. その他グレードおよび加工技術との複合化例
    5. エンジン周辺部品への採用実績例
  4. 製品における各種トラブル例と対処方法
    1. ヒケ・ボイド
    2. バリ
    3. 発生ガス
    4. その他
    • 質疑応答

第2部 液晶ポリマーの誘電特性制御とコネクタ材料への応用

(2018年11月30日 12:10〜13:40)

 次世代通信規格5G及び自動運転に関わる制御デバイスの本格導入が予定されている中で、伝送情報量の増加に対応した高性能な高周波用電子部品が今後も急速に広がると予想される。通信機器の高周波化が急速に進むと、部品・回路設計のみならず、高周波部品に使用される材料にも対応が求められる。
 今回の講座においては、当社LCPの誘電特性制御の材料設計の方向性について、コネクタへの適用を考慮した材料開発の動向について説明する。

  1. はじめに
    1. 誘電特性が求められる市場
    2. エンプラに求められる特性
  2. 評価方法について
    1. 代表的な評価方法
    2. 誘電特性評価に影響を与える要因
  3. エンプラの誘電率、誘電正接
    1. 誘電特性への影響因子
    2. エンプラの低誘電率化
    3. エンプラの高誘電率化
  4. 当社LCPに見る誘電制御材料
    1. 低誘電材料 LAPEROS LCP
    2. 高誘電材料 FREQTIS
    • 質疑応答

第3部 ポリアミド樹脂の特性とコネクタ材料への応用

(2018年11月30日 13:50〜15:20)

  1. 半芳香族ナイロンの分子構造と基礎物性
    1. 融点・ガラス転移点
    2. 結晶化度、結晶化速度
    3. 吸水特性
  2. 半芳香族ナイロンの材料物性、ホモポリマーXecoTの特長
    1. 高温物性
    2. 吸水物性
    3. 耐薬品性
    4. 摺動特性
  3. ホモポリマーXecoTの成形性
  4. コネクタを中心とした応用展開
    1. 自動車
    2. 電気電子
    • 質疑応答

第4部 高融点ナイロンの吸水率低減、高耐熱化と車載コネクタへの応用

(2018年11月30日 15:30〜17:00)

 ジェネスタは、クラレが世界で唯一工業化したPA9T樹脂で原料モノマーから自社開発したポリアミド系スーパーエンジニアリングプラスチックです。優れた耐熱性、低吸水性、耐薬品性、繰り返し摩擦に耐えられる摩耗特性などを有した材料で、本講演では、これらの特性を他材料と比較しながら、自動車部材への展開について各種事例とともに紹介していく。

  1. 耐熱性ポリアミド
    1. エンジニアリングプラスチック開発の歴史
    2. 耐熱性ポリアミドの設計思想
    3. 半芳香族ポリアミドの炭素数と融点
    4. 耐熱性ポリアミドの化学構造
  2. 耐熱性ポリアミドPA9Tの基本特性
    1. PA9Tの製造
    2. C9ジアミンの製造
    3. PA9Tの融点、ガラス転移温度および結晶性
    4. PA9T樹脂のラインアップ
    5. ジェネスタの銘柄構成
  3. 耐熱性ポリアミドPA9Tの各種物性
    1. 耐熱性
    2. 吸水性
    3. 耐薬品性
    4. 摺動性
    5. 燃料バリア性
    6. 電気特性
  4. 耐熱性ポリアミドPA9Tの車載用途への展開
    1. 市場トレンドとジェネスタのの市場展開
    2. 車載コネクタ用途の採用事例
    3. 車載ギア用途の採用事例
    4. 車載関連用途への開発と耐熱性ポリアミドの開発動向
    • 質疑応答

講師

  • 山口 洋平
    DIC株式会社 成形加工技術本部 成形加工技術2グループ
  • 深津 博樹
    ポリプラスチックス株式会社 研究開発センター
    主席研究員
  • 西田 敬亮
    ユニチカ株式会社 樹脂生産開発部 エンプラ開発グループ
  • 金井 詩門
    株式会社クラレ ジェネスタ事業部 開発部

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン
2024/4/22 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/4/22 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/23 ナノ触診原子間力顕微鏡 (AFM) による高分子材料の解析技術 オンライン
2024/4/24 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 押出成形のDX化と活用技術 オンライン
2024/4/25 結晶性高分子における力学物性と高次構造の関係 オンライン
2024/4/25 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2024/4/25 高分子結晶化のメカニズムと評価法 オンライン
2024/4/26 セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方 オンライン
2024/4/26 押出機内の樹脂挙動および溶融混練の基礎と最適化 東京都 会場

関連する出版物

発行年月
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ