技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

樹脂の破面解析と破壊メカニズム、寿命予測と破損トラブルの再発防止策

樹脂の破面解析と破壊メカニズム、寿命予測と破損トラブルの再発防止策

~プラスチック、ゴム部品の破損解析法、原因究明、不具合の再発防止の取組~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、樹脂部品の破面解析について基礎から解説し、破損原因の解明、破損再現試験、破損不具合の再発防止のノウハウについて詳解いたします。

開催日

  • 2018年10月25日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 樹脂部品の破面解析
  • 樹脂部品の破損原因の解明
  • 樹脂部品の破損再現試験
  • 樹脂部品の破損不具合の再発防止のノウハウ

プログラム

 樹脂部品の破損トラブルは、部品メーカの信用・信頼を著しく傷つける。しかし、その破損原因を究明し、再発防止のためのシステムを構築すれば競合他社を凌駕する技術と仕組みを確立することが可能である。樹脂部品の破面解析は、その部品が破損するに至った原因と、破損の経過が刻み込まれており、これが破損原因の解明に重要な手がかりを与えてくれる。
 また、適切な破面解析により、その後に実施する原因究明や再現試験への移行が容易となる。樹脂部品の破面解析は、材料・製品設計・成形・部品評価の知識が豊富で、課題解決能力が高くなければ円滑な不具合解析に関する業務遂行は不可能である。
 本講座では、受講者がこれらの知識を獲得するためのサポートを行うと共に、破損不具合の再発防止の取組についてのノウハウが習得できる内容としている。

  1. プラスチック・ゴム製品の劣化
    1. 破面解析の概要
    2. 不具合現象と入力因子の対比
    3. 高分子材料の劣化現象に対する寿命予測と劣化加速の対応可能項目
    4. 不具合原因究明~再発防止に至る取り組みの流れ
    5. 寿命予測 (アレーニウス&ラーソンミラー法) の概要
    6. 重回帰分析結果の展開
  2. プラスチック製品の破損トラブルの事例
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. クリープ破壊
    4. 疲労破壊
    5. 成形工程が原因の破壊
    6. ストレスクラック
  3. ゴム製品の破損トラブル
    1. 熱による破損
    2. 光による破損
    3. オゾンクラック
    4. 残留塩素による劣化
    5. 疲労破壊
    6. 銅害
    7. 溶剤による膨潤
    8. ブリスター破壊
    9. 加水分解
  4. 樹脂製品・材料における破面解析
    1. 破壊モードの判定フロー
    2. 応力レベルと破壊までの経過時間
    3. プラスチック製品の破面
      1. ボイドとフィブリル
      2. 静的破壊
      3. 衝撃破壊
      4. 脆性破面
      5. 延性破面
      6. ストレスクラック
      7. ソルベントクラック
      8. 環境応力割れ
      9. クリープ破壊
      10. 疲労破壊
      11. 脆性ストライエーション
      12. スティックスリップ
    4. ゴム製品の破面
      1. 延性破面
      2. オゾンクラック
      3. 脆性破面
      4. 加水分解
      5. 疲労破壊
      6. 塩素水アタック
      7. ブリスター破壊
  5. プラスチック製品の破壊メカニズム
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. クリープ破壊
    4. 疲労破壊
    5. ストレスクラック
    6. 延性破壊と脆性破壊の決定因子
  6. 環境因子によるプラスチックの劣化
    1. 紫外線
    2. 加水分解
    3. 銅害
    4. 溶媒和
  7. ゴム製品の破壊メカニズム
    1. ゴムの4大トラブル
    2. 加硫ゴムの破損事故要因
    3. ポリマー構造の違いによる耐候性・耐オゾン性
    4. ゴムのオゾン酸化反応
    5. 残留塩素によるゴムの劣化
    6. 銅害
    7. 溶剤膨潤による亀裂の発生
    8. ブリスター破壊
    9. 加水分解
    10. ゴムポリマーの酸化劣化
  8. 劣化不具合の原因と対策
    1. 不具合が発生した際のチェック表
      1. 全般
      2. 材料組成
      3. 材料の特性
      4. 設計
      5. 成形
      6. 輸送
      7. 組立
      8. 環境
      9. 製品の使われ方
    2. プラスチック製品の衝撃破壊解析フロー
    3. プラスチック製品の経時劣化による破損解析フロー
    4. 劣化モード別対策内容
      1. ソルベントクラック
      2. 環境応力割れ
      3. クリープ破壊
      4. 疲労破壊
      5. 加水分解
      6. 耐光性
      7. 耐熱性
  9. 発生応力の計算
    1. プレスフィット
    2. 肉厚設計
    3. コーナーRと衝撃強度
    4. 締め付けトルクから軸力への変換
    5. 矩形品の曲げ応力
  10. 市場における破壊データのワイブル統計解析
    1. 分布図による方法
    2. 最尤法
    3. 変動係数・CVからのアプローチ
  11. 再現試験
    1. ソルベントクラック
    2. 環境応力割れ
    3. 疲労破壊
    4. クリープ破壊
    5. オゾンクラック
  12. 樹脂材料の劣化寿命予測
    1. アレーニウスの式
      1. 寿命予測式の設定
      2. 因子間の相関性の検討
      3. 寿命予測の流れ
    2. ラーソンミラーの式
      1. 活用法
      2. 定数・Cの特定
    3. 取得データの重回帰分析
      1. アレーニウス型
      2. ラーソンミラー型
      3. 活性化エネルギーの算出
    4. 重回帰分析の方法
      1. エクセルの分析ツールによる方法
      2. INDEX (LINEST) 関数による方法
  13. 樹脂製品における不具合の再発防止
    1. 不具合現品調査
    2. IS IS NOT分析
    3. 要因の洗い出しと抽出
    4. 不具合解析
    5. メカニズムの仮説設定
    6. 仮説の検証
    7. 流出原因の特定
    8. 対策仕様の設定
    9. 他部品への水平展開
    10. 振り返り分析
    • 質疑応答

会場

江東区文化センター

3F 第2研修室

東京都 江東区 東陽四丁目11-3
江東区文化センターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン
2024/4/22 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/4/22 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/23 ナノ触診原子間力顕微鏡 (AFM) による高分子材料の解析技術 オンライン
2024/4/24 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 押出成形のDX化と活用技術 オンライン
2024/4/25 結晶性高分子における力学物性と高次構造の関係 オンライン
2024/4/25 食品用器具及び容器包装のポジティブリスト制度について オンライン
2024/4/25 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2024/4/25 高分子結晶化のメカニズムと評価法 オンライン
2024/4/26 セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/17 最新プラスチック加飾技術の動向と今後の展望
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術