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「顔・表情」の計測・解析とその応用

「顔・表情」の計測・解析とその応用

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、最新の顔・表情の画像処理、表情解析技術のポイントと活用事例について詳解いたします。

開催日

  • 2018年10月18日(木) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. 顔の画像処理・表情解析のポイント

(2018年10月18日 10:00〜13:00)

 顔の研究は古くから行われてきたが、計算機技術の発展、撮像装置の小型化や低電力化により携帯端末においても顔画像解析は普及した。さらに昨今、生活の質向上への関心が高まったことから形成医学や抗加齢医学(老年学)においても顔の研究が進展している。また、もの言えぬ存在、すなわち幼児や高齢者、認知症患者が抱いている感情を表情から検出する試みも行われている。表情は脳活動と密接に結びついていることが分かっており、定量的客観的に測ることができれば産業上の利点は非常に大きいと言える。
 本講演では、顔表情の画像解析に関して、その方法と要点について解説する。

  1. 顔研究の歴史と研究動向
    1. 顔の研究とは
    2. 顔の画像
      • カメラ画像
      • 断層画像
      • 赤外線画像
    3. 顔の情報
    4. 顔画像データベース
  2. 画像処理の基礎
    1. デジタル画像の基礎
    2. 画像処理プログラミング
    3. 画像処理の応用例
      1. ノイズ除去
      2. 領域抽出
  3. 画像処理の発展
    1. 特徴抽出
    2. 画像変換
    3. 画像追跡
    4. パターン認識への応用
      1. テンプレートマッチング
      2. 画像特徴量に基づく識別
      3. 画像の統計モデル
    5. 顔の表情解析
      1. FACS (Facial Action Coding System)
      2. 表情の画像解析
      3. 顔画像への統計モデルの応用
      4. 応用事例 (自動車ドライバーの表情)
      5. 応用事例 (美容と抗加齢における表情)
    • 質疑応答

第2部. 顔画像認識の自動車分野への応用

~ドライバーステータスモニターの開発~

(2018年10月18日 13:45〜15:15)

 交通事故の90%以上は漫然運転や脇見運転などヒューマンエラーが原因であり、ドライバーの不安全な状態をモニタリングすることの重要性が高まっている。当社では、ドライバーの顔画像から脇見や眠気状態を推定し、ドライバーに注意喚起するドライバーステータスモニターを実用化している。このような機能をユーザに受け入れてもらうには、誤警報をいかに低減するかが重要なポイントであり、太陽光や個人差、メガネ着用などの影響下で安定して顔画像を認識できることが求めらる。
 本講演ではその開発事例について概説する。さらに自動車分野では、顔画像から得られる様々な情報を安全用途だけではなく利便快適機能に活用することが期待されている。自動運転に求められるドライバーモニタリングも含め、顔表情による感情推定など今後の展望を概説する。

  1. ドライバーステータスモニターとは
  2. ドライバ状態センシングの概説
    1. 眠気発生のメカニズム
    2. 眠気状態センシング手法
    3. 眠気状態の評価指標
  3. ドライバーステータスモニターの開発
    1. センシング手法の選定
    2. システム構成
    3. 撮像技術
    4. 顔画像認識アルゴリズム
    5. 画像センサを用いた眠気推定技術
    6. システム評価の方法とロバスト性評価
    7. 生体安全性
  4. 実車環境における課題と対応事例
    1. 光学フィルタによる不要波長光の除去
    2. 撮像タイミングに同期した近赤外照明のパルス発光
    3. 画像処理結果をフィードバックした撮像制御
  5. アクチュエーション事例
  6. 顔画像の自動車分野への応用展望
    • 質疑応答

第3部. 顔面皮膚温に基づく感性評価と留意点

(2018年10月18日 15:30〜17:00)

 顔面皮膚温はサーモグラフィ等を利用することにより、非接触かつ非侵襲的に生理状態を評価可能な生理指標となります。この顔面皮膚温に基づいて感性を評価・推定する方法に関して、生体システムのメカニズムに基づく原理、計測方法、留意点などを概説します。

  1. 生体システムとその計測
  2. 顔面皮膚温に基づく感性評価の原理
    1. 自律神経系活動と皮膚温変動のメカニズム
    2. 顔面熱画像計測の留意点
    3. 顔面皮膚温変動の特性と感性評価法
  3. 鼻部皮膚温に基づく感性評価
  4. 顔面サーモグラフィに基づく感性評価
  5. 顔面皮膚温による感性評価に関する最新研究動向
    • 質疑応答

講師

  • 森山 剛
    東京工芸大学 工学部 メディア画像学科
    准教授
  • 大見 拓寛
    株式会社デンソー コックピット技術2部 技術開発室
    担当次長
  • 野澤 昭雄
    青山学院大学 理工学部 電気電子工学科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
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本セミナーは終了いたしました。

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