技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子の耐久性、劣化度の評価、寿命予測

高分子の耐久性、劣化度の評価、寿命予測

~高分子材料・製品の長持ち化の科学と技術~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子材料・製品の長持ち化のための必須知識から解説し、高分子に対する各種劣化要因、各種劣化度評価法について耐久性能との関係を解説いたします。

開催日

  • 2017年12月21日(木) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の研究開発、設計、成形、生産管理、生産技術、品質管理、技術営業に携わる方

修得知識

  • 高分子製品の各種劣化要因とその作用の科学
  • 耐久性、および劣化度の評価法とその原理
  • 高分子製品の寿命予測法
  • 高分子に添加される安定剤の種類、その作用と効果
  • 各種インフラ設備に使用されている高分子製品の長寿命化のための分子設計
  • 高分子の結晶構造、タイ分子と耐久性能との関係
  • 高分子の極初期の劣化を捉えるケミルミネッセンスの基礎と応用事例

プログラム

 高分子材料・製品の長持ち化を科学的に追求することは、製品信頼性、資源問題、環境問題、等の観点から非常に重要である。これらの課題について、高分子製品の劣化度や寿命をなるべく迅速に、的確に判定し、耐久性能を判断することが求められている。セミナーでは高分子に対する各種劣化要因を挙げ、要因ごとにその作用について概説するとともに、各種劣化度評価法について具体例を挙げながら、耐久性能との関係を説明する。
 一方、パイプや大型タンクのような高分子製品の長期機械的耐久性向上のために、力学強度と関係の深いタイ分子を増やすために、材料の設計段階からどのような工夫がなされ、製造されているかについても解説する。
 また極初期の劣化を高感度に捉える方法として注目されている化学発光法 (ケミルミネッセンス) についても、本手法の基本原理と解析法について説明し、高分子の熱酸化、光劣化、機械的劣化、電気劣化などへの応用事例を挙げる。

  1. 高分子製品の長持ち化の意義 (基本的考え方)
  2. 高分子製品の劣化度評価
    1. 高分子のライフステージの科学
      1. ライフサイクルと劣化因子
      2. プロセス安定性とサービス安定性
    2. 高分子の劣化要因;
      1. 熱機械的劣化 (溶融状態での剪断力等)
      2. 熱酸化劣化 (自動酸化と劣化)
      3. 光劣化 (波長と劣化)
      4. 機械的劣化 (延伸、振動、剪断、等)
      5. 電気劣化 (電界と構造変化)
    3. 各種耐久性試験法
      1. 耐熱性試験
      2. 耐候 (光) 性試験
      3. その他
    4. 高分子の劣化度評価法
      1. 機械的性質の変化
      2. 分子構造の変化
      3. 酸化過程の評価
    5. 高分子の寿命予測
      • アーレニウスプロットからの予測
    6. 添加剤処方と耐久性
      • 安定剤の種類と作用
  3. 高分子材料の機械的耐久性向上への分子設計
    1. インフラ用製品 (ガスパイプ、大型タンク、等) に求められる長期耐久性と評価法
      • 各種促進試験 (応力下亀裂抵抗 等)
    2. 機械的耐久強度と固体状態でのタイ分子の約割
    3. 高性能パイプ、大型ブロー用材料の高性能化
      • 高耐久性の分子設計とその達成のための製造法
  4. 高分子の劣化評価法としての化学発光法 (ケミルミネッセンス)
    1. 化学発光の原理
    2. 医学生理学分野、食品分野等への応用例
    3. 高分子材料の化学発光
      1. 高分子分野での化学発光の歴史
      2. 熱酸化劣化と化学発光
      3. 光劣化と化学発光
      4. 機械的劣化と化学発光
      5. 電気劣化と化学発光
      6. 測定技術の進歩 (発光スペクトル、発光の画像化)
    • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第2講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン
2024/4/22 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/22 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/4/23 ナノ触診原子間力顕微鏡 (AFM) による高分子材料の解析技術 オンライン
2024/4/24 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 押出成形のDX化と活用技術 オンライン
2024/4/25 結晶性高分子における力学物性と高次構造の関係 オンライン
2024/4/25 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2024/4/25 高分子結晶化のメカニズムと評価法 オンライン
2024/4/26 セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方 オンライン
2024/4/26 ポリマーにおける相溶性・相分離メカニズムと目的の物性を得るための構造制御および測定・評価 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ