技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

アンメットニーズを踏まえた疼痛治療薬における評価の実際と望まれる新薬像

アンメットニーズを踏まえた疼痛治療薬における評価の実際と望まれる新薬像

~医療保険制度と疼痛治療。日本の制度と他国の制度の違いとは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年1月24日(火) 13時00分 18時00分

修得知識

  • 疼痛領域における市場と解決すべき課題
  • 新製品導入時のマーケティングリサーチ

プログラム

第1部 「疼痛治療薬の市場動向とアンメットニーズ」

(2017年1月24日 13:00~14:30)

 慢性的な痛みに苦しんでいる人は国内で2700万人と言われているが、その中で治療を受けていない人は25%にも上ると言われている。しかしながら近年ではいくつかの作用機序が違う新しい治療薬が上市され痛みの治療に大きなかつ多角的な変化をもたらした。各診療科の医師が多角的な治療を行える反面、いくつかの現在の疼痛治療における課題が見えてくる。
 本当に正しい痛みの治療は行われているのか、痛みの専門医とは?難治性の慢性疼痛にはどのような薬剤が処方されているのか?オピオイドの使い方や治療のゴールはどこにあるのか?今までのマーケティングリサーチを通じて疼痛治療における患者視点を含めたアンメットニーズを整理し議論したい。

  1. はじめに
    1. 疼痛に関する市場の定義と疫学的視点
    2. メインの疾患と患者数概要
  2. 疼痛市場の主な薬剤と売上
    1. 内科的な治療で主に使用されている薬剤
  3. 疼痛と疼痛治療薬の市場について
    1. 医師が感じる疼痛治療の課題
    2. 疼痛治療のゴールとは
    3. 鎮痛効果をどのように表すか
    4. 疼痛の種類
      • 特に現在注目されている神経障害性疼痛について
  4. 疼痛患者の視点から
    1. 疼痛患者の受診行動
    2. 選択する診療科の関与度
    3. 痛みに関する患者調査
  5. 疼痛治療薬
    1. 現在の薬剤の課題
    2. ペインマネージメントについて
      • 関与する診療科と痛みの理解度
      • チーム医療の必要性
  6. 疼痛治療におけるオピオイドの使い方と課題
    1. 医師の視点から
    2. 患者の視点から
  7. 疼痛治療薬の将来動向
    • 開発品を含めて
  8. 新製品の導入のためのマーケティングリサーチのポイント
    • 質疑応答

第2部.「疼痛薬開発の為の痛みの測定及び評価方」

(2017年1月24日 14:45~15:45)

慢性疼痛の評価は非常に難しい。したがって、様々なアプローチがある。それらを紹介する。

  1. はじめに
  2. 痛みの強さの測定法
    1. 主観的測定法
      • 視覚的評価スケール (visual analogue scale: VAS)
      • 数値的評価スケール (numerical rating scale: NRS)
      • 語句評価スケール (verbal rating scale: VRS )
      • 表情評価スケール (face rating scale: FRS)
      • 痛み緩和スケール (pain relief scale: PRS)
    2. 客観的測定法
      • 知覚・痛覚定量分析装置
  3. 痛みの質問票
    • Pain DETECT Questionnaire (PDQ)
    • Neuropathic Pain Symptom Inventory (NPSI)
    • Neuropathic Pain Scale (NPS)
    • マギル痛み質問票 (McGill Pain Questionnaire: MPQ)
    • Short-form McGill Pain Questionnaire (SF-MPQ)
    • Brief scale for psychiatric problems in orthopaedic patients (BS-POP)
    • Pain Disability Assessment Scale (PDAS)
    • Brief Pain Inventory (BPI)
    • Pain Catastrophizing Scale (PCS)
    • the Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)
    • 自己評価うつ尺度 (self-rating depression scale: SDS)
    • MOS 36-Item Short-Form Health Survey (SF-36)
    • Minnesota Multiphasic Personality Inventory (MMPI)
    • S-T 不安調査票 (state-trait anxiety inventory: STAI
  4. 痛みの電気生理学的検査
    1. 神経伝導検査
      • 運動神経伝導速度
      • 感覚神経伝導速度
    2. 筋電図検査
    3. 知覚電流閾値測定装置 (ニューロメータ)
  5. 痛みの機序を薬理学的に推定する方法
    • ドラッグチャレンジテスト
  6. 自律神経系テスト
    • サーモグラフィー
    • 定量的軸索反射性発汗試験 (QSART)
  7. 痛みの脳画像診断
    • fMRI
    • PET
    • 質疑応答

第3部. 「整形外科医の立場から求める疼痛治療薬の薬剤プロファイル」

(2017年1月24日 16:00~18:00)

 運動器慢性疼痛疾患の治療は、多くの薬剤が欧米にかなり遅れたが、昨年来承認されたことにより、一気に日本でも進んできた。
 演者は疼痛治療の基礎的な研究及び米国での留学経験から日本でも運動器慢性疼痛の治療体系が変化すると考えている。

  1. 年齢構成の変化と共に鎮痛剤のニーズは変わってきている。
  2. 様々な運動器疼痛疾患
    • 線維筋痛症
    • 変形性関節症
    • 難治性腰痛
    • 神経障害性疼痛
    • 外傷後疼痛
    • 機能性不随意運動
    • ワクチン後の痛み
    • 手術後の痛みなど医療行為や第三者行為による痛み
    • 賠償・補償と痛み
  3. 新しい疼痛の分類 ICD-10
    • 外傷後疼痛 など 新しく加わった分類
  4. 鎮痛補助薬しか無かった時代から、リリカ (プレガバリン) 、オピオイド (フェンタニール、トラマドールレペタンパッチ) など欧米で認可されている薬剤が認可された後の日本の治療の将来。
  5. 神経障害性疼痛と侵害受傷性疼痛の診断と治療
  6. 医療保険制度と疼痛治療。日本の制度と他国の制度の違い。
  7. リリカを使った実際の疼痛治療
  8. オピオイドを使う際の注意
    • 質疑応答

会場

タイム24ビル

18F 183研修室

東京都 江東区 青海2丁目4-32
タイム24ビルの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/16 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2024/4/16 体外診断薬の開発・事業化戦略と期待される要素技術 オンライン
2024/4/16 GMP文書および記録作成と手順書改訂時における具体的な品質照査 (レビュー) オンライン
2024/4/16 事例を交えて学ぶ共同研究契約・共同出願契約等に関するポイントと実践的対処方法 オンライン
2024/4/17 医薬原薬・ファインケミカル製品における連続生産プロセスの基礎とトラブル対策 オンライン
2024/4/17 EO滅菌バリデーションの留意点・リスク・課題およびFDAによる稼働停止措置と代替滅菌プログラムの動向 オンライン
2024/4/17 GMP監査と当局査察・無通告査察対応セミナー オンライン
2024/4/17 改正GMP省令で求められているGMP文書・記録の作成・管理のポイント オンライン
2024/4/17 アメリカにおける体外診断薬の事業戦略策定と参入のポイント オンライン
2024/4/17 薬物動態の基礎と活用 オンライン
2024/4/18 非臨床試験・CMC試験の信頼性確保/保証のポイント オンライン
2024/4/19 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/4/19 GMP査察の指摘事項をふまえたQA・バリデーションの考え方と対応/回答時の留意点 オンライン
2024/4/19 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2024/4/22 基礎から学ぶやさしいGMP超入門講座 オンライン
2024/4/22 リアルワールドデータ (RWD) を活用するための薬剤疫学基礎セミナー オンライン
2024/4/22 製造/ラボにおける監査証跡の具体的な運用方法・管理と効率的なレビュー手順 (どこまですべきか) オンライン
2024/4/22 改正GMPに対応した空調設備の管理とバリデーション オンライン
2024/4/22 安全性定期報告書等の作成にむけた安全性集積データの見方・評価と文章作成のコツ オンライン
2024/4/22 核酸医薬品の特許戦略 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策