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自動車超ハイテン材料技術の現状・課題と技術動向

自動車超ハイテン材料技術の現状・課題と技術動向

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年5月30日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 金属薄板の材料特性の評価方法
  • 降伏関数 (材料モデル) の基礎知識と成形シミュレーションに及ぼす影響への洞察力
  • 降伏関数のパラメータを決定するための高度な材料試験方法に関する基礎知識
  • 材料モデルの妥当性を評価するための成形試験方法
  • ハイテン成形解析に必要な材料モデルに関する知識
  • スプリングバックの要因分析手法
  • 伸びフランジ割れ判定手法
  • 超ハイテン材を適用するにあたっての課題と対応策

プログラム

第1部:自動車用高張力鋼板の現状と成形不具合の解析・評価

(2016年5月30日 10:30〜12:10)

  1. 基礎知識
    1. 単軸引張試験方法
      • 降伏応力
      • 加工硬化特性
    2. 材料の異方性 (r値)
    3. プレス成形における変形様式の分類
    4. 各変形様式における応力状態
    5. 降伏曲面と法線則
    6. 等方硬化と異方硬化
  2. 高度な材料試験方法
    1. 二軸引張試験による材料モデルの同定方法
    2. 二軸バルジ試験による材料モデルの同定方法
    3. 面内反転負荷試験によるバウシンガ効果およびSD効果の測定と定式
    4. 引張 – 圧縮組合せ応力試験方法
  3. 解析事例
    1. 穴広げのシミュレーション
    2. 異方硬化モデルによる590MPa級高張力鋼板の成形限界解析
    3. 曲げ曲げ戻し割れ予測手法
    4. 曲げ曲げ戻しFEM解析とスプリングバック検証実験
    • 質疑応答・名刺交換

第2部:超ハイテン材のプレス成形技術

~スプリングバック/伸びフランジ割れ予測の高精度化~

(2016年5月30日 13:00〜14:40)

 超ハイテン材の成形おける課題として、スプリングバックと伸びフランジを取りあげる。
 スプリングバックはCAEによる予測が非常に重要であり、予測精度の向上が求められている。本講座ではスプリングバックに及ぼす弾性異方性、塑性異方性、バウシンガー効果の影響を明らかにするとともに、各モデルがどのように構成されているか解説する。また、スプリングバック予測に及ぼす金型の変形の影響についても解析結果を示し、スプリングバックに及ぼす金型変形のメカニズムを解析する。また予測技術に加え、スプリングバックの対策技術も必要になっており、対策を考える上で助けとなるスプリングバック要因分析手法について解析する。
 近年、伸びフランジ割れは超ハイテン成形において大きな問題となってきており、正確な割れ判定が必要となってきている。近年JFEにおいて開発した伸びフランジ割れ予測手法について解説するとともに、予測事例を紹介する。

  1. 背景
    1. 自動車の軽量化と衝突安全性
    2. 高張力鋼板の自動車部品適用状況
    3. 高張力鋼板成形における課題
  2. ハイテン材のスプリングバック予測の高精度化
    1. スプリングバック予測の高精度方法
    2. 材料モデルの高精度化によるスプリングバック予測精度の向上
      1. 弾性異方性のモデル化
      2. 塑性異方性のモデル化
      3. バウシンガー効果のモデル化
      4. ハット成形品のスプリングバックに及ぼすに各材料モデルの影響
    3. 金型弾性考慮によるスプリングバック予測精度の向上
      1. ドロー成形におけるスプリングバック予測精度の問題
      2. ラボ金型弾性変形測定によるCAE精度の検証
      3. 金型弾性変形を考慮した成形解析手法
  3. スプリングバック要因分析手法による活用によるスプリングバック対策
    1. 見込みと応力コントロールによるスプリングバック制御の違い
    2. スプリングバック要因分析手法
    3. スプリングバック要因分析事例とスプリングバック対策
  4. ひずみ勾配によるハイテン材の伸びフランジ割れ予測の高精度化
    1. 伸びフランジ割れ予測の難しさ
    2. 成形方法の伸びフランジ割れに及ぼす影響
    3. ひずみ勾配による伸びフランジ割れ予測技術
    4. 伸びフランジ割れ予測事例
    • 質疑応答・名刺交換

第3部:自動車における超ハイテン材の適用動向と今後の展開

(2016年5月30日 14:50〜16:30)

 近年各地域、各国でCO2規制強化進められている。それに対応して、CO2削減の有効な手段である軽量化の一つとして、超ハイテン材の適用がある。
 本講演では、超ハイテンの有効性、適用動向、適用技術特にホットスタンプ材、冷間超ハイテン材の成形技術、接合技術等の適用技術について、さらに今後の展開として、材料開発動向などについて解説する。

  1. はじめに
  2. 軽量化技術について
    1. 軽量化手法・・・構造合理化、材料置換、工法によるもの
    2. 軽量化とコスト
  3. 超ハイテンの有効性
  4. 適用の考え方
  5. ハイテン材適用の変遷
  6. 最近の適用動向
    1. 欧州
    2. 北米
    3. 国内
  7. 適用技術
    1. ホットスタンプ材適用技術
      • TWB (テーラードウエルドブランク)
      • TRB (テーラードロールブランク)
      • 通電加熱
      • インダイレクト成形
      • 接合 (ソフトフランジ化)
    2. 冷間超ハイテン材適用技術
      • 成形技術
      • 接合技術 (スポット溶接)
  8. 今後の展開
    1. 材料開発動向
    2. 適用の可能性
  9. まとめ
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 桑原 利彦
    東京農工大学 大学院 工学研究院 先端機械システム部門
    教授
  • 石渡 亮伸
    JFEスチール 株式会社 薄板加工技術研究部
    主任研究員
  • 千葉 晃司
    東京理科大学
    非常勤講師

会場

大田区産業プラザ PiO

1F A+B会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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