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自動車の排熱回収、利用技術と発電システムの開発

自動車の排熱回収、利用技術と発電システムの開発

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、熱電発電、ランキンサイクル、化学蓄熱、ヒートポンプ、排ガス発電など排熱をエネルギーへ変換する最新技術と実車搭載へ向けた課題、開発の方向性を解説いたします。

開催日

  • 2016年3月15日(火) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 排熱をエネルギーへ変換する技術に関連する技術者、開発者
    • 熱電発電
    • ランキンサイクル
    • 化学蓄熱
    • ヒートポンプ
    • 排ガス発電など
  • 排熱利用発電に関連する技術者、開発者、企画担当者
    • 自動車
    • 工場、プラント 等
  • 排熱利用で課題を抱えている方

プログラム

1. 熱電発電、ランキンサイクルによる自動車の排熱回収、利用技術とその評価

(2016年3月15日 10:00〜11:30)

 地球規模の二酸化炭素排出量削減が求められている中で、特に熱を利用して動力等を得るものではその熱効率の向上策の一つとして、排出される熱を回収する技術があり、自動車用熱機関ではその熱効率が30%前後であることから排熱回収の可能性が注目されている。
 BMWでは、ランキンサイクルシステムおよび熱電発電システムについて実車評価を行い、実用性の検討や研究の方向性を明らかにしてきた。

  1. 自動車から発生する廃熱
  2. これまでの研究
    1. 発電所や船舶で使用されている廃熱回収システム
    2. 自動車の廃熱と利用システム研究動向
  3. BMWのランキンサイクル研究
    1. 第一世代ランキンシステム
      1. 低温 (LT) ループ
      2. 高温 (HT) ループ
      3. システムの評価
    2. 第二世代ランキンシステム
      1. システムの基本構成
      2. 運転状態
      3. システムの評価
  4. BMWの熱発電研究
    1. 熱発電システム研究
    2. 熱発電システム評価車両
    3. より幅広い熱発電利用研究
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

2. 自動車の排熱回収技術の最新動向と有効利用に向けた課題

(2016年3月15日 12:10〜13:40)

 ガソリンエンジンの効率は最大でも40%であり、大半が使われていない。燃費のさらなる改善、つまり排出CO2量の低減には、無駄に捨てている排熱を利用することが考えられる。にもかかわらず、排熱の利用はあまり進んでいない。本講座では、種々の熱マネジメント技術の紹介だけではなく、各技術の課題についても解説する。

  1. 地球環境からの要請
    1. 地球温暖化
    2. 資源枯渇
    3. 原発停止と一次エネルギ
  2. 次世代車両の駆動源
    1. ダウンサイジング・ターボ車
    2. クリーンディーゼルエンジン車
    3. ハイブリッド自動車
    4. プラグインハイブリッド自動車
    5. 燃料電池自動車
    6. 電気自動車の課題
    7. ガソリン車と電気自動車のCO2排出量比較
  3. アイドルストップ対応車の空調
  4. 車両の熱マネジメント
    1. 蓄冷および蓄熱システム
    2. 新しい冷凍サイクル
    3. 種々の排熱回収システム (ランキンサイクル、熱電素子、排気熱回収)
  5. エアコンの改善
    1. 空調シート
    2. 内部熱交換器
    3. 換気熱回収
    4. デシカント空調
    • 質疑応答

3. 化学蓄熱・ヒートポンプ技術による自動車排熱の利用技術

(2016年3月15日 13:50〜15:20)

 電力を貯蔵するように、熱 (特に排熱) を効果的に貯蔵し、必要な時間・場所で、必要な温度や速度で熱を供給するヒートマネージメント技術は、更なる低燃費化が必要とされる2020年以降では重要な技術となると思います。本講義では、継続的に研究開発が続けられ、近年進化してきた化学蓄熱・ヒートポンプの開発実情や開発の要点を講述します。

  1. 自動車を含むヒートマネージメントに関わる技術的要請の外観
  2. 化学蓄熱・ヒートポンプの作動理論
    1. 化学蓄熱・化学ヒートポンプの種類と特徴
    2. 化学蓄熱・化学ヒートポンプの動作原理
    3. 吸着を用いる蓄熱・ヒートポンプ
  3. 国内外の開発動向
  4. 適用温度域と作動物質の選択
    1. 100℃未満を対象とする作動物質
    2. 100~200℃を対象とする作動物質
  5. 作動物質・熱媒体の物性と装置設計の要点
    1. 物質移動から見た装置構成の考え方
    2. 熱移動から見た装置構成の考え方
  6. 化学蓄熱・化学ヒートポンプ研究の実例
    1. 水系蓄熱・化学ヒートポンプ
    2. 非水系蓄熱・化学ヒートポンプ
  7. 化学蓄熱・化学ヒートポンプの耐久性
  8. 化学蓄熱・ヒートポンプのシミュレーションと装置設計への応用
  9. 化学蓄熱・ヒートポンプの自動車用途への応用における課題
  10. まとめ
    • 質疑応答

4. 排ガス・排熱を利用した発電システムの開発と車両への応用

(2016年3月15日 15:30〜17:00)

 固体酸化物型燃料電池の新たな利用方法として移動体、モビリティの廃熱と排ガス中の未利用燃料を利用した発電システムを開発した。将来モビリティの予想を交えることにより、本発電システムのビジネスモデルとしての位置づけを明確にするとともに、最新の結果、新たな市場、システム適用の可能性について発表する。

  1. 将来モビリティ
    1. モビリティに求められるCO2削減について
    2. 将来モビリティの棲み分けについて
  2. 環境技術への取り組み
    1. 環境商品への取り組み全体像について
    2. 熱、ガス、水のエネルギー化取り組みについて
    3. 事例 (水素利用研究)
  3. 排ガス・排熱シナジー発電について
    1. 原理と特徴
    2. 開発のポイント
    3. シナジー発電のメリット
  4. 発電試験詳細
    1. 単室型SOFC発電について
    2. 排ガス利用発電詳細
    3. 排ガス利用率、浄化について
  5. 課題と今後の展開
    1. 課題
    2. 改善と最新の結果について
    • 質疑応答

講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
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