技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品GDP入門

要点をわかりやすく学ぶ

医薬品GDP入門

~具体的な手順書サンプルによる医薬品配送における品質保証とリスク管理方法~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年9月11日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • GDPが必要となった理由
  • 各国の医薬品流通事情の違いとGDPについて
  • PIC/Sも採用したGDPガイド
  • 医薬品倉庫における品質管理
  • 輸送業者における品質保証とリスク管理
  • リスク分析手法の具体的実施方法

プログラム

 患者の安全性を守るといった趣旨からは、医薬品の製造管理や品質管理 (つまりGMP) のみではなく、医薬品の流通における品質管理やリスク管理にも留意しなければなりません。本邦においては、医薬品の流通は卸企業により、その品質および品質保証は堅固に担保されています。医薬品は、製薬企業で生産されたままの品質で患者に届ける必要があります。したがって、医薬品の流通においては、温度、湿度のみではなく、場合によっては振動や光の影響なども考慮しなければなりません。医薬品の輸出入においては、航空機の遅延なども想定し、十分なモニタリング時間を設定しなければなりません。また赤道を越えて輸送する場合は、季節が反転するなど、急激な温度の変化などにも留意する必要があります。今後は、輸送に使用するコンテナの適格性評価や、輸送のベリフィケーションなどが求められます。また配送業者に対する教育訓練や、契約内容の充実も要検討項目です。製薬企業における、自動倉庫の信頼性に関しても、適切にバリデーション (またはベリフィケーション) しておかなければなりません。
 また、日本国内においては、医薬品の流通過程では、偽薬が入り込む余地はほとんどありませんが、諸外国では、医薬品の輸送中にトラックごと盗まれたり、流通経路において偽薬が混じることがあります。米国では再包装業者があり、EUにおいては非承認輸入業者があります。いずれも偽薬の入り込む余地があります。また、最近はインターネットによる個人輸入などによる偽薬被害事件が発生しています。
 EUでは、1990年初頭からGDP (Good Distribution Practice:実践流通規範) ガイドが発行され、2013年3⽉に⼤幅に改定されました。また、PIC/Sにおいても、EUのGDPガイドをベースに、2014年6月1日付でGDPガイドを発効させました。GDPガイドは、製造業者で⽣産された医薬品が、⽣産されたときの品質を維持したまま患者まで届けられることを保証し、また盗難や偽薬混入を防止するための基準です。EUのGDPガイドはEU圏内では拘束力を持ちますが、PIC/SのGDPガイドは、拘束力をもっていません。これは、各国で医薬品配送の事情が大きく異なるためです。一方で、サプライチェーンがグローバル化する中、原薬の輸入に関してもリスクを管理する必要があります。2008年にはヘパリンナトリウムの偽薬混入事件により、米国で81名もの患者が亡くなるという事件が発生しました。
 GDPは出発原料から、製造業者における製剤を経て、最終的に患者に届くまでのサプライチェーン全般に適⽤しなければなりません。PIC/S GMP Annex 15 「適格性評価とバリデーション」は、2015年10月1日から改定版が施行されます。 (EU GMP Annex 15も同日施行) Annex 15においては、輸送のベリフィケーションと包装バリデーションが組み込まれました。バリデーションとベリフィケーションとでは、何が違うのでしょうか。
 本セミナーでは、GDPに関する最新動向と、PIC/S GDPガイドを初心者にもわかりやすく解説いたします。また、各種手順書のサンプルを配布し、具体的な対応方法を解説いたします。

  1. GDP入門
    1. GDPとは
    2. なぜGDPが必要なのか?
    3. 医薬品配送におけるリスク
    4. 医薬品配送中の品質管理・品質保証
    5. 日米欧における医薬品配送の違い
    6. 偽薬対策
    7. WHO GDPガイドライン
    8. 日本医薬品卸売業連合会自主基準 (JGSP)
    9. 原薬輸入のリスク管理
  2. 医薬品品質システムとGDP
    1. そもそもGMPは製造基準
    2. GDPとGMPの関係
    3. 品質管理、品質保証とリスクマネジメント
    4. ICH-Q10とGDP
    5. GMPのみでは品質システムは完成しない
    6. GQP省令とGDP
  3. PIC/S GMP Annex 15 「適格性評価とバリデーション」の改定
    1. 適格性評価とは
    2. ベリフィケーションとは
    3. バリデーションとは
    4. ベリフィケーションとバリデーションの違い
    5. 輸送ベリフィケーション
    6. 包装バリデーション
  4. GDPの留意点
    1. 配送業者の選定、契約、教育訓練、定期監査
    2. コンテナの適格性評価方法
    3. 包装のバリデーション方法
    4. 輸送のベリフィケーション方法
    5. リスク分析手法入門
    6. 自動倉庫のバリデーションについて
    7. 具体的な手順書解説
  5. EU GDPガイドQ&A集解説
  6. PIC/S GDPガイド逐条解説

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

ゆうぽうと

5F くれない東

東京都 品川区 西五反田8-4-13
ゆうぽうとの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/27 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/1/27 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/27 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Aコース: 製造・品質試験/分析編) オンライン
2025/1/27 希少疾患治療薬開発にむけた治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2025/1/27 インドネシアにおけるハラール認証BPJPHをふまえた医薬品・医療機器開発等の留意点とポイント オンライン
2025/1/27 薬機法の実務を考慮した医薬品特許戦略の新たな視点 オンライン
2025/1/28 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/28 分析法バリデーション超入門講座 オンライン
2025/1/28 薬価算定の基礎と希望薬価取得ノウハウ オンライン
2025/1/28 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/1/28 高薬理活性物質を扱うマルチパーパス設備での洗浄評価基準と洗浄管理の留意点 オンライン
2025/1/29 製造管理/品質保証担当者の質を高めるための教育訓練 オンライン
2025/1/29 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン
2025/1/29 日米欧主要国の医療・薬価制度の概要と価格戦略のポイント オンライン
2025/1/29 細胞培養 超入門講座 オンライン
2025/1/29 再生医療等製造施設におけるGCTP (製造管理・品質管理) 対応のポイントと査察対応 オンライン
2025/1/29 凍結乾燥製剤の基礎、スケールアップ技術とバリデーション実施のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -