技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自動車軽量化に向けた樹脂材料セミナー

2日間コース

自動車軽量化に向けた樹脂材料セミナー

~樹脂材料を用いた自動車軽量化はどこまで進展しているのか~
東京都 開催 会場 開催

自動車における高機能樹脂材料の開発動向・適応現状及び今後の展望と自動車における炭素繊維強化樹脂 (CFRP) 利用の 現状と今後の展望のセミナーをセットにした特別コース

概要

本コースは、自動車における高機能樹脂材料の開発動向・適応現状及び今後の展望と自動車における炭素繊維強化樹脂 (CFRP) 利用の 現状と今後の展望のセミナーをセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
2テーマ 通常受講料 : 102,600円(税込) → 2コース申込 割引受講料 92,340円(税込)

開催日

  • 2015年5月27日(水) 10時30分 17時00分
  • 2015年5月28日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 最近の自動車に求められている諸性能、特性とそれに対応したプラスチック材料の開発及び採用事例
  • フェノール樹脂成形材料の特徴
  • 自動車部品への適応事例
  • GF強化ポリアミド樹脂の強度・剛性の設計、発泡、熱老化性
  • 熱可塑性スーパーエンプラであるPEEKを用いた各種工法による最先端加工及び用途
  • 自動車におけるCFRP利用の現状と展望
  • RTM工法を中心としたCFRP成形技術動向
  • CFRP部材の量産を可能にするPCMの特徴

プログラム

第1部 自動車メーカーからみたプラスチック材料への要求と期待

(2015年5月27日 10:30〜12:00)

 自動車の軽量化は、特に大幅なCO2排出量削減の重要な手段として取り組まれている。従来は特にコスト面で鉄鋼材料に及ばず、プラスチック材料の採用は部分的なものにとどまっていたが、近年はより大幅な軽量化が求められてきており、大型部品、車体外板、車体、エンジンや高強度部材にもプラスチック材料が採用されるようになり、プラスチック材料を前提とした設計やその長所を活用した使い方が広がりを見せている。

  1. 自動車を取り巻く社会環境
    1. 自動車に求められているさまざまな機能や性能
    2. 次世代自動車の開発
    3. BMWの材料研究
  2. 自動車の軽量化とプラスチック材料
    1. 軽量化の必要性とその問題点
    2. 自動車へのプラスチック材料の適用事例
  3. 電気自動車とプラスチック材料
    1. 次世代自動車としての電気自動車の位置づけ
    2. 電気自動車の開発とその課題
    3. BMWのCFRP車体を用いた電気自動車とその製造プロセスの開発
  4. 車体外板へのプラスチック材料適用
    1. 車体外板に求められる特性
    2. 塗装およびその代替表面
    3. 今後求められる機能や性能
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 フェノール樹脂成形材料の自動車部品への適用事例と今後の展開

(2015年5月27日 12:40〜14:00)

 自動車の燃費向上や規制の強化に伴う軽量化ニーズに対して、フェノール樹脂成形材料が使用されている背景をフェノール樹脂成形材料の特徴から説明し、これまでの適用事例をご紹介。また、将来の展開について、材料開発・成形加工技術の視点からと部品開発の視点から、最近の動向を紹介する。

  1. 自動車の燃費規制について
  2. フェノール樹脂・成形材料とは?
    1. フェノール樹脂の特徴
    2. フェノール樹脂成形材料の特徴
    3. フェノール樹脂成形材料の成形方式
    4. フェノール樹脂成形材料の寸法公差
  3. フェノール樹脂樹脂成形材料の自動車部品への適用事例
  4. 今後の展開 (材料と成形加工技術)
    1. 長繊維フェノール樹脂成形材料について
    2. 摺動性フェノール樹脂成形材料について
    3. 超・速硬化フェノール樹脂成形材料について
    4. 異種材接合技術
    5. 成形加工技術
  5. 今後の展開 (部品開発)
    1. キャリパーブレーキ部品への展開について
    2. エンジン部品への展開について
  6. 纏め
    • 質疑応答

第3部 軽量化を目指した高機能性ポリアミド樹脂の開発状況

(2015年5月27日 14:10〜15:30)

 金属代替を主旨とした材料開発による自動車の軽量化へ貢献に関して、 弊社の樹脂の開発コンセプト・状況をメインに説明させて頂きます。

  1. 東洋紡エンプラ技術総括部のご紹介
  2. 弊社のポリアミド樹脂の採用事例
  3. 開発コンセプト例
  4. 強度・剛性の設計による金属代替 GLAMIDE JF-30G
    1. GF強化樹脂のための強度・剛性の設計
    2. 採用事例 (軽量化への貢献)
  5. 発泡成形に適した機能設計による軽量化 GLAMIDE TY-151MCB・TY-155TNH
    1. 発泡に適した樹脂の機能性設計
    2. 採用事例 (軽量化への貢献)
  6. 耐熱性の機能設計による金属代替 GLAMIDE HRシリーズ
    1. 耐熱性向上のための機能性設計
    2. 機能性紹介
    • 質疑応答

第4部 PEEK樹脂の特徴、設計、自動車部品への応用とその可能性

(2015年5月27日 15:40〜17:00)

 金属代替の候補材として注目されているPEEKの特徴、事例を紹介させていただくことにより、自動車業界における開発を促進、サポートさせていただく。

  1. ダイセル・エボニックのご紹介
  2. PEEKポリマーの特徴
  3. PEEK材を用いた各種開発材料
  4. 代表的加工方法
  5. PEEK材を用いた各分野における採用・検討例
    (電子電機、半導体、緒工業、医療)
  6. PEEK材を用いた自動車分野における採用・検討例 (国内外)
  7. その他
    • 質疑応答

2015年5月28日「自動車における炭素繊維強化樹脂 (CFRP) 利用の 現状と今後の展望」

第1部 自動車におけるCFRP利用の現状と展望

(2015年5月28日 10:30〜11:50)

 地球環境対策などの観点からも自動車の軽量化は重要。そうした中、自動車においても軽量高強度材料である炭素繊維強化樹脂 (CFRP) が注目されている。本講では、その自動車CFRP化の現状と展望を、いろいろな角度から議論してみたい。

  1. CFRPとは
    1. CF (炭素繊維) の特徴
    2. P (樹脂) の特徴
    3. CFRP (炭素繊維強化樹脂) の特徴
  2. 自動車へのCFRPの適用の現状、研究開発の動向と展望
    1. CFRPの現状開発例 (自動車以外)
    2. 自動車用CFRP開発例
      1. 使用量 (構成材料比較)
      2. 用途と特徴
      3. トヨタの開発例
      4. 欧州の最近の開発例
    3. 採用目的とその変化
  3. 自動車とCFRP、今後の課題、将来展望
    1. ポピュラー化の必要性
    2. 技術開発
      1. 現状技術の定着、継続、改良
      2. 更なる量産化技術開発への挑戦
        1. (ライフサイクルアセスメント) 改善技術 ⅰ.熱可塑CFRP ⅱ.リサイクル ⅲ.バイオFRP (BFRP) Ⅳ.ムリ無駄むらのない設計、工法
    3. 産官学 (民) の連携
    • 質疑応答

第2部 RTM工法を中心としたCFRP成形技術動向と今後の展開

(2015年5月28日 11:50〜12:50)

 代表的なCFRP成形法としてAC (オートクレーブ) があるが、これとは別に自動車の量産性を考慮した成形法が開発されている。大別してプレス方式とキャスティング方式があるが、ここでは、キャスティング方式の代表格であるRTM (Resin Transfer Molding) の技術動向や搭載例、また今後の見通し等について議論したい。

  1. 自動車用CFRP成形法の歴史
    1. AC成形と課題
    2. 脱AC成形への挑戦
      1. プレス方式 (SMC) の研究
      2. キャスティング方式 (RTM) の研究
  2. 自動車用CFRP成形法の現状とRTM
    1. 最近の自動車に搭載されたCFRP成形法
      1. レクサスLFA (C-SMC,RTM)
      2. BMW i3 (HP-RTM)
      3. 外板 (PCM,HP-RTM)
    2. RTMの変化
      1. 成形サイクル
      2. シミュレーション技術
  3. 今後のRTM
    1. RTMの特徴とニーズ
    2. RTMの改良
      1. 更なる成形サイクル短縮
      2. 大型成形
      3. マルチマテリアル
      4. 高靱性化
    • 質疑応答

第3部 CFRP部材の量産を可能にするPCM (Prepreg Compression Molding) 、CF-SMCの特長と適用例

(2015年5月28日 13:40〜14:50)

 近年、自動車部材のような、より生産量の多い大型の産業用途部材に炭素繊維複合材料 (CFRP) を適用するニーズが出てきているが、従来のCFRPの成形プロセス、それに用いる中間基材では、目的とするレベルの量産性が得られない。
 昨今、開発が進められているRTM (Resin Tranfer Molding) 法も有用なプロセスであるが、プリプレグのプレス成形をベースに開発されたPCM (Prepreg Compression Molding) 、またさらに成形性に優れるCF-SMCはRTMとは異なる有用性があり、今後、広く普及していく可能性がある。今回はこれらの技術について紹介する。

  1. 炭素繊維市場
    1. 炭素繊維市場の近年の動向と今後の展開
    2. PAN系炭素繊維とCFとピッチ系炭素繊維の特長
  2. 自動車CFRP量産プロセスの開発状況
    1. 各種CFRP成形プロセスの特長
    2. 自動車用CFRP部材への適用性
  3. PCM (Prepreg Compression Molding)
    1. PCMの特長
    2. PCMプロセス概要
    3. PCM用中間基材;プレス成形用速硬化プリプレグ
    4. プリフォームプロセス
    5. プレス成形プロセス
    6. 粒子コアPCMによる中空構造の成形
    7. 部材への適用例
  4. CF-SMC (Sheet Molding Compound)
    1. CF-SMCの特長
    2. CF-SMC成形プロセス概要
    3. PCM / SMCのハイブリッド成形
    4. 部材への適用例
  5. まとめと今後の展望
    • 質疑応答

第4部 熱可塑性炭素繊維複合材料 (CFRTP) プレス成形によるトランスバースメンバーの開発

(2015年5月28日 15:00〜16:30)

 広島県では、2009年度からプロジェクト研究として熱可塑性炭素繊維複合材料 (CFRTP) のプレス成形に関する技術開発に取り組んできました。その中で得られた知見を基に自動車用部品の適用事例として、株式会社ワイテックと共同でトランスバースメンバーの開発・試作を行い、性能評価を行いました。CFRPは強い異方性を持つため、製品開発にはCAEの活用が必須となります。その具体事例として、トランスバースメンバーの設計、試作、評価をご紹介いたします。

  1. はじめに
    1. 背景・開発動向
    2. CFRPの特徴
  2. CFRP製品の解析
    1. 弾性係数の取得方法
    2. 非線形を有する直交異方性
    3. 解析のチューニング
  3. CFRTPのプレス成形
    1. 成形プロセス
    2. プレス成形による繊維の動き
    3. コールドプレスとホットプレス
    4. 成形品への成形条件 (金型温度,プレス圧力) の影響
  4. CFRTPのプレス成形シミュレーション
    1. 成形シミュレーション導入の目的
    2. 解析パラメータ (材料物性) の同定
    3. 解析事例
    4. 構造解析との連携
  5. トランスバースメンバーの開発・試作
    1. トランスバースメンバーとは
    2. 設計方針と積層構成
    3. 試作
    4. 性能評価
    5. 実車走行試験
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 山根 健
    山根オフィス
    代表
  • 小泉 浩二​​
    住友ベークライト 株式会社 HPP技術開発研究所 研究開発第一プロジェクト
    プロジェクトリーダー
  • 吉村 信宏
    東洋紡 株式会社 総合研究所 エンプラ事業総括部 エンプラ技術センター
  • 澤田 克己
    ダイセル・エボニック 株式会社 新事業開発部
    シニアマネージャー
  • 影山 裕史
    金沢工業大学 大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻
    教授
  • 秋山 浩一
    三菱レイヨン 株式会社 複合材料開発センター
    主席研究員
  • 松永 尚徳
    広島県立総合技術研究所 西部工業技術センター 炭素繊維プロジェクトチーム
    副主任研究員

会場

ゆうぽうと
東京都 品川区 西五反田8-4-13
ゆうぽうとの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 85,500円 (税別) / 92,340円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 85,500円(税別) / 92,340円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

割引対象セミナー

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/20 次世代バイオプラスチックの開発最前線 オンライン
2024/12/20 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/20 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 東京都 会場
2024/12/23 プラスチックリサイクル技術の現状・課題・最新動向 オンライン
2024/12/23 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン
2024/12/24 自動車リサイクルの日本および世界の現状と今後のリサイクル戦略 オンライン
2024/12/25 プラスチック廃棄、海洋汚染防止、再生プラスチック、PFAS問題に関する国内外規格規制の動向と対応 オンライン
2025/1/7 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2025/1/8 車載半導体の基礎体系から開発環境・設計技術・量産品質確保の注意点 オンライン
2025/1/10 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/16 自動車の騒音・振動の低減技術と予測・対策手法 オンライン
2025/1/20 化学反応型樹脂の硬化率・硬化挙動の測定・評価法 オンライン
2025/1/21 自動車用を中心とした半導体技術の現状・最新動向と今後の展望 オンライン
2025/1/21 UV硬化の基礎と硬化不良対策および影部の硬化 東京都 会場
2025/1/21 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/22 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/27 増加する廃棄CFRP/CFRTPにおけるリサイクルの課題と炭素繊維回収の最先端およびRCF活用法と産業確立への指針 オンライン
2025/1/27 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/28 車載用プラスチック材料や成形法の基礎から最新活用法まで オンライン
2025/1/29 カーボン材料の分散制御技術と評価法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/6/30 自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術
2022/6/28 GFRP & CFRPのリサイクル技術の動向・課題と回収材の用途開発
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価