技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品製造における品質リスクマネジメント

医薬品製造における品質リスクマネジメント

~品質リスクの項目 / 具体例と問題が発生した際の具体的対応~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、医薬品製造において品質リスク、発生した際の対応、軽減策、教育/訓練について、事例を紹介しながら解説いたします。

開催日

  • 2014年4月23日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品の品質保証・品質改善担当者、管理者

修得知識

  • 品質リスクが会社に与える影響 (他社事例より)
  • 医薬品製造における品質リスク
  • 具体的な品質リスク
  • 品質リスクを軽減させる方法
  • “人が創る品質”、人を生かす大切さ

プログラム

 品質リスクマネジメントは、品質に携わる人々にとって自らの問題であり、会社の基礎を支える重要な仕事でもあります。日本製品=品質が良いと言う時代でしたが、昨今は品質問題が事件・事故となり、大きな会社でも品質のために膨大なコストが発生したり、倒産あるいは規模縮小、事業売却に至っているケースもあります。
 医薬品会社の品質管理/品質保証に30年携わって来た経験、知識から、医薬品製造における品質リスクマネジメントについて、具体的な事例を紹介しながら一緒に考えます。一方的な説明だけでなく、参加者の方からご質問や困っていることなどを伺い、それについてもできるかぎり、講師の体験から紹介します。

  1. 品質リスク
    1. ICHシリーズ
      1. CH9,10,11の中の9
      2. ICH9
        • 科学的に基づいて品質リスクを評価する
        • 患者様の安全を前提に品質課題を判断する
    2. 医薬品製造における具体的な品質リスク
      1. 健康被害を起こす。
      2. 製品回収を起こす (製品苦情が増える) 。
      3. 欠品を起こす。
      4. GMP適合性調査で期日までに適合せず承認が下りないまたは承認が遅れる。
      5. 製造コストを高める。
      6. 会社の信頼を損ねる。
    3. 品質保証の仕組み
      1. 製造所 (GMP)
        • 文書システム
        • 責任者体制
        • 人 (教育、訓練)
        • モニター機能
        • 是正/予防の仕組み
      2. 製造販売業 (GQP)
        • 文書システム
        • 原薬/製剤委託品管理
        • 変更管理 (一変申請/軽微変更届)
        • 法定表示確認システム
    4. 製剤設計/導入品の評価
      1. 製剤設計/導入品への関与
      2. 安定性試験結果の評価 (特に製品回収の多い設計品質)
      3. 溶出試験
      4. 注射剤の不溶性異物/不溶性微粒子試験
    5. 申請前
      1. 申請資料への関与
        • 外国製造所認定
        • GMP適合性調査申請
      2. GMP監査
      3. 安定供給の確認
    6. 申請後
      1. 文書整備
        • 取り決め事項
        • 品質保証書
      2. 安定製造/品質確認
        • 製造の立ち合い
        • 品質問題の把握
  2. 品質リスクの項目/具体例の紹介
    1. 品質のよくないものが出荷される/製品苦情として来る。
      1. 逸脱/OOSの対応が適切でない。
      2. 年次安定性試験で規格に適合しない。
      3. 製品苦情で回収対象となる苦情が来る。
        • 異物 (毛髪/虫) 対策
      4. 法定表示違反
        • 表示ミスを最小限に
    2. レギュレーションに適合していない。
      1. 製造販売承認書の記載事項から逸脱する。
      2. 変更管理が適切でなく、製造販売承認書に反映されない。
      3. 原薬/委託先管理が適切でなく、製造販売承認書に反映されない。
    3. 査察 (GMP適合性調査含む) に適合しない。
      1. 新製品申請時のGMP適合性調査に期日まで適合しないため、新製品の承認が遅れる。
      2. 定期あるいは一変時のGMP適合性調査で問題点が見つかり製造に影響する。
      3. 外部の査察での不備が、自社にも影響する。
  3. 品質問題が発生した時の具体的な対応
    1. 外部からの品質問題の指摘
      1. 製品苦情 (クレーマーへの対応含む)
        • 孟子の母から学ぶ
      2. 収去
      3. 査察
      4. 他社製造所での品質問題の影響
      5. MFのクローズド・パートの不備の影響
    2. 内部からの品質問題の発見
      1. 逸脱 (他のロット/製品への広がり)
      2. 製造販売承認書の齟齬
  4. 教育/訓練
    1. GMPの順守
      1. ミスと違反の違い
      2. ミスの原因分類
    2. 上乗せ基準
      1. 製造で品質を造り込む
      2. 製造ラインの設計思想
    3. 人の能力/意欲を品質保証に生かす
      1. 割れ窓理論
      2. ハインリッヒの法則
      3. 品質KYT
      4. 人の感性が品質を救う
      5. 感性を養うためには
  5. 最後に – 人が創る品質 –
    1. 女性社員の感性が工場を救った事例
      • 日本電気 熊本工場の不良率低減
    2. 一人ひとりが品質保証の大切な役割を担う
      • 映画「動脈列島」より
    3. 品質を高めるには人の質を高める
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/28 医薬品マーケティング・市場予測 オンライン
2025/2/28 具体的データ事例を用いた安定性試験の統計解析と開発段階に応じた規格設定 オンライン
2025/2/28 Excelスプレッドシートの作成、バリデーション、運用管理のポイント オンライン
2025/2/28 FDA/EMAの早期審査・早期承認制度の課題と対応 東京都 会場・オンライン
2025/2/28 データインテグリティの重要性とGMP文書への落とし込み方 オンライン
2025/2/28 アクティブターゲティング型DDSの現状と展望 オンライン
2025/3/3 PIC/S GMP Annex I 改定セミナー オンライン
2025/3/4 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Dコース:CMC申請・薬事デザイン編) オンライン
2025/3/4 PMDAから高評価が得られるメディカルライティング中級講座 オンライン
2025/3/4 ペプチド医薬品原薬の製造プロセス開発 オンライン
2025/3/5 一変申請・軽微変更の具体的理解と齟齬発見時の対応 オンライン
2025/3/5 (薬物) 国内治験と国際共同治験のモニタリング業務の差異と実務対応力の習得 オンライン
2025/3/5 無菌製剤・再生医療等製品の工場における査察対応とGMP改善業務 オンライン
2025/3/7 初任者のためのQA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2025/3/7 リスク分析をした洗浄バリデーションの実施方法と残留許容限度値の設定 オンライン
2025/3/7 PMDA審査官から高評価が得られる非臨床領域のメディカルライティング オンライン
2025/3/7 マイクロバイオームの実用化にむけた課題と現状 オンライン
2025/3/10 GMPにおける (製造・試験) 外部委託業者管理・監査の留意点とチェック項目 オンライン
2025/3/12 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2025/3/12 データインテグリティの重要性とGMP文書への落とし込み方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/9/4 食と健康の高安全化
2012/5/10 文書管理システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/5/10 文書管理システム 技術開発実態分析調査報告書
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書