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医薬品原薬・中間体における光学活性体製造技術と工業化導入

医薬品原薬・中間体における光学活性体製造技術と工業化導入

~キラルテクノロジー工業化と実用化が期待される不斉合成、キラル化合物生産~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、原薬・中間体製造におけるスケールアップ・工業化および品質管理の観点から、特に有機化合物の結晶化・晶析技術を取り上げ、不純物 (エナンチオマー) の取扱いや光学純度を高める精製方法などを解説いたします。

開催日

  • 2012年9月27日(木) 10時15分 16時40分

受講対象者

  • 医薬品の開発・製造に関連する技術者、研究者
    • 光学活性医薬品
    • キラルプロセスなど

プログラム

第1部 『光学活性医薬品開発における品質管理と工業化の留意点とポイント』

(2012年9月27日 10:15〜12:30)

 新薬として開発される低分子医薬品の大半が光学活性化合物になってきている。これに伴って光学活性化合物を実用的規模でいかに速く、低コストで効率よく、安全かつ高品質で環境にやさしくつくるかという、キラルプロセス化学技術の必要性・重要性が医薬品業界で高まってきている。
 本セミナーでは、最近の医薬品開発の現状と医薬品産業の動向、光学活性医薬品の開発状況、光学活性化合物の製造法 (キラルテクノロジー) などを詳しく紹介する。さらに原薬・中間体製造におけるスケールアップ・工業化および品質管理の観点から特に有機化合物の結晶化・晶析技術を取り上げ、不純物 (エナンチオマー) の取扱いや光学純度を高める精製方法なども紹介する。
 加えて、40年間の実務経験を踏まえ、キラルテクノロジーの歴史を振り返りながら、キラル技術の工業化の導入ポイントや留意点、さらにキラルテクノロジーの将来展望も述べる。

  1. 最近の医薬品開発状況と薬業界
    • 近代創薬と医薬品開発技術
    • 医薬品産業の特徴と特殊性
    • 医薬品産業の現状と将来像
    • 世界及び日本の大手製薬企業の売り上げと再編
    • 世界の大型低分子医薬品と2010年問題
    • ゲノム創薬
    • アンメットメディカル医薬品
    • 薬業界の今後の課題と展望など
  2. 最近の光学活性医薬品の開発状況
    • 1980〜2010 光学活性医薬品開発状況、治験分野別 (光学活性) 新薬開発状況
    • 治療満足度別にみた新薬の承認状況と新薬の開発状況
    • キラル医薬品の開発経緯とラセミ医薬品の取り扱い規制
    • 光学活性化合物の製造技術と現状など
  3. メガファーマの (キラル) プロセス化学状況
    • ファイザー・GSK・アストラゼネカ社などの事例と最近の動向
  4. 医薬開発過程での光学活性原薬の製造技術とその活用状況
    • 創薬プロセスと特許期間
    • 創薬プロセスとキラルテクノロジー
  5. キラルテクノロジーの実践例と工業化のポイントと留意点
    • 天然物質の分離法
    • クロマト分割法
    • 優先晶析分割法
    • ジアステレオマー分割法
    • 酵素分割法
    • キラルプール法
    • 不斉合成法
    • 発酵法
    • モノクロナール抗体作製等
  6. 医薬品化合物の結晶化・晶析による分離・分割技術と品質管理
    • 医薬原薬
    • 中間体製造のスケールアップ
    • 結晶化と晶析技術
    • 光学活性原薬中間体の品質管理
    • 光学異性体の分析法
    • 光学純度測定法
    • 不純物の工程管理
    • 不純物エナンチオマーの取扱いと除去方法
    • 光学活性化合物の光学精製技術など
  7. パストゥールの3大発見とアミノ酸化学工業
    • 立体化学の歴史、パストゥールによる光学分割の3大発見
    • α-アミノ酸化学の発見史、世界及び日本のアミノ酸化学の歴史 (Ⅰ-Ⅲ)
    • パストゥールの光学分割と日本のアミノ酸工業
  8. プロセス化学とキラルテクノロジーの将来展望
    • 新しいキラル技術の台頭と進展
    • キラル技術の課題
    • 製薬企業におけるプロセス化学
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 『実用化が期待される不斉合成技術と創薬応用』

(2012年9月27日 13:10〜14:50)

  1. キラルフッ素化合物の不斉合成
    1. 創薬におけるフッ素化合物の重要性
    2. 不斉フッ素化反応
    3. ビルディングブロックアプローチによるキラルフッ素化合物の合成
    4. トリフルオロメチル化合物の不斉合成
  2. 有機分子触媒を利用した不斉合成
    1. キラル有機分子触媒の概要
    2. エナミン中間体を経由する反応について
    3. イミニウム中間体を経由する反応について
  3. 固相担持型光学活性触媒について
    • 質疑応答・名刺交換

第3部 『微生物を用いたキラル化合物生産、発酵と酵素法生産』

(2012年9月27日 15:00〜16:40)

 キラル化合物の生産手段として、生物の持つ酵素反応を活用した、発酵や酵素反応を取り上げる。まず、医薬品生産微生物の探索や生産の実例を紹介する。
 さらに微生物のもつ生産能力を強化する研究手法をまとめ、最新の方法についても紹介する。

  1. 発酵・酵素生産
    • 活性化合物生産微生物、酵素の探索手法
    • 発酵生産菌の培養
    • 代表的な微生物によるキラル構造を持つ活性化合物生産例
      • ペニシリン
      • メバロチン
      • タクロリムス
      • セファロスポリン など
  2. 発酵酵素生産微生物の改良手法
    • 突然変異法
    • 遺伝子組換え法
    • オミクス情報の活用
    • システムバイオロジーの考え方
    • 発酵菌ゲノムの大規模改変法
      ミニマムゲノムファクトリー
    • 合成ゲノム法
  3. 将来展望
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 吉岡 龍藏
    元 田辺三菱製薬(株) CMC本部 プロセス化学研究所
  • 柴富 一孝
    豊橋技術科学大学 環境・生命工学系
    助教
  • 穴澤 秀治
    一般財団法人 バイオインダストリー協会 先端技術・開発部 / 国際担当部
    先端技術・開発部長 / 国際担当部長

会場

東京流通センター

2F 第3会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

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